保存食の缶詰。不思議なことに、スペインは海鮮物の缶詰を中心に世界一の数と種類を誇ります。そんなスペインの厳選缶詰をここで一挙紹介します。
目次
缶詰大国スペイン
保存食の缶詰ですが、不思議なことにここスペインは海鮮物の缶詰を中心に世界一の数と種類を誇ります。価格は1個100円程のもから、日本ではありえない1万円を超えるものまで多種多様。
また、ボデガと呼ばれる立ち飲み系のバルでは、ツマミの定番になっていて日本のガイドブックにも紹介される老舗の「El Xampanyet」や「Quimet & Quimet」などが有名。
ところで、缶詰は通常は調味液とともに缶に封入する必要があるなど調理に制限があり、レストランで食べる物と同じとはいきません。
どうしても料理人がその場で素材に手を加えたものに比べると、味自体は落ちるのですが逆にその製法にゆえに缶詰にしかない独特の味というのもあって、また別の次元での魅力があります。
蓋を開けて直ぐ食べれる、また腐らない割れないこともあり日本への簡単なお土産としても重宝する缶詰。記事の最後に、お勧め缶詰を紹介していますので、購入される際の参考にして頂けたら幸いです。
産地は大西洋
多種多様なスペインの缶詰ですが、その中でもメインは何と言ってもシーフード。
バルセロナにも海がありますが、地中海は他の海域より塩分濃度が高くてプランクトンが生息しにくく、また海藻などが育たないい為に磯の匂いもしません。
なので生息している魚自体も僅かで、海の面積あたりの漁獲量は瀬戸内海の25分の1、たった4%。
それではどこで獲れているのかと言うとスペインの西の端、地図で見るとポルトガルの上に位置するガリシア地方がスペインで流通する海産物の一大産地となっています。
外海の大西洋に面したこの地方に、当然ですが缶詰メーカーも集中。貝やイカ、タコそれに鰯、ツナ、アンチョビ等、このガリシア地方にあるメーカーから販売されています。
また、数と種類はあまり多くはありませんがスペイン内陸部のマドリードやリオハ地方の煮込み缶詰。
更にスペイン特産のオリーブやアーティチョークなどの野菜、またソーセジなど商品もあり、合計すると何と千種類ほどの商品があります。
まず、最初にここではその無数と言える缶詰の中から代表的な缶詰を以下紹介します。
缶詰の主な種類(貝)
ムール貝
【ムール貝 / Mejillones】
スペインの海鮮缶詰の定番中の定番。地中海でも広く養殖されていて安価なこともあり日常的に食べるムール貝。
缶詰としてはエスカベッシュと言う酸っぱいマリネが一般的。
その他に玉ねぎの甘味を効かしたガリシアソース入り、また何も味付けしていないナチュラルなものもあります。
アサリ
【アサリ / Almejas】
上記のムール貝に比べると日本人にもお馴染みであるアサリ。ムール貝の缶詰の殆ど全てがオイル漬けであるのに対し、アサリの缶詰は全てが水煮。
ちなみに、他の缶詰にも共通しているのですが、貝の個体のサイズが大きくなるに連れて値段も上がっていき、大きなものは小さな物の3~4倍なんてこともざら。
ザル貝
【ザル貝 / Berberechos】
貝殻は日本の赤貝のに似ているのですが、中身は写真でご覧の様に全く別物。
アサリに比べると小さいのですが、ワイン蒸しもしくはオリーブオイルで炒めると独特の甘味があり、スペイン人に人気の貝となっています。
また貝の缶詰の中ではわりと高価な部類と言えます。
マテ貝
【マテ貝 / Navajas】
日本人がスペインで見る貝の中でも、グロテスクな姿ゆえに一番驚かれるのがこの貝。
とは言っても、西日本を中心に日本にも広く生息しており九州の佐賀や熊本などの一部ではよく知られています。
販売されているものの殆どがが水煮ですが、ごくわずかですがオイル漬けもあります。
海老貝
【海老貝/Langostillos】
