
地下鉄や徒歩だけで回るバルセロナ観光では、少し物足りない。そんな方におすすめなのが、レンタサイクルです。
自転車なら、行きたい場所へ気が向くままに移動でき、スピードも自分のペースで自由自在。地下鉄では見えない街並みを眺めながら走れるのが、自転車観光の大きな魅力です。
特にバルセロナは、海沿いや公園、広い通りなど、自転車で走ると気持ちのよい場所がいくつもあります。徒歩では少し遠い場所でも、自転車なら気軽に足を伸ばすことができます。
ただし、バルセロナの街中を自転車で走るには、知っておきたいルールや注意点もあります。自転車専用レーン、歩道走行、盗難、交通量の多い道など、日本とは感覚が違う部分も少なくありません。
ここでは、レンタサイクルを使ってバルセロナを観光する場合の魅力と注意点、そして実際におすすめできる使い方について解説していきます。
目次
急拡大する自転車道

ヨーロッパの他の都市に比べると、バルセロナの自転車道整備はやや遅れていました。
ところが近年、市内の自転車道は急速に整備され、現在では総延長が約270キロにまで伸びています。ここ5年ほどでほぼ倍増しており、今後もさらに延びていく予定です。
実際、以前に比べると、バルセロナ市内で自転車を見かける機会はかなり増えました。主要な大通りには自転車レーンが整備され、観光客でも走りやすい区間が増えています。
ただし、だからと言って、バルセロナ市内のどこでも安心して走れるというわけではありません。
特に旧市街のように、もともと通りが狭いエリアでは、自転車道を確保するスペースが限られています。そのため、自転車レーンが途中で急に途切れていたり、車道の一部に線を引いて何とか分けているだけの場所もあります。
そうした場所では、車、バイク、歩行者、自転車がかなり近い距離で混在します。観光気分でのんびり走っていると、思った以上に危ない場面に出くわすこともあります。
バルセロナは自転車で走ると気持ちのよい街ですが、自転車道が整備されている場所と、そうでない場所の差が大きい街でもあります。
レンタサイクルで観光する場合は、自転車道が整った広い通りや海沿いを中心に走るのが無難です。
自転車道地図 >>>Pdfファイル
ルールを知って安全に

バルセロナでレンタサイクルを利用する場合、まず知っておきたいのは、自転車は歩行者ではなく「車両」だということです。
日本の感覚で、歩道を気軽に走ってよいと思っていると危険です。バルセロナでは、基本的に自転車専用レーン、または車道を走るものと考えてください。自転車専用レーンが整備されている場所では、必ずそこを走ります。自転車専用レーンがない場所では、基本的には車道を走ることになります。
歩道については、一定以上の幅があり、歩行者の通行を妨げない場合など、条件付きで走行が認められるケースもあります。ただし、旅行者がその場で判断するのは簡単ではありません。ですので、観光客としてレンタサイクルを利用する場合は、歩道は原則として走らない、と考えておく方が安全です。
信号についても注意が必要です。自転車専用の信号がある場所では、その信号に従います。自転車専用の信号がない場所では、基本的に車両用の信号に従います。
また、自転車のカゴには貴重品を入れないようにしてください。信号待ちや交差点で止まっている時に、バッグやスマホをひったくられる可能性があります。カゴに荷物を入れる場合でも、財布、パスポート、スマホ、カメラなどの貴重品は入れない方が無難です。
服装にも注意が必要です。ハイヒール、ロングスカート、すそが広がったパンツなどは、自転車に乗るには向いていません。ペダルやチェーンに引っかかることもありますので、動きやすい服装と靴で乗るようにしましょう。
なお、バルセロナでは、交通ルールをあまり守らずに走っている自転車や電動キックボードも少なくありません。信号無視、逆走、歩道の走行、急な飛び出しなど、日本人の感覚から見るとかなり危なっかしい走り方をする人もいます。
しかし、地元の人がやっているからといって、同じように真似をするのはおすすめしません。土地勘がなく、交通の流れにも慣れていない旅行者が同じことをすると、事故につながる可能性があります。
