元は市民の市場が、現在はバルセロナの歴史と文化を展示するカルチャーセンターとして、再出発したボルンカルチャーセンターを紹介します。
はじめに
ゴシック地区からライエターナ通りを渡った東のエリアを、ボルン地区といいます。ボルン地区はもともと、地中海貿易が盛んだった時代に海沿いに造られた町。
また船乗りたちが航海の安全を祈って建てた教会、サンタ・マリア・ダル・マール教会は、この地区の中心に位置します。そんなボルン地区、現在は、バルセロナのおしゃれ地区として観光客にも大人気。
昔ながらの古い佇まいを残す路地には、雰囲気のあるレストランやバル、ショップが並んでいます。
そして、ボルン地区の市場だった建物が、2013年に「ボルン・カルチャーセンター」としてオープンし、新たなバルセロナの見どころとなりました。
ボルン市場は約100年の間市民の胃袋を満たしてきましたが、1971年に閉鎖されてしまいます。
その後、長い間閉鎖されていた建物は紆余曲折を経て、最終的には市民の図書館として再生させることが決まりました。
ところが、工事中に掘り起こした地面の下から1700年頃のバルセロナの街が見つかったのです。
またまた紆余曲折を経て、10年以上の歳月をかけてこの遺跡をきれいに発掘・修復して、バルセロナの歴史と文化を展示するミュージアムのような施設を立ち上げることになった、それがこのボルン・カルチャーセンターなのです。
市場跡と現代建築の融合
この施設の見どころのひとつは、美しい建物でしょう。
多用されたガラス窓から自然光が入り込んで、中はとても明るく、広々とした空間です。
光に浮かび上がるアイアンの骨組みが、とても繊細な装飾になっています。
300年前の様子が残る遺跡
発掘された1700年のバルセロナの街並みは、地階から見下ろせるように展示されています。
1714年にバルセロナ包囲戦でスペイン・フランス連合軍に征服される前の繁栄していたバルセロナの街の様子がきれいに残っていて、馬車が走っていたであろう大通りや井戸の穴がある住居跡などを見ることができます。
建物内には無料で入ることができ、遺跡も上からみることができます。
遺跡の部分に降りるガイドツアーがありますが(5.50ユーロ、所要60分、電話かメールで要予約)、グループのみ参加可能で、ガイドの説明はスペイン語かカタルーニャ語です。
個人でも参加したい場合はチケット売り場の担当者にその旨伝えて人数が集まるのを待ってグループをつくってもらうか、あるいは他のグループと一緒に見学することになります。
地階にあるふたつの常設展への入場は6ユーロ。
‘Barcelona 1700’室には、地下の遺跡から発掘されたものが展示されています。
また、‘Sala Casanova’室にはカタルーニャが自治権を失った1714年の戦争についての展示がなされています。
併設バル
建物内には、書店やカフェレストランが入っています。
こちらのカフェレストランは、バルセロナのビールメーカーである‘MORITZモリッツ’とミシュラン一つ星「Alkimiaとのコラボ」で美味しい地元のビールと料理が楽しめます。
こちらの営業時間は、10:00~24:00。
住所 | Carrer del Comerç, 12 【地図はこちら】 |
URL | http://elborncentrecultural.bcn.cat/ |
TEL | 93 256 68 51 |
開館時間 | 3月~9月:10:00~20:00、 10月~2月:10:00~19:00(但し日・祝は10:00~20:00) 休館日:月曜(祝日の場合は開館)、1/1、5/1、6/24、12/25 |
料金 | 入場料は€4 |
最寄駅 | 地下鉄4号線Jaume I(ジャウマ・プリメ) 駅またはBarceloneta(バルセロネータ)駅から徒歩7分 |
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@ | この記事を書いた人:アキモト 日本で社会人を経験後マドリッドへ大人の語学留学。海のあるバルセロナへ移住後、バルセロナウォーカーにて情報を発信しています。最終更新 2022.10.31 |
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