スペインでは俗称「海老」と呼ばれているLangostillos。この貝の特徴は、なんと言っても独特の食感で噛むと貝の中がぬるっとしていることで他に見かけないものです。
また、これ以外にホッキ貝とトリ貝の中間様なNavajuelasや南米チリ産のMachasなどがあります。
ミニホタテ貝
【ミニホタテ貝 / Zamurinas】
巡礼の道でおなじみのホタテ貝ですが、スペインでは日本の様にはホタテ貝は流通していなくて日常あまり見かけません。
その代わり、このサッブリーヤと呼ばれるミニホタテが安価こともあり海鮮缶詰の定番の一つとなっています。
尚、味的にはホタテには及ばず、基本はソースの味で食べると言う感じとなります。
主な種類(イカ、タコ)
イカ(烏賊)
【イカ / Calamares】
日本からスペインに輸入される物の殆ど工業製品ですが、こちらから輸出される物のトップはイカやタコ、マグロなど。
スペインでも大量に消費されるイカも缶詰としてはポピュラー。これは全てオイル漬けで水煮はありません。
ちなみに白いご飯にぶっかけると、少々ジャンクですが下記のミニイカ同様イケます。
ミニヤリイカ
【ミニヤリイカ / Chipirones】
見た目は日本の蛍イカに似ているんですが、大西洋側の海で取れる小型のヤリイカのチピロン。食べ方としてはフリート(揚げ物)としてが一般的。
ただ、さすがに揚げ物は缶詰に出来ず、煮物(オイル漬け)としてイカ墨入りで作ったものがこれ。
上記のイカ缶詰と同様に、ご飯に混ぜて食べると即席スペイン飯の出来上がり。
タコ
【タコ / Pulpo】
世界でも、タコを食べるのは日本人とスペイン人ぐらいですが、定番のタパスとしてもスペイン人に人気なのがプルポガイエゴ。
日本のものに比べると柔らかく、それは全く違う食感ですが、美味しい店で食べるとイケる料理。
ただし缶詰はオイル漬けとなって、それとは全く別物と言うことは知っておいてください。
魚、魚卵
ツナ
【ツナ / Atun】
日本でもお馴染みシーチキン。ツナの缶詰ですが、スペインのツナ缶は2種類あって一つは日本と同じメバチマグロを使ったもの。
その他にBonito de Norteと呼ばれる小型のビンナガマグロを使ったものがあり値段的にはビンナガ高価。
味付けしていないものが一般的ですが、中には少数ながら酸っぱいエスカベッシュも存在します。
マグロのトロ
【マグロのトロ / Ventresca】
ツナ缶でもマグロのトロの部分を使ったもので、これは日本ではほとんど見かけない缶詰と思いますが、スペインでは特に最近は良く見かけます。
尚、トロと言ってもイメージするほど脂が乗っていると言うことは無いのですが、味は普通のツナに比べると少しコクが感じられ身が板状になっているのが特徴です。
オイルサーディン
【オイルサーディン / Sardinas】
これこそがシーフード缶詰の定番中の定番と言える鰯の缶詰。
味が付いていないナチュラルなオイル漬けから、トマトソース味、酸っぱいエスカベッシュ、更にはピカンテ(ピリ辛)ソースなど色々あり。
基本的に貝と同じで個体のサイズが大きくなるほど値段が上がっていく傾向があります。
小鰯のオイルサーディン
【小鰯のオイルサーディン / Sardinillas】
上記のオイルサーディンと基本的に同じなのですが、こちらはミニサイズで同じ鰯もスペインでは大きさの違いにより、また別のジャンルの缶詰として扱われいます。
ちなみに、一缶に多いものだとメダカサイズの鰯が驚異の40匹も入っているものあり感動さえします。
あと青魚系としてはサヨリの缶詰(Agujas)もたまに見かけます。
鯖 サバ
【 サバ/ Caballa】
味噌煮が日本の定番となっているサバ缶ですが、こちらスペインではそんなバリエーションがあるわけでなく、ツナやオイルサーディンと同じのオイル漬けの一本のみ。
値段的には鯖なのでお安いのですが、個性と言う意味では他の缶詰の中では埋没気味。
