世界遺産の一つガウディのカサ・バトリョの横に建つチョコレート王の屋敷と呼ばれた、カサ・アマトリエールを紹介します。
概要
チョコレート製造を生業としていたアントニ・アマトリェール(Antoni Amtller)氏の邸宅。
元々あった建物をモデルニスモ建築を代表する一人、プッチ・イ・カダファルクに改装を依頼し、設計から内装、家具に至るまで手掛けもらいました。
残されている全ての領収書を今の相場に換算すると、そのリフォーム代は想像も出来ないくらいの金額になるとか。
この建物の特色としては他のバルセロナの建物には無いフランドル(フランダース)風ゴシックの切妻屋根。
隣に建つカサ・バトリョを設計したアントニ・ガウディは、カサ・アマトリェールの今までになかった色を使った建物の装飾に影響を受けたそうです。
20か月の改修工事でほぼ完全に当時の様子を再現に成功し、2015年3月~一般公開が開始されました。
ステンドグラスの扉
建物に入ると正面の綺麗なガラスの扉が目を引きます。
陽の光を通す吹き抜け
本来なら吹き抜けになっているところですが、ステンドグラスを通して注がれるやわらかな陽が邸宅の入口へ昇る階段に差し込んでいます。
再現する照明
重厚な玄関の扉をくぐると、照明が灯されています。この建物が建てられた時代は、まだ電気が安定して供給されていなかったのでガスと併用していました。
その頃の明るさを再現しているので、薄ぼんやり。
メインダイニング。
モデルニスモ時代の建物の食堂は、通りに面した所に持ってきて道行く人々を眺める場でもありましたが、この家は静かな内側に配置しました。
収集家だった家主
アマトリェール氏のコレクションルーム。
彼は、チョコレート王の顔の他に、陶器の収集家と写真家の顔も持っていました。
今回の改修の際には邸宅内を撮影した写真が大いに役だったそうですが、白黒写真だったために色については想像で再現したところもあるそうです。
また、ここに娘と2人で住んでいたのですが、娘テレサのバスルームの写真は撮影されていなかったので再現されていません。
レリーフで個性を表現
プッチ・イ・カダファルクは、レリーフを多用。
外壁のレリーフではその家にどんな人が住んでいるのかを表現し、部屋の入口のレリーフはその部屋の用途や誰の部屋なのかが分かるようにしています。
◆外壁
◆内部
コレクションルームでは右上は知性を表すフクロウ、左下はカタルーニャのお金を守る鳥、上には収集家を表す陶器があり、ます。また食堂には右には蟹、左は海老、上には鶏があらわされています。
まだまだ他にもたくさんあり、全てに意味があるので一つ一つ探してみるのも面白いですよ!
見学は1時間のガイド付きツアーのみ(定員12名) | ||
週末 |
平日 | |
11:00~ | 英語 | 英語 |
11:30~ | Express | Express |
12:00~ | カタラン語 | カタラン語 |
12:30~ | Express | Express |
13:00~ | スペイン語 | スペイン語 |
15:30~ | Express | Express |
16:00~ | —– | Express |
16:30~ | Express | Express |
17:00~ | —– | Express |
17:30~ | Express | Express |
18:00~ | —– | Express |
※1時間のガイド付きツアーは、英語、スペイン語、カタラン語がそれぞれ1日1回、それ以外は30分のExpress(ミニツアー)があります。
お勧め度:13点/20点
★★★☆☆(3.25)
住所 | Passeig de Gracias 41 【地図はこちら】 |
URL | http://fundacionamatller.org/ |
電話 | 934 617 460 |
時間 | 月曜~日曜11:00-18:00 1月1日、6日、12月25、26日は休館 |
料金 | ガイド付きツアー:一般15€ 学割、65歳以上13.50€ 6歳~12歳7.50€ Express(30分):一般12€ |
行き方 | パセオ・デ・グラシア駅 3号線から徒歩約1分、4号線から徒歩約7分 |
所要時間 | 1時間 |
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@ | この記事を書いた人:アキモト 日本で社会人を経験後マドリッドへ大人の語学留学。海のあるバルセロナへ移住後、バルセロナウォーカーにて情報を発信しています。最終更新 2022.10.22 |
その他のプッチ・イ・カダファルク作品
【カサ・マルティ】 ゴシック地区にあるモデルニスモ建築はピカソが通ったカフェとして4Gatsが有名。 |
【サン・デ・ラス・プンシャス】 通称、針の家と呼ばれたデイアゴナル通沿いに建つ泰樹。 |
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