バルセロナ唯一の蚤の市。
近代的な建物とその中に売っている物のアンバランスさが何ともスペインらしい、そんな蚤の市を紹介します。
概要
日本では現在フリーマーケットと言う方が一般的になっている蚤の市。
その言葉の起源は、もともとノミのわいたような古着が主な商品として扱われていたことに由来するとか、ノミのようにどこからともなく人や物がわき出てくる様子を表現したなどと言われています。
世界的にはパリが有名ですが、このエンカンツも14世紀に始まったヨーロッパでも最も古い蚤の市の一つと知られています。
さて、そんな歴史あり蚤の市ですが、周辺の都市開発に伴い2013年にニュアールオープン。その際、今までの汚らしい雰囲気を一掃しご覧のような超近代的な建物に変身。
また、周りにはデザイン博物館をはじめ、バルセロナのランドマークのアグバルタワーやバルセロナで最大の敷地面積を誇るグロリエスショッピングセンターなどもあり併せて回ると効率的です。
アクセス
駅に着いた上の案内板を目安に行くと簡単 | トラムの線路を越えた所が蚤の市 |
最寄りの駅の「Glories」に着いたら、標識に書かれている【Teatre Nacional de Catalunya】を目指して歩き出します。
すると改札があり、そこを越え地上に出たらエンカンツ市場の前。
どんなに方向音痴でも間違い様がないぐらい簡単。
また、市内中心カタルーニャ広場やサグラダ・ファミリアからは地下鉄で約10分程で着くので、アクセスは良好といって間違いありません。
三層のモダン建築
市場は3層で構成され、鏡になっている黄金色の天井には市場に集まる人々の活動が反射増幅して見える建築となっています。
また3つのフロアーをスロープで繋げる事により、買い物客にストレスが掛からないようにも考えられていて機能的。
設計は現在バルセロナで売れっ子建築家のFermin Vazquez氏で彼の代表作となっています。
3階まで続くスロープ
オシャレで近代的建築の蚤の市ですが、入口ではいきなり怪しきブランド物のパンツが5枚で10ユーロと書かれた看板が目に入ります。
近代建物とはまるでちぐはぐな印象で。
しかし、この熱烈ウエルカムパンツこそが庶民に愛される、蚤の市らしいさとも言えるでしょう。
市場は常設の店舗と一階の地面に直に商品を並べる、もしくは投げ散らかす店舗(主に1階)の2種類。
また、店舗の中には本来の蚤の市と関係ないバス・トイレの設備品や家具、自転車、日用雑貨などどこにでも見かける普通の店舗もあります。
アンティークショップ
スロープを上がって日用品を販売している店を過ぎると、アンティークを売る店が最上階に並びます。
1階の地面に並べて売っている店舗にも同じように、アンティークがありますが、こちらの方が商品はまだまとも。
また、古着屋も何軒かあって古着好きな方なら掘り出し物を探してみるのも面白いでしょう。
ただし、アメリカのようなビンテージはほとんどなく数年、十年ほど前の日常着が中心になります。
アンティークもそうですが、基本的に値札が付いていないものは、お店で値段交渉となります。
その中でも古着は値段が付いているものが多いので、旅行者でもわりと買いやすい方です。
好き者、オタクには
世界的な化石産地と知られるのがモロッコ。
スペインはそのモロッコに近いこともあり、ここでは安価で3億5千万年前のアンモナイトや三葉虫の化石が購入できます。
これは、お部屋のインテリアとして面白いかもしれません。
その他には砂漠のバラを初めとした鉱物などもあり、こちらもお手頃価格で購入できます。
フイギア好きの方には、なかなか日本では手に入りにくいものあり、手が無かったり足がなかったり更に首がないものに至ってはかなりお安く買えます。
カオスと化した心臓部
この蚤の市のメイン会場と言えるのがこの1階の” THEゴミ屋敷”。
常人の目にはゴミとしか見えない物も、見る者によっては立派な商品なると言う事を私たちに教えてくれる貴重なすスポットがここ。
地べたに無造作に並べられた本、それを屈みこんで真剣に品定めする客、またその横にはウンチこそ付いていませんが、長年の使用を経た”おまる”(便器)が置かれ、それを手に取り尻にあて使用感を確かめる客
。売る方も売る方ですが、買う方もこれまたしかり。
それに比べるとまだまともな、古いコイン、レコード、ポストカードやレトロなおもちゃなどは、日本から来られる方でも買いたいと言う物がよく探すとあるかもしれません。
とは言ってもどこの誰かも分からないスペイン人家族の古いアルバム、片腕、首が無い人形などは因縁と祟りの匂いがプンプンし、その呪いを一身にしょいかねない怖さがあり、素人は手を出さない方が無難と言えるでしょう。
フードコート
市場内には飲食店も充実。1階にはレストランをはじめカフェテリア、3階にはフードコートがあり、軽くつまむタパスや最近はブームの寿司まで揃っています。
レストランではスペイン料理のお昼の定食もあるので、ここでランチも可能。
蚤の市を動画で
*動画の前半は市場内のレポート、後半はまとめ&アドバイスとなっています。
まとめ&アドバイス
既に述べたように市の中心からは少し離れていますが、アクセスは割と良い方で誰もが行くサグラダファミリアから地下鉄に乗って10分ほど。なので、観光の途中にちょっと寄ってみることもできます。
ただし、蚤の市と言っても日用品が売られてる店舗もあり、その点は面白みに欠けますがアンティークを扱う店も多く、もしかしたら掘り出し物を見つけることもできるかも。
尚、ここでの買い物は値札が付いておらず交渉となりますが、簡単な英語数字さえわかればそれで十分通じますのでご安心ください。
バルセロナはどこへ行っても観光客だらけですが、ここは地元住民が週に延べ10万人訪れる場所で、ほんとうの地元体験ができます。
また、新しくなった市場はバルやレストランなども充実し、以前に比べ訪れやすくなっています。
アドバイスとしては。。
売ってる物はゴミかなんだか分からないものが多く、アンティークや古着などに興味ない人には1時間も見て回れば十分でしょう。
そういう意味では大した観光スポットではないですが、1階の地べたに商品を並べている店と、そこに蚤のように集まる地元客達。
この訳の分からない混沌とした世界、これこそがエンカンツの魅力なのかも知れません。
お勧め度:★★★☆☆(2.9) |
住所 | AV.Meridiana,73 【地図はこちら】 |
URL | http://www.encantsbcn.com/en?language=en |
開館時間 | 月・水・金・土 9:00~20:00 |
最寄駅 | 地下鉄 L1 号線 Glories駅下車すぐ |
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@ | この記事を書いた人:アキモト 日本で社会人を経験後マドリッドへ大人の語学留学。海のあるバルセロナへ移住後、バルセロナウォーカーにて情報を発信しています。最終更新 2022.11.01 |
その他のストリートマーケット
「アンティーク市」 毎週木曜日に旧市街の中心、カテドラル前で開催されるアンティーク市。 |
「フランサ駅」 バルセロナの昔の中央駅のフランサ駅で不定期開催されるフリーマーケット。 |
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【パロアルトマーケットPalo Alto Market】毎月、最初の土曜と日曜日に開催されるストリートマーケットは… | 【flea market 】 作成中 |
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