あと、鰹(Melva)の缶詰もマイナーですが存在します。
ウナギ稚魚
【ウナギ稚魚 / Angulas】
高価な珍味で知られているウナギの稚魚はキロ当たり5~600ユーロ、季節の初物なら3,000€値段が付くこともあるスペインを代表する高級珍味。
本物を使った缶詰もありますが1缶が5千円もして、庶民が食べるのはもっぱらこのイミテーション。
魚肉のすり身と小麦粉を混ぜたものですが、雰囲気は味わえます。
アンチョビ
【アンチョビ/Anchoa】
日本で言うところのイカの塩辛にあたるのが、これアンチョビ。値段はピンキリで味も価格に比例します。
尚、缶詰といってもちょっと特殊で、状保存が出来ないので、お土産として日本に持って帰れるのは冬季に限定されます。
ですが熟成された鰯は、生ハムのように非常に奥深い缶詰と言えます。
魚卵
【魚卵 / Huevas】
タラコや明太子など日本では切っても切れない食材の魚卵。バルセロナの市場でも売ってはいますが、決してポピュラーと言えない食品。
缶詰としては鱈を初めメルルーサ、鯖など魚卵の缶詰がわずかなが流通しています。
また、魚卵ではないですがお勧めのタラ肝の缶詰も、このジャンルの中に入るかと思います。
煮物
煮込み
【煮込み / Cocido】
スペインを代表する煮込みと言えば、豆と一緒に三枚肉やチョリソなどのソーセジを出汁として使ったものが一般的。
また煮込み料理は内陸の地方料理として知られて3大煮込みと言われるのがマドリード風、リオハ風、アストリア風があり、スペイン全土で家庭料理として広く食されています。
アルボンディガス
【アルボンディガス / Albondigas】
バルの定番タパスの一品、また家庭料理でもあるアルボンディガスは挽肉を丸めたミートボールをシャンピニンなどのソースで仕上げたものです。
どこのスーパーでも見かける煮物缶詰の定番の一つで値段も安価。
モツ煮込み
【モツ煮込み / Callos】
スペインの首都マドリードの名物料理と呼ばれるのが、このモツ煮のカジョス。
牛の色々なモツの部位が入ったこの料理は思ったほど臭みも無く、マドリッド以外でも人気ですが、カロリー的にもかなりヘビー。
蓋を開けると、缶詰の上部には必ずと言って良いほど脂肪が大量に溜まっていて、加熱して食べるのが前提となります。
オリーブ、野菜、その他
オリーブ
【オリーブ / Aceiteunas】
世界一の生産量を誇り、ビールのお共でツマミの定番と言えばオリーブ。
写真の緑の実と、完熟した黒のオリーブの2種類があり、こちらでは日本の漬物のような感覚で食べられています。
種が付いたもの、抜いたもの、また味はナチュラルの物とアンチョビ味の2種類あり、アンチョビ入りがお勧めかと思います。
白アスパラ
【白アスパラ /Esparagos】
スペインの野菜の缶詰の定番の一つの白アスパラ。スペインではナバラ産の物が特に有名。
値段は、シーフード缶詰同様にこれもサイズが大きくなるほど高くなっていきます。
ちなみに「El Xampanyet」へ行くと、見た事も無いような巨大アスパラに出会えます。
アーティチョーク
【アーティチョーク / Alcachofa】
バルセロナ空港から市内への電車の途中に広がるアーティチョーク畑。
地元で生産するこの野菜は高血圧にも聞くと言われる健康食品。
日本の春の山菜のフキノトウの様な独特の味が、スペインを初めイタリアなどで好まれ、地元料理には切っても切れない食材と言えます。
サラダ缶詰
【サラダ缶詰 / Ensaladilla】
野菜ではありませんが、惣菜のサラダの缶詰も数は少ないですが存在します。
主なものは3種類あって、その代表はバルの定番タパスの一つのEnsaladilla Rusaいわゆるロシアンサラダ。
それと地中海風サラダのMediterrianaそして、なぜかカリフォルニアサラダと言うのがあって味はともかく量のわりに安価。
ハムの缶詰
