スペイン最大手、そして個人所有としては世界最大の生産量を持つワイナリーとして知られるのが
バルセロナから行けるワイナリーの一つ、トーレス社のワイナリー見学ツアーとその予約方法を紹介します。。
目次
概要
スペイン最大手、そして個人所有としては世界最大の生産量を持つワイナリーとして知られるのが、このTorresトーレス社(正式名はミゲル・トーレス社)。バルセロナから電車で1時間ほどにあるペネデス地方で、140年以上の歴史を持つ名門のワイナリーは、年間に約3200万本もの生産量を誇ります。
トーレス社の歴史を紐解くと、元々この地方で17世紀からブドウを栽培していた農家に生まれた、創業者のジャウマ・トーレスが16歳だった1855年に、当時のスペイン領だったキューバに渡り事業で成功。その資金を元にスペイン帰国後、弟と一緒に家業であるワイン産業の道に入り、1870年に現在のミゲル・トーレス社を設立することになりました。
これは、スペインでよく聞く昔のサクセスストリーの典型で、中南米で一発当てて、スペインでその資金で起業し更なる大成功を収めたと言うところです。
日本でもおなじみ
ちなみに、日本への輸入元は長年サントリでしたが、現在はアサヒビールの子会社のエノテカが輸入販売をおこなっています。ワイン好きの方なら、一度は見たことがあるボトルに闘牛の牛のミニチュアフイギアが掛かっているワイン。
あの「Sangre de toro」が、ここトーレスを代表するテーブルワインです。ところで、なぜかここスペインでは残念ながら同じワインを買ってもフイギアは付いていません。
起点はサンツ駅
バルセロナからは中央駅のサンツ駅を起点に近郷電車に乗って一路目的地を目指します。チケットは自動券売機でも、一番左に並んでいる窓口でも購入可能。
料金は往復で9.80ユーロ
目的地のへ行くには、R4号線のビラフランカ・デル・ペネデス(Vilafranca del Penedes)行もしくは、サント・ビセンク・デ・カルデルス(Sant Vicenc de Calders)行きに乗車します。
だいたい7もしくは8番ホームからの出発が多いですが、構内にある右の案内で確認してください。所要時間は約55分で一時間に2本。*7,8番ホームはエスカレーターを下りた同じホームの左右に位置します。
時刻表はこちらで確認
(注意)
電車は遅れることがよくあります、場合によっては後ろの電車が抜いてしまって先にホームに入ることがあります。なので、一度確認したからOKと思わないで電車が来るまで良く案内のモニターを見ていて下さい。
切符の買い方
上が購入したチケットになります。行先は書かれておらず、代わりに左上にゾーン①➡⑤と書かれています。尚、バルセロナのSants 駅は自動改札ですが、Vilafranca del Penedesは改札が無く素通りできますが、帰りに乗車する際は駅舎内にチケットの刻印機があるので、それに切符を通しておいてください。
(注意点)タッチパネルの反応が非常に悪い券売機があります。その場合は辛抱強く操作するか、別の券売機で試してください。50、100€の高額紙幣は使えませんので注意。慣れない券売機に時間を取られることも想定されますので、サンツ駅へは早めに到着しましょう。あと、クレジットカードでの購入の際は、暗証番号4桁を入れる必要があります。
駅からはタクシー
駅からトーレスのワイナリーまで歩くと一時間程掛かり、バスなどの公共交通はなく、唯一の交通手段と言えるのはタクシーとなります。タクシー乗り場は駅を出てすぐ右、その前に停まっているのがタクシーです。料金はメーター制で片道10€程、所要時間は10分弱。
ドライバーには「ボデガ・トーレス」と日本人のカタカナ読みで通じますが、心配な方は紙に「Quería ir a Bodega Torres」とメモって見せて下さい。帰り駅へのタクシーについては、トーレスのレセプション受付のお姉さんに言えば呼んでくれます。また、その際ドライバーへは「エスタシオン」と言うか「Quería ir a Estación de Vilafranca」と書いて見せて下さい。
オシャレなワイナリー
タクシーは駅から街の中心の広場を通り、郊外へ向かいます。ペネデス市街を出て5分程走ると、タクシーは左折、そこから更に2分程でワイン畑を進むと目的のトーレスに到着。
