バルセロナの穴場観光
NHKの旅番組で紹介されたのを契機に、開園前の無料入場時間にグエル公園へ訪れる日本人が増えました。早朝の未だほとんど観光客がいない公園は、日中では考えられないほどの静けさで、じっくり園内のガウディ建築を見て回ることが出来ます。 @ ただ、一方では番組内では触れられませんでしたが、早朝まだ人が殆ど誰も居ないような公園に行くことは治安上問題ないのか?と言うような意見も地元スペイン人や、ここバルセロナに住む日本人など、事情に詳しい人達から多く出ています。 @ 今回は、このグエル公園の早朝入場についてのメリットとデメリットを徹底的に検証しました。 @ |
「グエル公園」 ★★★★★ ガウディの大スポンサーでもあり、理解者でもあったグエル伯爵が計画した… |
《注意》グエル公園早朝入場は2020年6月より出来なくなりました。
入場はチケットを購入した人のみ、通常の営業時間にしか入れません。
営業時間は夏と冬で微妙に違います
グエル公園の営業時間は基本的に夏と冬の2つの時間帯があり冬場は8:30 ~、夏場は8:00~ 営業が始まります。無料入場ができるのはこの開始時間前で、一旦入ってしまえば営業時間になったからといって追い出されるようなことはありません。 @ 以下、グエル公園の2018 年の営業時間をまとめてみましたので参考にして下さい。 @ |
1月1日〜2月16日 | 8:30〜18:15 (最終入場時間17:30) |
2月17日〜3月24日 | 8:30〜19:00(最終入場時間18:00) |
3月25日〜4月29日 | 8:00〜20:30(最終入場時間19:30) |
4月30日〜8月26日 | 8:00〜21:30(最終入場時間20:30) |
8月27日〜10月27日 | 8:00〜20:30(最終入場時間19:30) |
10月28日〜12月31日 | 08:30〜18:15 (最終入場時間17:30) |
バルセロナの日の出時刻
地中海から上る太陽。グエル公園のベンチの真正面から日の出が見れます。 |
@ 早朝入場で重要になるのは日の出時間。日の短い冬場は、いくら早い時間ほど人が少ないと言っても夜明け前だと暗くて何も見ることが出来ません。まず、開園時間すなわち最終無料入場時間と日の出の時間を表にしましたので確認してください。 @ |
開園時間 | 日の出時刻 | 開園時間 | 日の出時刻 |
1月 8:30 | 8:17 | 7月 8:00 | 6:21 |
2月 8:30 | 8:03 | 8月 8:00 | 6:46 |
3月 8:30 | 7:26 |
9月 8:00 | 7:18 |
4月 8:00 | 7:35 | 10月 8:00 | 7:48 |
5月 8:00 | 6:49 |
11月 8:30 | 7:23 |
6月 8:00 | 6:20 | 12月 8:30 | 7:58 |
*日の入り時刻は1か月の平均で、それぞの日により若干のズレがあります |
ここで分かるのは1年を通して、開園時間はすべて日の出以降になるということ。ただし、初めて訪れる場所ですから営業開始時間ぎりぎり前に入場とはいかず、最低でも余裕を持って30分前に入場しなければなりません。 @ その場合は例えば、冬場の12月だとちょうど日の出時間になります。日の出前の、まだ太陽が地平線の下にあっても薄明るく全く見えなくはありませんが、写真を撮るなどするには日の出後30分ほどは待たなければなりません。逆に夏なら既に日が上って一時間後なので、着いた時には既に明るくなっています。 |
実は閉園後も無料で入場できる
グエル公園の後方、ティビダボの山に沈む太陽 |
@ 開園前の早朝の無料入場を知っている人は多いですが、実は閉園後も無料で入場できます。ここでも、訪れる際に重要となるのが閉園時間と日没時間の関係。 @ 以下、見てみます。 @ |
閉園時間 | 日の入り時刻 | 閉園時間 | 日の入り時刻 |
1月 18:30 | 17:33 | 7月 20:30 | 21:29 |
2月 18:30 | 18:08 | 8月 20:30 | 21:09 |
3月 19:00 | 18:42 |
9月 20:00 | 20:24 |
4月 20:00 | 20:16 | 10月 20:00 | 19:33 |
5月 20:30 | 20:49 |
11月 18:30 | 17:47 |
6月 20:30 | 21:19 | 12月 18:30 | 17:23 |
*日の入り時刻は1か月の平均で、それぞの日により若干のズレがあります |