【ハムの缶詰 / Maguro】
スペインの食を代表するイベリコ豚の生ハム、またそれ以外にも高品質なソーセージ類が豊富に揃うスペインですが、なぜかこのハムの缶詰なるものがあります。
コンビーフのような感じもしますが、中身はただのハム。
一体誰がなんの為に買うのか謎ですが、数自体は少ないのですが細々と存在しています。
缶詰の注意点
ウイークポイントは蓋
以前、缶詰は缶切りで開けていましたが現在の主流はイージーオープンエンドと呼ばれる缶切りが無くても開けられるタイプ。
これは非常に便利な反面、衝撃に弱いと言う短所があります。
缶詰は割れな瓶と違って割れないと言う認識から、日本へお土産として買って帰る時にスーツケースに適当に詰めてしまいいがちですが、蓋の面に荷物がぶつかってたまに液漏れすることがあり要注意。
特殊なアンチョビ缶詰
普通、缶詰は腐らないものと誰もが思っているのですが、それは加熱殺菌したあとに詰めてあるから他なりません。
そんな中、このアンチョビ缶の特殊なところは加熱せずに缶に詰めてある為に、商品として出荷された後も缶の中で熟成が進み続けます。
なので、店で冷蔵庫に入れて販売されているのは、熟成が進まない様にと言う配慮からです。
ちなみに常温で保存した場合は缶の中で熟成が進み鰯が溶け、最悪は魚醤ナンプラーになってしまい食べれなくなります。
日本への持ち帰り方
缶詰は腐らない割れないと思いがちですが、案外とそこに落とし穴が潜んでいます。
スーツケースに入れる時はなるべく紐で縛るなりして矢印上向きに缶を重ね、一番上の缶は逆に底が上になるようにしてスコア(切欠き)面に、他の荷物が蓋にぶつからないようします。
万が一漏れたときのことを考えて、ビニール袋もしくはラップで箱ごと写真のように包んでおくと安心です。
アンチョビは購入したらホテルの冷蔵庫に帰国寸前まで入れて保管。
日本までのフライトは缶詰の中の液体が検査に引っかかる可能性があるので機内持ち込みにせずに、必ず預け荷物のスーツケースに入れて下さい。
ただし、冬場の24時間ほどでしたら問題ありませんが、夏場の高温期は保冷材を予め用意していくかそうでない場合は持ち帰らない方が無難です。
お勧め缶詰
これまでに約400種類の缶詰を食べてみて、その中で印象に残ったそしてお土産に良いのではと思った缶詰を現時点でピックアップしました。
50個食べた時、100個食べた時、そして200、300、400と食べていくと自然と経験値が上がっていきます。
なので、これ以降さらに食べていくと、また新しいお勧め缶詰が出てくるのかも知れませんが現状では以下をお勧めとして紹介させて頂きます。
尚、以下の缶詰以外にもお勧めがありますが、スーパーやデパートで手に入れるのが難しい様なブランドの缶詰はここでは敢えて避けました。
タラ肝
日本の冬の鍋の食材として最もポピュラーな鱈、その肝の缶詰です。
味はまるでアンキモ、酒の肴としては最高で値段もリーズナブルでお土産としては一押し。
日本人旅行者に人気のカタルーニャ広場横のデパートのコルテイングレスの地下食品売り場で写真上段の「OFFICER」ブランドで売っています。
Langostillos
日本のホッキ貝に似ていますが別種。
この貝は独特の食感があり噛むと中がぬるっとしていて、日本には無い物で面白いと思います。
これも酒の肴としてお勧めでき、幾つかのブランドで売られていますが写真上段のカルフールがその中でも一番お勧め。
定番のデパートのコルテイングレスにもオリジナルブランド(写真下段)で売られていて、それも良いのですが時々砂抜きがイマイチな時もあって微妙なので自己責任でお願いします。
また、安さで知られたスーパーメルカドーナにも売っていますが、安価と言ってもその分量が少なく、これまたよく砂を噛むことがあるので特に選択する必要はないかと思います。
マテ貝
市売されているマテ貝は缶詰で食べるとイマイチな物が殆ど。