着いたら建物の中に入り、左手にある受付で予約メールを見せるか名前を告げチエックインします。ツアー代を支払った後、しばらくそのこで待っているとガイドのお姉さんが声を掛けてくれます。
ツアーはビデオから
ツアーの最初に10分ほどのビデオ上映があり、トーレスの歴史を学びます。ビデオはスペイン語になっていますが、配られるイヤホンを座席の横にあるジャックに刺し、ダイヤルを日本語に合わせると日本語解説が流れてきます。
ブドウ畑を見学
ビデオを見終えると、今度は建物の外に出て葡萄畑へ。畑には、赤白何十種ものブドウが一堂に栽培されていて、その葡萄についてのレクチャーをガイドさんから受けます。
ちなみに、葡萄の横に薔薇が植えられているのですが、その理由は薔薇が病害虫に非常に弱い特性を利用し、病害虫予防の目安にされているという事です。昔、毒ガスの早期発見の為にカナリアを炭鉱で飼っていたのと同じですね。
葡萄畑のつ次は、今度はソーラー発電のトロッコ列車に乗って、実際にワインを作っている蔵へ向かいます。
醸造蔵
トロッコ列車でワイナリーの敷地をぐるりと巡った後は、今度はガイドさんの説明を受けながらワインが出来るまでの工程を、この博物館と地下の貯蔵庫で見学します。ちょっと、凝り過ぎの感もありますが幻想的な地下の蔵も見ることが出来ます。
試飲
このツアーの最後に待っているのが試飲タイム。一番ベーシックな9€の基本コース【Torres Winery Tour】は白1杯と赤が1杯試すことが出来ます。また、希望したコースにより食べ物が付いていたり、飲めるワインの数が違ったりします。
尚、9€のコースで申し込んでいても、ここでトーレス社で生産される色々なワインをグラス売りしているので、2杯限りと言う訳でなく好きなものが飲むことができます。
売店
売店の写真を撮り忘れ、あるのは上の一枚のみ。これらが、ベスト10だと言う事です。スペイン最大手の一つだけあって、ワインの種類はかなりの数で数十、百近くありお土産に買うのには迷うところですが、事前にグラスで試飲できるので嬉しいところ。
購入するなら、バルセロナのスーパーに置いてあるものじゃないものがお勧め。またトーレス社が、スペイン各地で作っているワインや、南米チリ、カリフォルニアで作っているもの購入可能。
近くのお勧めランチ
春から秋にかけては、周り一面ブドウ畑に囲まれたテラス席が快適。 | |
昔の農家を利用したレストラン | 牧場も兼ねていて 裏には、馬、ロバ、ポニーがいました |
前菜その1 | 前菜その2 |
メインその1 | メインその2 |
デザートその1 | デザートその2 |
ガイドさんからランチをするなら、ここから歩いて5分程の葡萄畑の中にあるレストランがお勧め。そう言われて行ってみましたが、なかなか良かったので皆さんにも春から秋にテラス席が使える時期ならお勧めできます。後で、口コミをチエックすると地元でも評判が良いようでした。
平日はお得な11ユーロの定食があり、前菜4品、メイン4品、デザート4品の中から好きなのを1品選ぶ、いわゆるプリフィックスメニューで、それに飲み物が付きます(もちろんワインもOK)。また、週末は定食が無くアラカルトメニューになりますが、その分食材の質が上がり、それも悪くありません。
もし、ここで食べてみようと言う方でしたが、英語ツアーの11:00もしくは11:30を選ぶと、ちょうどツアーが終わったころが店のオープン時間になり便利です。
店名 | Restaurant Cal Cassoles (トーレスを出て真っ直ぐ一本通りを越えて歩くと畑の中にある黄色い平屋がそう) |
電話 | +34 938 17 74 00 |
営業時間 |
13時~16時 (火曜日は休業) |
料金 | 平日は定食、 週末はアラカルトメニューから |
訪問動画
HPから予約
以下のHPから申し込むことができます。
https://www.clubtorres.com/en/visits-workshops-tastings
予約フォームは日本語に対応しておらずスペイン語、カタラン語、英語のいずれかになります。ここでは英語フォームを使って解説していきます。
リンクから公式サイトの予約サイトへ進むと、上の様なページが現れます。
