
ペドラルベス宮殿内にあった陶器博物館、装飾美術館、テキスタイル・衣装博物館などを統合し、新たにオープンしたのが、バルセロナ・デザイン博物館です。
家具、陶器、ガラス、ポスター、ファッション、日用品など、いわゆる「美術作品」だけでなく、暮らしの中で使われてきたデザインを幅広く紹介しているのが特徴です。ガウディやピカソのような有名観光スポットとは少し違いますが、バルセロナのデザインや工芸、生活文化に興味のある方には面白い博物館です。
場所
デザイン博物館は、サグラダ・ファミリアから地下鉄で約15分、徒歩でも20分ほどの場所にあります。
周辺は、2000年代以降に再開発が進められたエリアで、昔ながらの旧市街とはまったく違う、現代的なバルセロナの姿を見ることができます。博物館は、その再開発地区の目玉のひとつとして建てられた斬新な建物の中にあります。
すぐそばには、特徴的な形をした高層ビル、トーレ・グロリエスもあり、サグラダ・ファミリアや旧市街とはまた違った雰囲気のバルセロナを歩けるエリアです。
白が基調のモダン建築

デザイン博物館は、建物そのものも見どころのひとつです。設計を手がけたのは、バルセロナを拠点に活動してきた建築家集団 MBM Arquitectes。館内は白を基調としたすっきりしたデザインで、中央部分が吹き抜けになっており、明るく開放感があります。
外観はかなり現代的で、旧市街の歴史的建築とはまったく違う印象です。サグラダ・ファミリアやゴシック地区を見た後に訪れると、同じバルセロナでもまったく別の顔があることが分かります。
展示を見る前に、まずは建物の内部空間や、上階へ続く通路、吹き抜けの広がりにも少し目を向けてみるとよいでしょう。
グラフィックデザイン

4階では、ポスターや広告、印刷物などを中心としたグラフィックデザインの展示を見ることができます。
このフロアで面白いのは、バルセロナの街や暮らしに関わるデザインが並んでいることです。単なる美術作品ではなく、企業広告、イベント告知、商品パッケージ、ポスターなど、実際に人々の目に触れてきたデザインが展示されています。
その中には、FCバルセロナの本拠地 カンプ・ノウ・スタジアム落成式のポスター も展示されています。サッカーのポスターというより、当時のバルセロナを伝えるグラフィックデザインのひとつとして見ると、なかなか興味深い展示です。
バルサ好きの方なら、ここは少し足を止めて見ておきたいポイントです。
装飾美術・衣装・工芸の展示

デザイン博物館では、グラフィックデザインだけでなく、衣装、家具、陶器、工芸品など、暮らしに関わるさまざまなデザインを見ることができます。
3階では、16世紀半ばから現代までの衣装が年代順に展示されています。バロック時代の華やかな服飾から、近現代のドレスまで、時代によって変化してきたシルエットや素材、装飾の違いをたどることができます。服にそれほど詳しくない方でも、時代ごとの雰囲気の違いが分かりやすく、見ていて意外と楽しめるフロアです。
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| ミロやピカソの作品もあります。(右)ミロの焼きもの | (左)ヘッドボード |
2階では、3世紀から20世紀にかけての家具、陶器、工芸品、織物などを展示しています。かつてペドラルベス宮殿内にあった装飾美術館や陶器博物館の流れを感じられる展示で、日用品や家具が、単なる道具ではなく、その時代の生活や趣味を映すものだったことが分かります。
ミロやピカソの作品も一部展示されており、有名作家の美術作品を目当てに行く博物館ではありませんが、バルセロナの工芸や装飾文化に興味がある方には見ごたえがあります。
日用品から見る現代デザイン

1階では、現代の文化的遺産としてのデザインを紹介しています。展示されているのは、家具、照明、乗り物、家電、日用品など、私たちの暮らしの中で実際に使われてきたものが中心です。
このフロアの面白さは、特別な美術品というより、普段の生活に近いものを通してデザインを見られるところにあります。椅子やバイク、台所用品など、見慣れたものでも、形や使いやすさ、素材、時代背景に目を向けると、ひとつのデザインとして見えてきます。
中でも目を引くのが、スペインの家庭で今でもよく見かけるオリーブオイル差しです。これはカタルーニャのデザイナーによって1961年に考案されたもので、日常の道具でありながら、長く使われ続けてきた優れたデザインの一例と言えるでしょう。
まとめ&アドバイス
バルセロナ・デザイン博物館は、ガウディ建築やピカソ美術館のように、日本人旅行者が初めてのバルセロナ旅行で必ず訪れるタイプの博物館ではありません。
展示内容も、絵画や彫刻を中心とした分かりやすい美術館というより、家具、陶器、衣装、ポスター、日用品など、スペインやカタルーニャの暮らしの中にあったデザインを紹介する内容です。その意味では、どちらかと言えば地元の人や、デザイン・工芸・生活文化に関心のある方向けのミュージアムと言えるでしょう。
そのため、滞在日数が短く、サグラダ・ファミリア、グエル公園、カサ・ミラ、ピカソ美術館などの主要観光を優先したい方には、無理に予定へ入れる必要はないと思います。
一方で、建築やインテリア、服飾、グラフィックデザイン、日用品のデザインに興味がある方には、意外と楽しめる博物館です。有名観光地の華やかさはありませんが、スペインの暮らしや時代の変化を、物の形から見ることができます。
また、すぐ近くにはバルセロナ最大級の蚤の市、エンカンツ市場があります。デザイン博物館だけを目的に行くと少し物足りなく感じる方もいるかもしれませんが、エンカンツ市場と合わせて訪れると、このエリアならではの散策になります。
観光の優先順位としては高くありませんが、少し違ったバルセロナを見たい方、デザインや古い物に興味がある方には、候補に入れてもよい博物館です。
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お勧め度:6点/20点 |
| 住所 | Plaça de les Glòries Catalanes, 37 【地図はこちら】 |
| URL | http://www.museudeldisseny.cat/ |
| TEL | 933 19 57 40 |
| 開館時間 | 火曜日~日曜日 10:00~20:00 月曜休み(休館日1/1, 5/1, 6/24, 12/25 ) |
| 料金 | 公式サイトにてご確認ください。 |
| 最寄駅 | 地下鉄1号線Glories駅(Av. Meridiana出口)徒歩1分 |
| 記事は取材時点のものです。現在とは記事の内容が異なる場合もありますのでご了承ください。間違った情報、また有用新情報、分かり難い点や質問等ございましたら情報共有いたしますので、サイト内の「バルセロナ観光情報掲示板」に書き込んでください。 |
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@ | この記事を書いた人:アキモト 日本で社会人を経験後マドリッドへ大人の語学留学。海のあるバルセロナへ移住後、バルセロナウォーカーにて情報を発信しています。最終更新 2026.06.30 |
近くの見所
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【トーレ・アグバール】(徒歩1分) 2005年に完成したサグラダファミリ教会と並ぶバルセロナのランドマーク。 |
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「エンカンツ蚤の市」(徒歩2分) 14世紀にはじまったヨーロッパでも最も古い蚤の市は日欧品から骨董まで、、、、 |
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