その中で唯一お勧めできるのでがこの3つになります。
写真中段「DARDO」ブランドのNabajas(マテ貝)と写真中段「ESPINALER」ブランドのマテ貝、そして下段の「PORTOMAR」がそれで、水煮の缶詰が普通のマテ貝にあって「PORTOMAR」はオイル漬けと言う珍しい缶詰です。
どれが良いかはそれぞれの好みと言うところで、日本円で800円ほどで良い値段がしますがその価値はあると判断します。
尚、「DARDO」以外は、コルテイングレスの地下食品売り場で購入できます。
Mejillones ムール貝
スペインの海鮮缶詰としては最もポピュラーなムール貝ですが、特に美味しいかと言われると微妙。
当たりハズレが非常にはっきりしていて、そんな中で間違えない一押しとしては写真上段の「ESCURIS 8/10」。
8/10と言うのは貝のサイズでかなり大粒に属するのもので、5.50€とムール貝の缶詰としてもかなり高額。
あと、それに比べるとレベルは落ちますが写真中段「FRISCOS」が1.99€と値段のわりには、ムール貝独特の臭みも無くお勧めできます。
以上がムール貝缶詰の王道を行くエスカベッシュで、他に玉ねぎの甘味が効いたガリシアソースを使った物があって、特に酸っぱいものが好きと言うのでなければこちらの方が解り易くお勧め。
ちなみに、写真下段「Palacio de Oriente」と言うブランドですが、特にブランドにこだわらなくてもどこもそれなりの味に仕上がっています。
デパートコルテイングレスに何種類かあるのでSalsa Gallega(ガリシアソース)の表示を目安に購入されると良いでしょう。
マグロのトロ Ventresca de Atun
マグロのトロの下腹部分を使ったツナ缶は、身は細長く棒状。ツナにしてはコクがあり、お土産にするな普通のツナ缶よりはこちらが断然お勧め。
食べ方としては単独で食べるよりサラダにするとより美味しく頂けます。
その場合は市売のドレッシングやマヨネーズは使わずこんな感じシンプルにビネガー、オリーブオイル、塩を加え、生玉ねぎのスライスやトマトを添えて素材の味を楽しむと良いでしょう。
お勧め缶詰としてはバルセロナの最大手スーパCapraboのグルメ缶詰シリーズ「SELEQTIA」のVentersca 5.59€がお勧め。
あと、ドイツ資本の安売りスーパーLiderで売っている「NIXE」ブランドのVentrescaがこの手のトロ缶詰としては破格の1.70€で、味はそれなりで値段重視の方にはお勧めできます。
アンチョビ Anchoa
瓶詰がより一般的ですが、スペインの缶詰の王道とも言えるのがアンチョビ。
カタクチ鰯を熟成させた、いわゆる発酵食品の一つですが、その熟成過程で独特の旨みが引き出され他のシーフード缶詰とは一線を画すものです。
さて、お勧めとしては写真上段「DIEZ」4.90が小骨の処理、また食感、塩加減のバランスが良くお勧め。
次に写真中段「CODESA」4.95€も丁寧な造りで悪くなく、あと上記2品に比べると少し落ちはしますが価格的にリーズナブルな写真下段「CASA BORDAS」2.84のアンチョビも悪くない。
尚、コルテイングレスの地下食品売り場で購入できます。
あと、バラまき土産として使えるのが、世界2位で日本も知られているフランス資本のスーパカルフールの低価格アンチョビ1.18€が、この値段としてはかなり優秀かと思います。
イカ、Calanares(chipirones)
スペインにはイカを使った缶詰には、イカ墨入りやアメリカンソースを使ったものなど色々あるのですが、個人的には素材の味を素直に楽しむことができるシンプルなオイル漬けが一番のような気がします。
お勧めとしては老舗のALBO社の「CALAMARES(Cipirones)」5.15€。他のブランドにもっと安い物がありますが、この値段の値打ちは十分あると言えます