ここで、選ぶのは一番左端にある【Winery in the Penedès】その一番下にある【All Winery in the Penedès experiences】をクリック。すると以下のページが現れます。
ツアーの所要時間は約2時間、ガイド付きの見学ツアーはどのコースも同じですが、試飲の際の食べ物、またワインにより値段が変わります。この画面で予約のタイプ、上の赤枠で囲んだ4つの中から好きなものを選びます。それぞれ、その内容を説明すると左から。。。
【Wine and Ibérico ham pairing】
4種類のイベリコ豚の生ハムと、グラスワイン4種それぞれ1杯と見学ツアーのセット 24€
【Wine and cheese pairing】
チーズ4種と、グラスワイン4種それぞれ1杯と見学ツアーのセット 19€
【Torres Selection Wine Tasting】
グラスワイン5種それぞれ1杯と見学ツアーのセット 14€
【Torres Winery Tour】 ←これがベーシックな基本コース。
グラスワイン2種それぞれ1杯と見学ツアーのセット 9€
*このセットのみ、シニア割引(66歳以上)と子供割引(7~18歳)があります、いずれも6.50€。尚、7歳以下は無料。
次に予約申し込みフォームに進みますが、以下ガイドの言語によって時間が違うので確認の上に申し込んでください。季節により英語のツアーは混みますので、早めに予約しましょう。
2017年11月6日 ~ 2018年3月11日まで | ||
月~金曜日 | 土曜日 | 日曜、祝日 ⁂ |
カタルーニャ語: 15:00 | カタルーニャ語: 12:00, 15:00 | カタルーニャ語: 11:00 |
スペイン語: 12:00, 16:00 | スペイン語: 11:00, 12:30, 16:00 | スペイン語: 12:00 |
英語: 11:00, 13:00, 15:30 | 英語: 11:30, 13:00, 15:30 | 英語: 11:30 |
定休日:1月1日,1月6日,11月18日、12月25日,12月26日
⁂ 祝日もしくは祝日扱いになる日: 3月30日, 4月2日, 5月1日, 6月24日, 8月15日, 8月30日, 8月31日, 9月11日, 10月12日, 11月1日, 12月6日, 12月8日、12月24日, 12月31日
上記のフォームは、その場では予約が完了しません。予約の確認書は、トーレス社より後日メールにて送られてきます。(週末を挟むと数日掛かることもあります)尚、申し込みしたにも関わらず、メールが来ない場合は改め申込するか、直接電話してみて下さい。
あと、⑫に希望するコースを書きますが、簡単な英語でOKです。(例)I would like make reservation..(コース名) と言う様な感じ。
まとめ&アドバイス
バルセロナ近郷のワイナリー巡りの主な所としては、CAVAの「フレシネ」と「コドルニウ」、そしてワインのこのトーレスの3つが人気があり多くの旅行者がバルセロナから日帰りで訪れます。
アクセス的には駅からタクシー利用しかなく少し不便にも思えますが、バルセロナから片道1時間少しですので、モンセラットへ行くのと大して変わらず、ワイナリー見学後に市内に戻って午後から夕方に観光や買い物をすることも可能です。
ツアーの内容に関しては、既にワイナリーを海外で訪れたことがある人には、感動は正直あまり無いかと思います。実際のところ建物やトロッコ列車などにお金は掛けていますが、ツアーの内容自体は平凡で少々面白味に欠けるところがあり、例えばワインの作る工程とかをパネル展示じゃなく直接近くで見られるとか、何かあと一工夫欲しいところです。
まあ、そうは言ってもバルセロナの市内の喧騒から逃れて、田舎へのショートトリップは良いもので、特に今回ランチを食べたブドウ畑の中のレストランは非常に気に入りました。初めてのバルセロナの人には向かないと思いますが、2度目のバルセロナ、もしくは時間のある人でワイン好きの方は一度訪れてみてはどうでしょう。
あと、これは広告になりますが、バルセロナからトーレスへの送迎サービスも弊社でおこなっています。また行きもしくは帰りの途中に、モンセラット観光を組み入れるという事も可能です。
【厳選、お勧めオリジナルツアー】 ホテルまでの送迎がついているのでドアツードアで安心、そして楽ちんの欲張りツアー。 |