ここで注意が必要なのは、グエル公園の無料時間は閉園後すぐではありません。閉園した後30分後からとなるので、夏冬季節にかかわらず夜の無料時間開始はすべて日の入り後になります。 @ また、早朝なら少し待てば日が上り明るくなって来ますが、閉館後は最初は薄暗くてなんとか見えると言っても直ぐに真っ暗になってしまい観光するのは無理。なので、無料時間と言ってもこれは除外します。 |
お勧めのポイントは。。
早朝の朝日に照らされる、グエル公園正面口 | ||
タイミング次第でまるで貸し切り状態 | 日中、観光客で溢れかえるベンチもご覧のよう | |
他の旅行者に邪魔されずトカゲと2人で記念撮影も | お菓子の家(守衛の家)にも開門と同時に一番乗り |
@ お勧めの一つは、まず何といっても観光客が殆ど居ないので非常に静かで、日中では考えられないほど落ち着いてじっくり見てまわれます。また、天気によりますが地中海から登る日の出が望めるのもポイントが高い。ちなみに、私達日本人ならではなのかもしれませんが、それは何か神々しささえ感じます。 @ もう一つは入場料の8€が開園前は無料になること。 夏場なら8時、冬場なら8時半前に入場していれば無料で、更に有料の時間になったからと言って料金を払わなければならないとか、有料エリアから追い出されると言うようなこともありません。(一旦外に出ての再入場は、もちろん有料) @ あと、日中なら観光客がずらりとベンチに座り写真撮影もままならないのですが、早朝なら写真も撮り放題。ただし日の出からしばらくすると、場所によっては朝日に照らされ黄色く映ることもあるので非常に撮りづらく、方向によって逆光になるので写真撮影にこだわる人はその点は注意が必要です。 @ 最後の手段、そして究極の時間の節約として。。 日本でネット予約して来なくて、いざバルセロナに来たら入場券は完売だったと言う時。バルセロナの滞在時間が短くて、なんとしても時間を節約し可能な限り行けるとところへ行って見たいと言う方にとっては、この早朝入場は非常に有効と言えます。 @ 尚、お勧め時間は冬の場合は夜明けが遅いので、明るくなる夜明けの10分ほど前から。夏場は、営業時間(有料)になる1時間から1時間15分前辺りからが人が少なくて良いでしょう。 @ |
バルセロナの日の出の時間は日本よりも遅めなので、早起きが苦手な人にも楽でしょう。 より詳しい日の出の時刻(一日単位)はここでチエックできますよ! |
お勧めでないポイントは。。
日中でも人通りの少ないこの地区、早朝だと誰も歩いている人はいません | |
静かですが少し不安がよぎります | 地下鉄の車内はラッシュでご覧の様 |
@ まず一つ目は、山手にあるグエル公園の周りは普段、日中でも人通りが多い地区ではありません。開園時間前の早朝は、動画を見ていただくと分かりますが地下鉄駅から公園までの道のりも、途中から誰一人として歩いている人を見かけませんでした。ある意味、公園の周りの道は無人状態で早朝にもし何かトラブルに遭っても誰も助けてくれません。 @ 次に、公園の入り口には警備員がいます、ただし警備員は開園後の公園警備に雇われているわけで、それ以前の入園者に対しては基本的に責任は負っていません。 @ あともう一つは地下鉄。平日なら路線によってはラッシュと重なりスリの被害に遭う可能性が高くなります。尚、土日の朝は通勤ラッシュがない代わりに今度は酔っ払いや朝帰りの若者など、週末の早朝地下鉄は決して良い雰囲気と言い難く、嫌な思いをしたりトラブルに遭う可能性が高くなります。 @ その他に実際に行った他の観光客の方達に聞くと、時間との兼ね合いでホテルでの朝食が取れなかったとか、日の出と言っても特に感動は無かったとか言う意見もあるのも事実です。 |
地下鉄でのお勧めの行き方(平日のみ)
【このルートの利点】 ・地下鉄回数券が使え、バス116番の乗り継ぎ扱いなので全行程が約1.14ユーロ、150円弱で行ける。 ・バスがグエル公園正門の目の前に停まるので、タクシー利用なみに安全。 ・L3(3号線)Lesseps地下鉄駅から徒歩に比べ、格段に安全な上に坂が無いので楽チン。 @ 【唯一の欠点は..】 バスの運行が月曜から金曜までの平日のみで、土日は利用できない。 |
尚、土曜日の場合は、グエル公園の裏のバス停に着くことになりますが、L3(3号線)Lesseps地下鉄駅から24番のバスで行けます↓(人の少ない公園横からの入場となるので注意) https://youtu.be/iV1Yq8Ujc4s (降りる、グエル公園のバス停、この動画作成時より現在は100メートル程先になってます) @ 日曜日の場合タクシー利用しない場合は、L3(3号線)Lesseps地下鉄駅から徒歩以外には方法はありません。途中の道、特に坂道からは殆ど誰も居ないので、このルートは十分に注意してください。 |