また、自分が青信号で進んでいても、交差点や横断歩道では安心しきらないでください。自転車、電動キックボード、バイク、歩行者が、思わぬ方向から前を横切ることがあります。
信号はもちろん守るべきものですが、バルセロナでは「青だから絶対に安全」とは考えない方がよいでしょう。最後は必ず自分の目で左右を確認し、無理をせず、安全第一で走ることが大切です。
料金の目安

レンタサイクルの料金は、店、自転車の種類、借りる時間によって変わります。多くのレンタルショップでは、2時間、4時間、1日、数日間など、利用時間に応じた料金プランを用意しています。基本的には、借りてから返却するまでの時間で料金が決まります。
料金の目安としては、普通の自転車なら1日15〜20ユーロ前後。電動自転車になると、1日30〜40ユーロ前後になることが多いです。短時間だけ借りる場合は、2時間や4時間単位の料金を設定している店もあります。
また、返却時間にも注意が必要です。レンタルショップには営業時間がありますので、閉店時間を過ぎると返却できない場合があります。借りる前に、何時までに返せばよいのかを必ず確認しておきましょう。支払いは、基本的に前払いです。店によっては、保証金や身分証明書の提示を求められることもあります。
自転車の種類には、普通タイプ、電動タイプ、折りたたみタイプ、二人乗りタイプなどがあります。それぞれ料金が違いますので、自分の体力や走る予定のエリアに合わせて選ぶとよいでしょう。
バルセロナ中心部だけなら普通の自転車でも十分ですが、モンジュイックの丘やグエル公園方面など、坂道の多いエリアへ行く場合は電動自転車の方が楽です。体力にあまり自信のない方も、電動タイプを選んだ方が無難です。
借りる際には、自転車の状態をよく確認してください。ブレーキの効き、タイヤの空気、チェーン、ライト、サドルの高さなどは、出発前に必ず見ておきましょう。部品が壊れていたり、少しでも不安を感じる場合は、遠慮せずに店の人に伝えて、別の自転車に替えてもらいましょう。出発してから故障に気づくと、後が面倒です。
また、故障やパンクが起きた時に備えて、レンタルショップの電話番号は必ず控えておきましょう。店のカードをもらうか、スマホで店名と電話番号を写真に撮っておくと安心です。万が一、途中で動けなくなった場合は、店に電話して修理や交換に来てもらう必要があります。そのため、バルセロナで使える携帯電話やスマホを持っている方が理想です。
ただし、その際には自分が今どこにいるのかを正確に伝える必要があります。ある程度の英語、またはスペイン語で場所を説明できないと、少し苦労するかもしれません。レンタサイクルは便利ですが、借りる時は料金だけでなく、返却時間、自転車の状態、トラブル時の連絡先まで確認しておくことが大切です。
電動キックボード

最近、バルセロナでもよく見かけるようになったのが、電動キックボードです。
自転車と同じように気軽に借りられ、短い距離を移動するには便利な乗り物です。料金は店によって違いますが、目安としては1時間あたり7〜10ユーロ前後、1日利用で25〜40ユーロ前後と考えておけばよいでしょう。
ただし、自転車と同じく、料金はレンタルショップや車種、利用時間によって大きく変わります。借りる前に、何時間でいくらなのか、24時間利用なのか、閉店時間までの利用なのかを必ず確認してください。
また、電動キックボードは便利な反面、観光客には少し注意が必要です。
バルセロナでは、電動キックボードは歩道を自由に走ってよい乗り物ではありません。基本的には自転車レーンや車道を走るものと考えてください。歩道を走ったり、ヘルメットなしで乗ったりすると、罰金の対象になることがあります。
さらに、自転車に比べると車輪が小さく、石畳や段差、道路の穴に弱いという欠点があります。旧市街の細い道や人の多いエリアでは、思った以上に危険です。
初めてバルセロナで乗る方、交通ルールに慣れていない方、海外での運転に不安がある方には、正直あまりおすすめしません。
どうしても利用する場合は、交通量の多い道や旧市街を避け、自転車レーンが整備された広い通りや海沿いを中心に走るのが無難です。