。尚、コルテイングレスの地下食品売り場またはスーパCapraboで購入できます。
スペインを代表する珍味ですが非常に高価のこともあり、庶民はこのイミテーションを食べています。
色々なブランドで出ていますが、その中ではわりとお勧めできるのがこの「PAYPAY」ブランド。
トーストしたニンニクに唐辛子も入ったアヒージョの味の具合が、他のウナギの稚魚缶詰に比べて頭一つ抜けていると思います。
これは、日本への珍しいお土産となるでしょう。ちなみに、加熱して食べると更に良くなるはずです。
尚、これもコルテイングレスの地下食品売り場またはスーパCapraboで購入できます。
煮込み Cocido
煮込み缶詰は脂肪分が多くてかなりヘビー、更に不味いのが多いのですがその中では写真上段LITORLの「COCIDO MADRILENO」がお勧めできます。
LITORALは元々はスペインのメーカーでしたが、世界的な食品メーカのネッスルに買収されたのですが、買い取られるだけあって煮込み缶詰としてはスペインではベストブランド。
あと、日本人には苦手な人も多いかと思いますが豚足、LOURINOの「MANOS DE CERDO」もお勧め。
どちらの缶詰もぜひお土産にと言うほどでは無いのですが、地元スペイン人が普段べている街場のスペインの食堂の味を良く再現していて、これぞ本場物というところです。
コルテイングレスの地下食品売り場に売っていますが、シーフード缶詰とは別のコーナーにあります、またスーパCapraboでも購入できます。
ハズレ缶詰
まとめ&アドバイス
缶詰を500個ほど食べての現時点の感想が以上となります。冒頭でも述べましたが、まだこれから数百食べ続けていくのですが、同じ種類の缶詰でもブランドによってかなり味が変わります。
全体的には値段相応と言うところがあるのですが、一概に言えないのは世の常。
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また、老舗ブランドが一番かと思うとスーパーの独自ブランドも、値段のわりには良い物もあったりします。
ただ、安いスーパーとして地元スペイン人に人気のメルカドーナの、オリジナルブランドの缶詰などは確かに安いのですが、安価で質のイマイチな素材を使っていて、商品の魅力としては乏しくお勧めの対象としませんでした。
値段以外では経験から言うと、個体のサイズが多きくなればなるほど旨みもあるのですが、その分値段は高くなります。
また、いつもその公式が当てはまる訳ではなく、高いのに美味しくないなんてことも当然起きてきて、その辺りが実に悩ましいところ。
ところで、日本のガイドブックでお勧めのお土産缶詰と紹介されているもの中には、本当にちゃんと食べ比べてお勧めとしたのか疑問に残るものがあると分かりました。
また私自身がこれで分かった見切ったと言うレベルには程遠く、結局のところはお勧めの精度を上げるのはこれからも、食べ続けて比較していくことに尽きるようです。
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記事は取材時点のものです。現在とは記事の内容が異なる場合もありますのでご了承ください。間違った情報、また有用新情報、分かり難い点や質問等ございましたら情報共有いたしますので、サイト内の「バルセロナ観光情報掲示板」に書き込んでください。
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この記事を書いた人:カミムラ:生まれ京都府。1989年日本を離れバックパックをかついで海外へ。ジア、アフリカ、中南米、ヨーロッパを旅し1997年よりバルセロナに在住。。 記事最終更新 2022.10.16 |
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