グエル公園の後にサグラダファミリアへ徒歩移動
早朝のグエル公園を見学した後に、そのままサグラダファミリへ行く方も多いかと思いますが、地下鉄などで乗り換えて行くより、案外と歩く方が手間がかからず早いです。距離は2.4キロで30分程。全行程が下り坂なので楽勝で行けますし、道も簡単で迷うこともないはず。 @ また、途中スペインの街の様子や住宅地に住む普通のスペイン人の日常、朝の様子を見ながら歩いて行くのは、それはそれで楽しいと思います。 |
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まとめ&アドバイス・・
近年、爆発的に増えたバルセロナの観光客。 ここグエル公園も旅行者が殺到し、近隣住人とのトラブルが発生。その結果2013年より市当局により入場者は30分ごとに400人と制限した上で有料化となりました。確かに以前に比べ混雑は少し和らいだのですが、シーズンの春から夏にかけては非常に込み合い落ち着いて観光もできません。 @ そんな中で静かに観光できる早朝のグエル公園は穴場、更に無料と言うのですからこれは間違いなくお勧めです。ただしこの早朝入場、日本人が巻き込まれるような大きな事件は未だに起きてはいませんが、何か遭っても誰も助けてくれないような状況ではトラブルが深刻化する可能性も否定できません。特に夏時間最終月の10月と12月は夜明けが8時と遅いこともあり、ホテルを出る時の外はまだ真っ暗ですのでより注意が必要です。 @ アドバイスと言うより、これだけは守って欲しいお願い。 @ ●出来れば地下鉄は利用せず、ホテルからはタクシーでグエル公園へ行き正門から入る。 ●開園時間が過ぎて人が増えるまでは、公園裏の山側には決して行かない。 ●貴重品は持って行かない。 ●園内で声をかけられたり、写真を撮ってくれと言われても決して相手にしないで無視する。 @ 最後に。。 添乗員やガイドのいるツアーと違い、個人旅行者は全てにおいて自己責任。どんなトラブルがあっても、人のせいには出来ず自分で責任を負うと言ういう事を忘れないでください。あと、無料入場で8€お得、二人なら16€も得をするのですから、その分のお金を是非タクシーに回して下さい。市内のホテルから公園までなら10€もしません、また坂道を時間を掛けて登る必要もなく安全に行けます。 @ 合言葉は: 早朝のグエル公園はホテル前からタクシーに乗って公園正面口へ。 また、どうしても安く済ませたい方は平日なら地下鉄+市バス116が間違いなく一番お勧めです。 @ @ (追加) 今回は無料入場についての検証でしたが、開門してから午前10時前までに入場していればそれほど混んでいません。ですので朝日が昇るのを見たいとか絶対8€得したいと言う人でなければ、無理してまで早朝に行く必要はないという事も、ここでしっかり付け加えておきます。また、以前に比べると現在、早朝は韓国、中国人観光客だらけのアジア祭りとなっていて、多少興ざめする人もいるかも知れません。早朝グエル公園の名物となりつつある➡アジア祭りの模様 |
@ |
【注意】2020.02.14 この記事を作成して3年経過します。 それからこれまで早朝ならではリスクについて言い続けているにも関わらず、相変わらず以下の様な盗難が今も絶えず年間数十件の日本人被害が出ています。 https://4travel.jp/travelogue/11596626 @ 大きなお世話、口うるさいウザイのかも知れませんが幸いこれまでケチャップ泥棒、ニセ警官ぐらいで日本人にケガ人こそ出ていませんが、早朝の犯罪被害は一歩間違えば深刻な事態になることを理解し基本をしっかり守って十分に注意行動してください。 @ |
【バルセロナ究極のスリ、置き引き対策】 こうすればまずトラブルに遭う事は無いと保証できる方法をアドバイスします。 |
By | オフィスHILL 2016.12.06 作成 2022.12.21 最終更新 |
記事は取材時点のものです。現在とは記事の内容が異なる場合もありますのでご了承ください。間違った情報があれば、また有用新情報、分かり難い点や質問等ございましたらこちらよりご連絡ください。よろしくお願いいたします。 |
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