
目次
概要
2005年に完成したトーレ・グロリアスは、サグラダ・ファミリアと並び、現在のバルセロナを象徴するランドマークの一つです。完成当初は「トーレ・アグバール」と呼ばれ、水道会社アグバールの本社として使われていました。
その後、建物を高級ホテルへ改装する計画もありましたが実現せず、現在は不動産会社マーリン・プロパティーズが所有するオフィスビルとなっています。また、30階にはバルセロナの街を360度見渡せる展望台「ミラドール・トーレ・グロリアス」があります。
設計を手がけたのは、フランス人建築家ジャン・ヌーヴェルと、バルセロナの建築事務所b720です。ジャン・ヌーヴェルは、日本では東京・汐留にある電通本社ビルの設計にも参加しています。
高さ144メートルのランドマーク

トーレ・グロリアスの高さは144メートル。完成当時はバルセロナで3番目に高い建物でしたが、現在はサグラダ・ファミリアのイエス・キリストの塔が完成したため、市内で4番目の高さとなっています。これより高いのはサグラダ・ファミリアと、海沿いに並ぶ高さ154メートルのホテル・アーツ、トーレ・マプフレです。
アクセスは地下鉄グロリアス駅からすぐ

トーレ・グロリアスは、地下鉄L1号線「Glòries(グロリアス)」駅のすぐそばにあります。
駅を出ると巨大な建物が目の前に見えるため、迷うことはほとんどありません。カタルーニャ広場からも地下鉄1本で行くことができ、アクセスは非常に簡単です。
色と光を生み出す二重の外壁

建物の外壁は、内側に配置された26色のアルミパネルと、その外側を覆う透明・半透明のガラス板による二重構造になっています。

外側には5万枚を超えるガラス板が異なる角度で取り付けられ、直射日光を和らげると同時に、見る位置や時間帯によって建物の色を変化させます。また、二重の外壁の間に生まれる空気層が換気を助け、冷暖房に使うエネルギーを抑える仕組みになっています。
夜になると、外壁に設置された4,500個以上のLEDが点灯。さまざまな色や模様を映し出し、昼間とはまったく異なる表情を見せます。
旧名が残る建物の入口

写真は、建物がまだ「トーレ・アグバール」と呼ばれていた頃の入口です。回転扉の上には旧名称と所在地の「Diagonal 211」の文字が掲げられています。
現在は「トーレ・グロリアス」と呼ばれていますが、この写真からは、水道会社アグバールの本社として使われていた当時の姿を見ることができます。
旧アグバール本社時代の内部

写真は、水道会社アグバールの本社として使われていた頃の1階レセプションです。
オフィスビルのため、当時も一般に見学できるのは入口付近の限られた範囲だけでした。赤を基調とした曲面の壁には大小の窓が不規則に配置され、外観と同じく、光の入り方を意識したデザインになっています。
ただし、外から見た塔の強烈な印象に比べると、内部は意外に簡素。建物の面白さは、やはり外観と展望台にあると言えるでしょう。
夜景も見れます

まとめ&アドバイス
トーレ・グロリアスは、丸みを帯びた独特の形と、時間帯によって色を変える外壁が印象的な、バルセロナを代表する現代建築の一つです。近くで見ると、ガラス板を重ねた二重の外壁や、その内側に隠れた色彩、日射を調整する仕組みなど、外から眺めるだけでは分からない工夫も見えてきます。
ただし、初めてバルセロナを訪れる方が、限られた観光時間を使って、わざわざこの建物だけを見に行く必要があるかというと、その意味はあまり大きくありません。
また、有料の展望台からは市内を360度見渡せますが、バルセロナにはモンジュイックの丘、グエル公園、サグラダ・ファミリアの塔など、街の景色と観光そのものを一緒に楽しめる場所がほかにもあります。そのため、一般的な観光旅行で、ここを優先して展望台に上る価値は薄いと思います。
建築に強い興味がある方や、すでに主要な観光地を見終えた方、あるいはグロリアス地区を通る予定がある方なら、外観を眺めに立ち寄る程度で十分です。特に夜のライトアップは遠くからでもよく目立つため、時間を合わせて近くを通るなら見ておいてもよいでしょう。
バルセロナ観光の中心というより、街の再開発と現代建築に興味のある人向けの場所です。
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お勧め度:8点/20点 ★★☆☆☆ |





























