電動キックボードは、見た目は気軽ですが、実際には交通ルールを守って走る必要のある乗り物です。料金の安さや便利さだけで選ばず、安全面もよく考えて利用しましょう。
レンタルに必要なもの

レンタサイクルを借りる際には、多くのレンタルショップで身分証明書の提示を求められます。
旅行者の場合、一般的にはパスポートの提示が必要になります。店によっては、その場でパスポートのコピーを取り、原本はすぐに返してくれます。
ただし、中にはレンタル中、パスポート原本を預かろうとする店もあります。できれば、パスポート原本を長時間預けるのは避けた方が無難です。パスポートは海外旅行中の最も重要な身分証明書ですので、店に預けたまま自転車で出かけるのは、あまりおすすめできません。
また、店によっては保証金が必要になることがあります。金額は店や自転車の種類によって違いますが、目安としては50ユーロ前後を求められることがあります。
保証金は現金で支払う場合もあれば、クレジットカードで一時的に押さえる形の場合もあります。借りる前に、保証金が必要かどうか、現金なのかカードなのか、返却時にどのように戻るのかを確認しておきましょう。
必要なものとしては、パスポート、クレジットカード、保証金用の現金、そして連絡が取れる携帯電話があると安心です。
また、レンタル時には契約書や利用規約にサインを求められることがあります。細かい内容まで完全に理解するのは難しいかもしれませんが、返却時間、延滞料金、故障・盗難時の対応、保険の有無などは最低限確認しておきましょう。
レンタサイクルは気軽に借りられる乗り物ですが、借りる時には身分証明書や保証金が必要になることがあります。店によって条件が違うため、料金だけでなく、必要なものも事前に確認しておくと安心です。
どこで借りる
バルセロナ市内中心部には、レンタサイクルショップがたくさんあります。基本的には、借りた自転車は同じ店に返すのがルールです。乗り捨てできるわけではないので、どこで借りるかは意外に重要です。
一番分かりやすいのは、宿泊しているホテルの近くで借りる方法です。朝にホテル近くで借りて、その日の観光後に同じ場所へ返せるので、動きとしてはシンプルです。
もう一つは、走りやすいエリアで借りる方法です。例えば、新市街や海沿いなど、自転車レーンが整っていて道幅も広いエリアなら、観光客でも比較的走りやすくなります。
探し方としては、Googleマップで「Bike Rental Barcelona」と検索すれば、市内のレンタサイクル店がいくつも出てきます。実際には地図に表示される店以外にも業者はありますので、ホテルの場所や観光予定に合わせて探すとよいでしょう。
また、ホテルによっては、自転車の貸し出しを行っているところもあります。特に近年オープンしたホテルや、デザイン系・ブティック系のホテルでは、自転車レンタルを用意していることがあります。予約時やチェックイン時に確認してみると、案外見つかるかもしれません。
借りる場所の一例としては、観光客が必ずと言ってよいほど訪れるサグラダ・ファミリア周辺があります。このエリアには観光客向けのレンタルショップも見つけやすく、そこから市内を走ることもできます。
また、バルセロナ中心部のカタルーニャ広場周辺も便利な場所です。地下鉄やバスとの接続がよく、観光の起点として使いやすいエリアです。ただし、単に「観光地の近く」「料金が安い」という理由だけで選ぶのはおすすめしません。
大事なのは、ホテルからのアクセス、走る予定のルート、そして最後にどこで返して一日を終えるのかです。レンタサイクルは、借りる場所よりも返す場所が重要になることがあります。夕方に疲れた状態で、わざわざ遠い店まで自転車を返しに戻るのは意外に面倒です。
ですので、料金だけでなく、その日の観光ルート全体を考えて、無理なく返却できる場所で借りるのが一番です。
施錠は必須

バルセロナでレンタサイクルを利用する場合、施錠は非常に重要です。バルセロナは自転車の盗難が多い街です。少しの時間だから大丈夫と思って、自転車をそのまま置いて離れるのは絶対に避けてください。
