
バルセロナの古代史を知るなたここ。カタルーニャ考古学博物館を、ここで紹介します。
はじめに
バルセロナの古代史を知るなら、モンジュイックにあるカタルーニャ考古学博物館は候補に入れてよい博物館です。
モンジュイックには、ミロ美術館、カタルーニャ美術館、オリンピック&スポーツ博物館、民俗学博物館など、さまざまなミュージアムが集まっています。観光の中心地とは少し違いますが、カタルーニャの文化や歴史にじっくり触れられるエリアです。
その中のひとつが、カタルーニャ考古学博物館です。正式名は Museu d’Arqueologia de Catalunya。館内では、旧石器時代からギリシャ時代、ローマ時代に至るまで、カタルーニャ地方で発見された考古資料が展示されています。
現在のバルセロナ、特に旧市街は、古代ローマ都市バルシーノの上に発展した街です。今でもゴシック地区周辺を歩くと、ローマ時代の城壁や神殿の柱など、その痕跡を見ることができます。
この博物館では、そうしたバルセロナやカタルーニャの歴史を、さらに古い時代からたどることができます。ガウディ建築や中世の旧市街とはまた違った、バルセロナ以前の歴史を知る場所と言えるでしょう。
1929年万博の建物を利用した博物館
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カタルーニャ考古学博物館が入っている建物は、1929年に開催されたバルセロナ万博の際に建てられたものです。現在のカタルーニャ美術館などと同じく、モンジュイックの万博会場を構成していた建物のひとつでした。
もともとは Palacio de Artes Gráficas として建てられ、その後、現在のように博物館として利用されるようになりました。考古学博物館は、1935年にシウタデリャ公園からこの場所へ移転しています。
外観には少し古めかしい雰囲気がありますが、館内は改装され、展示室は比較的すっきりとした近代的な博物館になっています。建物そのものも、1929年万博の名残を今に伝える場所と言えるでしょう。
アルタミラ洞窟の再現展示
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展示は、まず旧石器時代から始まります。その中でも目を引くのが、世界的に有名な アルタミラ洞窟 を再現した展示です。
アルタミラ洞窟は、スペイン北部カンタブリア地方にある先史時代の洞窟で、壁画が残ることで知られています。実際の洞窟を訪れるのは簡単ではありませんが、この博物館ではその雰囲気を再現した展示を見ることができます。
教科書で習った先史時代の壁画も、こうして立体的な展示として見ると、少し印象が変わります。人類が文字を持つ以前から、動物を描き、自然を観察し、何かを表現していたことが、より身近に感じられるでしょう。
頭蓋骨や石器などの展示もあり、カタルーニャの古代史をさらにさかのぼって、人類の始まりに近い時代からたどることができます。
石器時代の道具と暮らし

石器時代の展示では、矢じりや石斧など、当時の人々が使っていた石の道具を見ることができます。
現代の私たちから見ると単なる石のかけらのようにも見えますが、狩りをしたり、木を加工したり、生活に必要なものを作ったりするための大切な道具でした。大きな岩をそのまま使うのではなく、用途に合わせて石を割り、削り、形を整えていたことが分かります。

また、住居の模型も展示されており、当時の人々がどのような環境で暮らしていたのかを想像しやすくなっています。日本の石器時代の住居に少し似た印象もあり、遠く離れた地域でも、人間の暮らしには共通する部分があったのだと感じられます。
派手な展示ではありませんが、カタルーニャの歴史をかなり古い時代からたどることができるコーナーです。
ギリシャ時代

続いて、ギリシャ時代の展示へ進みます。
この時代は、バルセロナという地名の由来に関わる伝承が残る時代でもあります。紀元前6世紀頃、ギリシャ神話の英雄ヘラクレスがこの地を訪れたという伝説があり、そこからバルセロナの名前の由来を説明する説もあります。
もちろん、これは歴史というより伝承に近い話ですが、地中海沿岸の都市バルセロナが、古くからギリシャ世界や地中海交易と関わりを持っていたことを感じさせます。

展示室には、ギリシャ風の彫像や陶器、古代集落の模型などが並び、石器時代の素朴な道具とはまた違った雰囲気になります。人々の暮らしが少しずつ複雑になり、地中海世界とのつながりが広がっていく様子が見えてきます。
ローマ時代

