グーグル地図が全盛の今の時代、道に迷う事も無くなりましたがここでは日本とは違うバルセロナの街の仕組みと、知っているより効率的に歩けるコツを伝授します。
碁盤の目の街
バルセロナを上空から見るときれいな碁盤の目になっています。
その由来は産業革命当時に人口が爆発的に増加したこと、それにともない急遽おこなわれた都市の拡張計画によるものです。
詳しく見ると一辺が113mの正方形を一区画としたの集合体となっていて、まるでLEGOの組み立てブロックが延々と続く様は正に壮観です。
縦横に走っている通りにはそれぞれスペインの他の街の地名や世界の地名などが付けられていて、それが規則正しく等間隔に並び日本などに比べると非常に分かり易い街になっています。
ただ、そうは言っても観光客で道に迷う人が絶えません。
それは、まずどの建物の高さも殆ど同じでしかも似たような外観は特に目印となるものがないからです。
ところでバルセロナには日本通り(Carrer del Japó)や東京通り(Carrer de Tòquio)と言う通りもあって、一体そこにはどんな人が住んでいるのでしょうか?
住所の読み方
一見、同じように見える街の通りですがその全てに名前が付けられ、そこに立つ建物には順番に番号が振られています。
ちなみに番号は日本で言うところの番地にあたります。
また迷路にように細い路地が入り組んだ旧市街も同じで住所は、通りの名前+番号で成り立っています。
地図を見ながら近くまで来ているはずなのに「あれ?まだ?」と迷って不安になったら、そのことを思い出してください。
通りの表示はどこ?
街を歩いていると、あちこちに通りの名前が書かれた表示を目にします。
大体は通りと通りが交わる十字路の角にあるのですが、信号や街灯の電柱に取り付けられたものと建物に大理石で出来たプレートを貼り付けたものとの2種類。
電柱の看板はまだ良いのですが壁に貼り付けられた方は建物と同色だったりと分かりに難く、日本人が迷う原因の一つとなつているので注意が必要です。
常に自分が今、歩いている通りはどこかを十字路の角にある表示で見ておくようにしましょう。
さて、通りの名前が確認をしたら次は番号を追います。
間違いやすい番号
建物の入り口ある番号が番地です。
番号は順番に並んでいますが、偶数は偶数、奇数は奇数で分かれて並んでいるのが特徴。
例えば通りを歩いていると進行方向に向かって左側は偶数番号のみ、もう一方の右側は奇数番号のみとなりそれぞれがきちんと連続して並んでいます。
奇数と偶数の並び
更に日本人が道を迷う原因の一つにもなっていて注意して欲しいのが、奇数と偶数の並びはシンメトリーにはなっていないことです。
例えば281番地を探す場合—–偶数側で280番地を見つけたからと言って、反対側の奇数側に道を渡って建物をを見ると全く遠い番地だったりします。
例えば、この地図だと下が海側になりますが、下から順番に番号が 260 → 280 → 300 と20ずつ刻みながら数字が増えています。
280の通りの向かいには、本来奇数番号の279、281が並ぶところが、なんと 251 となっています。
数字にして30、距離にすると2ブロックの開きがあり、実際の281はサークルの更に上に位置します。
番地を探す時のアドバイスとしては、自分の目指す番地が偶数なら偶数が並んでいる側の道をきちんと歩いて番地を辿るほうが賢明です。
ところで、なぜ通りの左右で数字がづれるかと言うと教会や病院、公園などは普通のマンションの何軒分もの大きさがあり、通常10軒ほど並ぶスペースが1軒一つの番地としてカウントされるために起こります。
尚、通りの起点(1番地)から遠くなればなるほどその違いが大きくなる傾向にあり、逆に言うと起点付近の通りは左右の番号がきれいに並んでいます。
切り取られた角
もう一つ、道をややこしくしているのが切り取られたこの角。
世界中に数多くある碁盤の目の計画都市の中でもバルセロナはちょっと特殊で、並んでいるブロックの角がきっちり15メートル切り取られています。
これは、もともと角の見通しを良くするために切り取ったのですがその分、横断歩道が内側になっていて真っ直ぐ歩くのに慣れた日本人からすると案外と不便を感じます。
また見通しを良くしたはずなのに、角にはぎっしり路駐の車が並んでいて本来の機能が果たされていません。
傾斜の街
バルセロナの街を歩いていて方向が分からなくなった時に、目安になるのが通りの傾斜。
地図を見てもらって分かるようにバルセロナの街は遊園地のあるティビダボの山、またグエル公園がある丘から海に向かって町全体が緩やかな下り坂になっています。
もし道に迷ったら十字路に立ち通りを見ると必ずどちらか一つの通りが傾斜しています。
それによって今どの方向に向いているのかが容易に分かり、地図を見るときに非常に便利なのでこれは是非覚えておいて下さい。
迷い道・旧市街
これまで道に迷わない方法を述べてきましたが、迷った方がかえって楽しめる場所もあります。
それは何を隠そう、まるで迷路のような細い路地が入りこむ旧市街。
中世の歴史を感じる街並みと狭い通り、そこには老舗の甘味処やオシャレなショップが点在し、ここでは地図に頼らず迷うのを承知で適当に歩くと新たな発見があったりしてお勧めです。
まとめ&アドバイス
日本は1丁目の横が5丁目だったり長年住んでいても直ぐ近くの住所しか分からないものですが、碁盤の目になっているバルセロナ通りは慣れればとても分かり易くできています。
ただし慣れない日本から来るとどの建物も一定の高さの石造りが並ぶ景色、しかも市内には川も橋もありません。
そんなわけで目印になる建物が少ないこともあり、自分がどこにいるのか迷うこともしばしば。
初めてのバルセロナ旅行、通りの名前と場所が頭に入っていない旅行者にとっては難しいかも知れませんが「地図を見て近くに来ているのに~」 と思ったら先の十字路の角に行って通りの名前を確認して見てください。
もし、通りが間違っていなかったら自信をもって番号を追って行けば良いし、間違っている場合は道の傾斜で方向を確認し改めて歩き出せば簡単に目的地に着けます。
バルセロナはパリやロンドン東京などに比べると非常にコンパクトに見どころがまとまっています。
地下鉄を利用しなくてもかなりの観光スポットが徒歩で回れますし、その方が色々な景色が楽しめます。
また、旧市街の道が細く入り組んだ路地は、オシャレなショップも多く逆に迷うほうが好奇心が刺激されます!
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ガイドブックにはないバルセロナの面白さを体験して下さい。
【バーチャル街歩き】
こちらは、旧市街のボルン地区。
スタート地点は「サンタマリア・ダマル教会」の横の路地です。そのまま進み、突き当りを左に行くとピカソ美術館。
撮影されたのが早朝で、お店はオープン前でシャッターが閉まっていますが、オシャレなショップやタパス屋さんがたくさんあり近年バルセロでも屈指の人気を誇るエリアです。
記事は取材時点のものです。現在とは記事の内容が異なる場合もありますのでご了承ください。間違った情報、また有用新情報、分かり難い点や質問等ございましたら情報共有いたしますので、サイト内の「バルセロナ観光情報掲示板」に書き込んでください。 |
@ | この記事を書いた人:アキモト 日本で社会人を経験後マドリッドへ大人の語学留学。海のあるバルセロナへ移住後、バルセロナウォーカーにて情報を発信しています。最終更新 2022.10.24 |
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