自転車から離れる時は、必ず駐輪用のポールなど、地面にしっかり固定されたものに鍵やチェーンで留めるようにしましょう。ここで大事なのは、自転車単体に鍵をかけるだけでは不十分だということです。
日本の感覚では、後輪に鍵をかけておけば大丈夫と思うかもしれません。しかし、それだけでは自転車ごと持って行かれる可能性があります。必ず、ポール、柵、電柱、ベンチなど、人の力では簡単に動かせないものに車体を固定してください。
地元の人の自転車を見ると、かなり厳重に鍵をかけていることが分かります。例えば、車体をポールに固定し、前輪にもワイヤーを通し、後輪にも別のワイヤーを通し、さらにサドルにもワイヤー錠をかけている人もいます。
何もそこまで、と思うかもしれません。しかし、バルセロナでは車体だけでなく、前輪、後輪、サドルなどの部品も盗まれることがあります。タイヤだけ外されている自転車や、サドルだけなくなっている自転車を見かけることも珍しくありません。
レンタサイクルの場合、盗難や破損が起きると、利用者側が弁償を求められる可能性もあります。借り物だからこそ、むしろ自分の自転車以上に注意が必要です。鍵をかける時は、できれば車体と前輪、または車体と後輪をまとめて固定し、動かせないものにつなぐようにしましょう。レンタルショップで鍵を渡されたら、使い方もその場で確認しておくと安心です。
また、自転車を停める場所にも注意してください。人通りの少ない路地や、夜間に人気のない場所に停めるのは避けた方が無難です。できるだけ明るく、人目のある場所に停めましょう。普段は面倒くさがりに見える地元スペイン人でさえ、自転車の施錠だけはかなり厳重にしています。
それだけ盗難が多いということです。レンタサイクルで観光する場合は、「少しだけだから大丈夫」と考えず、自転車から離れるたびに必ずしっかり施錠するようにしてください。
これは借りられません

バルセロナの街中を歩いていると、赤と白の自転車をよく見かけます。
これは「Bicing」と呼ばれる、バルセロナ市の公共自転車シェアサービスです。街のあちこちに専用ステーションがあり、地元の人たちが通勤や買い物など、日常の移動に利用しています。
見た目にはとても便利そうなので、「あれを借りればいいのでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし、残念ながら旅行者はこのBicingを利用することができません。
Bicingは観光客向けのレンタサイクルではなく、バルセロナ市民を対象にした公共交通サービスの一つです。市民の生活移動を支えるための仕組みであり、通常のレンタサイクル店とは性格が違います。
また、登録には現地での身分情報が必要になるため、短期滞在の旅行者がその場で簡単に登録して使うことはできません。
もともとBicingは、市民向けの公共サービスとして整備されたもので、既存のレンタサイクル業者との関係もあり、観光客向けには開放されていません。観光客が街中で自転車を借りたい場合は、Bicingではなく、一般のレンタサイクルショップを利用することになります。
ですので、街中で赤と白のBicingを見かけても、「あれを借りよう」と考えない方がよいでしょう。バルセロナで自転車観光をする場合は、ホテル近くや観光ルート上にあるレンタサイクル店で借りるのが基本です。
天気と坂に注意

サグラダファミリアから坂道(右上の赤線)ティビダボへ始まる坂道(左下の赤線)
レンタサイクルでバルセロナを観光する場合、意外に大事なのが天気と坂です。
まず、天気です。地中海性気候のバルセロナは、夏は雨が少なく、自転車で走るには比較的向いています。特に春から初夏、秋の晴れた日は、海沿いや広い通りを自転車で走るとかなり気持ちがよいでしょう。一方、冬場は雨の日もあります。
日本のように朝から一日中しとしと降り続くというより、パラパラと降っては止み、また少し降るというような雨が多いです。雨量そのものはそれほど多くないこともありますが、自転車観光が天候に左右されることは間違いありません。
雨が降ると、石畳や横断歩道、マンホールの上などは滑りやすくなります。視界も悪くなり、車やバイクとの距離感もつかみにくくなります。旅行中にわざわざ雨の日を選んで自転車に乗る必要はないでしょう。
