
地元スペイン人が「あれをきっかけにバルセロナの街は大きく変わった」と語る、1992年のバルセロナオリンピック。その中心的な会場となったのが、モンジュイックの丘にあるオリンピックスタジアムです。
現在の正式名称は「Estadi Olímpic Lluís Companys」。ただし、以前はモンジュイック・スタジアムとして親しまれていたこともあり、今でも地元ではその呼び名の方がしっくりくるという人も少なくありません。
収容人数は約56,000人。バルセロナ市内にあるカンプ・ノウが約10万人規模の巨大スタジアムであることを考えると、規模だけを見ればやや地味な印象を受けるかもしれません。
しかし、このスタジアムで行われた1992年のオリンピックを契機に、バルセロナの街は大きく近代化しました。海沿いの再開発、都市インフラの整備、そして国際観光都市としての飛躍。そうした変化の象徴として、このスタジアムは今も特別な意味を持っています。
見るのは無料
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スタジアムは、スペイン広場からモンジュイックの丘へ上っていく途中にあります。
入口は基本的に開いており、誰でも無料で中をのぞくことができます。バルセロナオリンピックの舞台となったスタジアムを、気軽に見られるという意味では悪くありません。
ただし、カンプ・ノウのような本格的なスタジアムツアーがあるわけではなく、内部をじっくり見学する施設でもありません。
あくまで、モンジュイック観光の途中に立ち寄り、1992年オリンピックの記憶を感じる場所、と考えておくのが良いでしょう。
普段は静かなスタジアム

オリンピック終了後、このスタジアムは一時期、地元サッカーチームのRCDエスパニョールがホームスタジアムとして使用していました。日本人選手の中村俊輔選手が所属していた時期も、このスタジアムがエスパニョールの本拠地でした。
その後、エスパニョールは2009年に新しい専用スタジアムへ移転。現在のRCDEスタジアムは、バルセロナ郊外のコルネリャ=エル・プラット地区にあります。
そのため、オリンピックスタジアムは毎週末にサッカーの試合が行われるような場所ではなくなりました。近年はFCバルセロナがカンプ・ノウ改修中に一時的に使用したほか、大型コンサートやイベント会場として使われることもあります。
ただ、何も開催されていない日に訪れると、5万人以上を収容する大きなスタジアムとは思えないほど静かです。1992年の熱気を想像しながら歩くと、むしろその静けさが印象に残る場所です。
メインスタンド

スタジアムの中に入ってまず感じるのは、「思ったほど大きくない」ということかもしれません。
オリンピックのメイン会場と聞くと、もっと圧倒されるような巨大スタジアムを想像する人も多いでしょう。ところが実際に見ると、収容人数は約56,000人。カンプ・ノウのような巨大サッカースタジアムと比べると、かなり落ち着いた印象です。
そのため、ここで本当に世界的な大イベントであるオリンピックが開催されたのかと、少し不思議に感じる人も少なくありません。ただ、メインスタンドを眺めながら当時の開会式や競技の様子を想像すると、この場所が1992年のバルセロナを象徴する舞台だったことが、静かに伝わってきます。
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時計台と聖火台

オリンピック開催中、この聖火台では大会期間中ずっと炎がたかれていました。
ちなみにバルセロナ五輪の開会式で最も有名な場面のひとつが、この聖火台への点火です。弓矢の選手が火のついた矢を放ち、それが聖火台に命中して火がついたように見えました。
ただし実際には、矢が聖火台の中に飛び込んだわけではありません。矢は聖火台の上を通過し、そこから出ていたガスに点火するという演出でした。つまり、テレビで見ると「見事に命中した」ように見えますが、実は矢そのものはそのままスタジアムの外へ飛んでいった、というわけです。
あの一瞬の演出は、今でもバルセロナ五輪を象徴する名場面として語り継がれています。
売店とカフェテリア
スタジアムの中には、売店とカフェテリアがあります。
ただし、売店に並んでいるのは特にオリンピックにまつわる記念品というわけではなく、バルセロナ市内の土産物店でもよく見かけるような一般的なお土産が中心です。
せっかくオリンピックスタジアムまで来たのだから、何かここならではの物があるのではと期待すると、少し肩すかしを感じるかもしれません。
その点では、売店としての魅力はやや物足りない印象です。
オリンピック動画
まとめとアドバイス
バルセロナ・オリンピックスタジアムは、1992年のバルセロナオリンピックをリアルタイムで知っている世代にとっては、どこか懐かしさを感じる場所かもしれません。
一方で、バルセロナオリンピックを知らない若い世代にとっては、実際に見てもそれほど強い印象は残らない可能性があります。現在は特別な見学ツアーがあるわけでもなく、スタジアムそのものも普段から大きく活用されている印象はありません。
そのため、このスタジアムだけを目的にわざわざ訪れる必要はないと思います。
ただし、モンジュイックの丘に来たついでであれば、少し中をのぞいてみる価値はあります。入場は無料で、短時間で見られるので、スペイン広場からモンジュイック方面を散策する途中に立ち寄る程度で考えるとちょうど良いでしょう。
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お勧め度:4点/20点 |
| 住所 | Paseo Olímpico, 17 【地図はこちら】 |
| URL | http://www.bsmsa.cat/index.php?id=23 (市役所のHP) |
| TEL | 934 26 20 89 |
| 開館時間 | 毎日 10:00~20:00(夏) 10:00~18:00(冬) |
| 最寄駅 | 地下鉄1/3号線Espanya(エスパーニャ) 駅から150番のバスで15分。 またはフニクラのバルク・モンジュイック駅から徒歩10分 |
記事は取材時点のものです。現在とは記事の内容が異なる場合もありますのでご了承ください。間違った情報、また有用新情報、分かり難い点や質問等ございましたら情報共有いたしますので、サイト内の「バルセロナ観光情報掲示板」に書き込んでください。
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この記事を書いた人:カミムラ:生まれ京都府。1989年日本を離れバックパックをかついで海外へ。アジア、アフリカ、中南米、ヨーロッパを旅し1997年よりバルセロナに在住。 記事最終更新 2026 07.05 |
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