続いて、ローマ時代の展示へ進みます。
現在のバルセロナの旧市街、特にゴシック地区周辺は、古代ローマ都市 バルシーノ の上に発展した街です。今でも旧市街を歩くと、ローマ時代の城壁や神殿の柱など、その痕跡を見ることができます。
バルセロナという名前の由来も、このローマ時代の都市名 Barcino(バルシーノ) に関係しているとされます。紀元前後にローマ人によって整備されたこの小さな都市が、のちのバルセロナへとつながっていきました。

展示室には、石棺、碑文、彫刻、建築部材などが並び、ローマ時代の暮らしや信仰、死生観を感じることができます。特に石棺の装飾は細かく、当時の職人技やローマ文化の影響がよく分かる展示です。
なお、このフロアの一部は図書館としても使われており、展示空間の中に落ち着いた雰囲気があります。
定番社会見学コース

カタルーニャ考古学博物館では、地元の小中学生の社会見学に出会うことがあります。バルセロナの他の博物館でもよく見かける光景ですが、こうした場所は学校の学習の場としても使われています。
子供たちにとって考古学の展示は少し退屈なのか、先生から「静かにしなさい!」と注意されている場面もありました。このあたりは、スペインでも日本でもあまり変わらないのかもしれません。
観光客として博物館を見ていると、展示物だけに目が行きがちですが、地元の子供たちがどのように学んでいるのかを少し垣間見られるのも、現地の博物館を訪れる面白さのひとつです。
まとめ&アドバイス
カタルーニャ考古学博物館は、モンジュイックにある考古学専門の博物館です。旧石器時代からギリシャ時代、ローマ時代まで、カタルーニャの古代史をたどる展示が並んでいます。
ただし、日本人旅行者が限られた滞在時間の中で、わざわざこの博物館を目的に訪れるかと言われると、正直かなり少ないと思います。ガウディ建築や旧市街、美術館、モンジュイックの他の見どころをまだ見ていない方であれば、まずはそちらを優先した方がよいでしょう。
館内の雰囲気としても、観光客向けの分かりやすい派手な展示というより、地元の小学生、中学生、高校生が社会見学で訪れるような、学習向けの博物館という印象です。実際、地元の子供たちが先生に引率されて見学している姿もよく見かけます。
一方で、古代史や考古学が好きな方には興味深い内容です。特に、バルセロナ旧市街が古代ローマ都市バルシーノの上に発展したことを知ったうえでこの博物館を見ると、現在の街とのつながりが少し見えてきます。
また、タラゴナのローマ遺跡を見た方なら、その延長としてカタルーニャの古代史をもう少し知る場所として訪れる、という楽しみ方もあるかもしれません。もっとも、そこまで考えて訪れる旅行者はかなり少ないとは思いますが(笑)。
一般的な観光客向けの必見スポットではありませんが、古代ローマ、考古学、カタルーニャの古い歴史に興味がある方なら、モンジュイック散策の途中に立ち寄ってみてもよい博物館です。
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お勧め度:5点/20点 |
| 住所 | Passeig de Santa Madrona, 39-41 Parc de Montjuïc. 【地図はこちら】 |
| URL | http://www.mac.cat/Seus/Barcelona |
| TEL | 93 423 21 49 |
| 開館時間 | 毎週火曜日〜土曜日:9:30〜19:00 日曜日:10:00~14:30 閉館:月曜日 12/25,26 1/1 |
| 料金 | 公式サイトにてご確認ください。 |
| 最寄駅 | 地下鉄3号線Poble Sec(ポブレ・セック)駅から徒歩11分 |
| 所要時間 | 1~1時間半 |
| 記事は取材時点のものです。現在とは記事の内容が異なる場合もありますのでご了承ください。間違った情報、また有用新情報、分かり難い点や質問等ございましたら情報共有いたしますので、サイト内の「バルセロナ観光情報掲示板」に書き込んでください。 |
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@ | この記事を書いた人:アキモト 日本で社会人を経験後マドリッドへ大人の語学留学。海のあるバルセロナへ移住後、バルセロナウォーカーにて情報を発信しています。最終更新 2026.06.30 |
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