次に注意したいのが、坂です。バルセロナは、海から山に向かって少しずつ高くなっていく地形です。ティビダボの山やグエル公園のある方面から、海に向かって街全体が傾斜しています。そのため、海に向かって走る時は比較的楽ですが、逆に海側から山側へ向かうと、じわじわ上り坂になります。
観光スポットを自転車で回る時に特にきついのが、グエル公園方面とモンジュイックの丘です。グエル公園へ向かう場合、サグラダ・ファミリア周辺から北側へ進むあたりから、徐々に上り坂になります。地図で見るとそれほど遠くないように見えても、自転車で上っていくと意外に体力を使います。
もう一つがモンジュイックの丘です。パラレル大通りを越えて丘の上へ向かうと、そこからはかなり坂がきつくなります。ミロ美術館、オリンピックスタジアム、モンジュイック城方面まで自転車で上るのは、普段から自転車に乗り慣れていない方にはあまりおすすめできません。
滞在中ずっと自転車で移動するという方でなければ、グエル公園とモンジュイックの丘は、地下鉄、バス、タクシーなどの公共交通機関を使った方が楽です。どうしても自転車で行きたい場合は、その日だけでも電動自転車を借りるとよいでしょう。普通の自転車で無理に上るより、かなり楽になります。
また、天気が良くても風が強い日は注意が必要です。特に海沿いを走る時は、向かい風になるとかなり大変です。平坦な道でも、風が強いだけで思った以上に体力を使います。せっかくの自転車観光が、ただの苦行になってしまうこともあります。
バルセロナでレンタサイクルを楽しむなら、晴れていて、風が弱く、できるだけ平坦なルートを選ぶのが理想です。自転車観光は気持ちのよい移動手段ですが、天気、坂、風を甘く見ると、一気にしんどいものになります。
自転車でこその景色

ここまで注意点をいろいろ書いてきましたが、バルセロナ観光の移動手段として、自転車が必ずしもベストというわけではありません。
地下鉄の方が早い場所もありますし、坂の多い場所ではバスやタクシーを使った方が楽です。旧市街の細い路地や人の多いエリアでは、自転車がかえって邪魔になることもあります。
それでも、自転車には自転車ならではの魅力があります。
風を切って街の中を走っていく感覚は、地下鉄やバスでは味わえません。移動しながら街並みを眺め、気になる場所があれば少し止まる。観光地から観光地へ点で移動するのではなく、その間にある街の表情まで見られるのが、自転車観光の良さです。
また、公共交通では少し行きにくい場所へ足を伸ばせるのも魅力です。特に海が好きな方なら、市内中心部から少し離れて海沿いを走ってみると、観光地とは違うバルセロナの景色を見ることができます。
バルセロネータ周辺だけでなく、さらに北東へ進んでいくと、観光客で混み合う中心部とはまた違った、開放感のある海沿いの風景が広がります。
もちろん、無理に遠くまで走る必要はありません。天気の良い日に、走りやすい道を選んで、海沿いや広い通りを少し走るだけでも、自転車ならではの気持ちよさは十分に味わえます。
バルセロナを効率よく回るだけなら、自転車は最善の移動手段とは言えないかもしれません。
しかし、街の空気を感じながら、少し違う角度からバルセロナを見たい方には、レンタサイクルは面白い選択肢になります。
自転車、検証動画
実際にレンタルして検証しました。尚、レンタルした自転車がトラブルが続き、そのせいで動画の最後のまとめではネガティブコメントに終始していますが軽く流してください。
まとめ&アドバイス
近年、エコ意識の高まりや自転車利用者の増加、さらに観光客の増加もあり、バルセロナ市内では自転車道の整備が進んできました。
以前に比べると、自転車で走りやすい場所はかなり増えています。主要な大通りや海沿いには自転車レーンが整備され、うまくルートを選べば、レンタサイクルでも気持ちよく走ることができます。
ただし、だからと言って、バルセロナがどこでも安全に自転車で走れる街になったわけではありません。
自転車道の多くは車道と隣接しており、すぐ横を車やバイクが走ります。また、バルセロナでは交通ルールをきっちり守らない人も少なくありません。自転車、電動キックボード、バイク、歩行者が入り混じる場所では、十分な注意が必要です。
特に旅行者は、土地勘もなく、交通の流れにも慣れていません。地元の人の真似をして無理に走るのは避け、安全第一で考えましょう。そもそもバルセロナは、ロンドン、パリ、ベルリンなどのヨーロッパの大都市に比べると、中心部が比較的コンパクトな街です。地下鉄、バス、タクシーなどの公共交通機関も発達しています。
そのため、自転車で移動したからといって、必ずしも時間の節約になるわけではありません。
特に、狭い通りが続く旧市街や、観光客で混み合うグラシア通り周辺では、自転車よりも徒歩の方が向いています。カサ・ミラやカサ・バトリョなどを見るなら、自転車で通り過ぎるより、歩いてじっくり見た方が楽しめます。
旧市街も同じです。細い路地が多く、人通りも多いため、自転車で走るとかえって気を使います。バルセロナの街歩きを楽しむなら、徒歩の方が向いているエリアも多いのです。ですので、3日間バルセロナに滞在するからといって、3日間ずっと自転車を借りる必要はありません。
おすすめは、目的を決めて1日だけ借りることです。例えば、天気の良い日に海沿いを走る。新市街の広い通りを中心に回る。少し離れたエリアへ足を伸ばす。そうした使い方なら、自転車ならではの楽しさがあります。
一方で、サグラダ・ファミリア、カサ・ミラ、カサ・バトリョ、旧市街、グエル公園、モンジュイックなどを効率よく回りたいだけなら、自転車にこだわる必要はありません。徒歩、地下鉄、バス、タクシーを組み合わせた方が楽な場合も多いです。
また、忘れてはいけないのが盗難対策です。バルセロナは自転車の盗難が非常に多い街です。駐輪場も日本のように整っているわけではなく、停める場所にも気を使います。自転車本体が盗まれなくても、サドルや車輪などの部品だけ盗られることもあります。
レンタサイクル店では鍵やチェーンを貸してくれますので、自転車から離れる時は、必ずしっかり施錠してください。街路樹、鉄柱、駐輪用ポールなど、人の力では動かせないものに車体を固定することが大切です。面倒だからといって、短時間だけ鍵をかけずに離れたり、自転車単体に軽くロックするだけで済ませたりするのは危険です。
もし盗まれてしまった場合、レンタルした自転車一台分の弁償を求められる可能性があります。金額は数百ユーロになることもあります。さらに、警察へ行って盗難届を出し、旅行保険を使う場合は帰国後に保険請求の手続きも必要になります。そうなると、せっかくの観光時間を数時間失うだけでなく、精神的にもかなり疲れます。
たかがレンタサイクルと思って甘く見ると、一日の予定そのものが台無しになりかねません。
結論として、バルセロナでのレンタサイクルは、使い方を選べば楽しい移動手段です。ただし、毎日の移動手段として考えるより、天気の良い日に、走りやすいエリアを選んで、1日だけ楽しむくらいがちょうどよいでしょう。
海沿いや広い通りを風を切って走る。公共交通では少し行きにくい場所へ足を伸ばす。そんな目的があるなら、レンタサイクルは面白い選択肢になります。一方で、効率よく主要観光地を回りたいだけなら、無理に自転車を借りる必要はありません。
バルセロナでは、徒歩、地下鉄、バス、タクシー、そして必要な時だけレンタサイクル。それくらいの感覚で使うのが、一番失敗の少ない楽しみ方です。
| 記事は取材時点のものです。現在とは記事の内容が異なる場合もありますのでご了承ください。間違った情報、また有用新情報、分かり難い点や質問等ございましたら情報共有いたしますので、サイト内の「バルセロナ観光情報掲示板」に書き込んでください。 |
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@ | この記事を書いた人:アキモト 日本で社会人を経験後マドリッドへ大人の語学留学。海のあるバルセロナへ移住後、バルセロナウォーカーにて情報を発信しています。最終更新 2026.07.09 |
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