
バルセロナ旧市街の中心にあるカテドラル前の広場では、毎週木曜日に小さなアンティーク市が開かれます。
カテドラルは、バルセロナで最も格式のある大聖堂であり、旧市街観光の中心とも言える場所です。その正面の広場に、寒い冬の日も、暑い夏の日も、週に一度だけ骨董品や古道具を扱う露店が並びます。
カテドラル周辺には、店舗を構える本格的なアンティークショップもあります。ただ、旅行者にとっては少し入りにくく感じることもあるでしょう。何を見ればいいのか分からない、値段を聞くのも少し緊張する。そういう意味では、初心者には少し敷居が高い世界です。
その点、カテドラル前のアンティーク市は露店形式なので、ずっと気軽です。
古いアクセサリー、食器、置物、古本、絵葉書、小さな雑貨などが並び、特に買う予定がなくても、歩きながら眺めているだけで楽しめます。
本格的な骨董品を探すというより、旧市街散策の途中に少し寄り道する場所と考えるとよいでしょう。
カテドラル観光やゴシック地区の散策とあわせて、木曜日に近くを通るなら、少しのぞいてみる価値があります。
並ぶ骨董の数々

アンティーク市には、陶器、古いレコード、アクセサリー、食器、置物、古本、絵葉書、古い鍵など、さまざまな品物が並びます。
スペインの陶器としてよく知られているリヤドロの人形が並んでいることもあり、中には現在では作られていない古い作品が見つかることもあります。もちろん、専門的な鑑定をする場ではありませんが、好きな方にとっては、掘り出し物を探す楽しみもあるでしょう。
また、古いレコードを扱う露店もあります。クラシック音楽から、スペインらしいフラメンコギターのレコードまで、ジャンルはさまざまです。ジャケットを眺めているだけでも、その時代の雰囲気が伝わってきます。
個人的に面白いと思うのは、古い鍵です。
100年以上前のものと思われる重厚な鍵もあれば、今でもどこかで使われていそうな比較的新しい鍵も並んでいます。どの時点から「古道具」になり、どの時点から「アンティーク」と呼べるのか、その境目はよく分かりません。
ただ、そういう曖昧さも含めて、この市の面白さだと思います。
高価な骨董品を真剣に探すというより、カテドラル前の広場で、古い物に混じってスペインの日常の断片を眺める。そんな気軽な楽しみ方ができるアンティーク市です。
銀食器や古い紙幣、証券
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| 子供のころの版画を思いだす | 古い証券や切手 |
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露店には、昔どこかの家庭で使われていたと思われる銀食器も並んでいます。
スプーンやフォーク、トレイ、小さな器など、実際に使うというより、古い暮らしの一部をのぞいているような面白さがあります。
また、アンティーク市の定番とも言える古切手や紙幣、古い証券なども見かけます。
中でも、今は存在しない会社の株券は少し不思議な存在です。もちろん、現在では証券として使えるわけではありません。買ったところで何に使うのか、と言われると答えに困るのですが、デザインとして見ると意外に魅力があります。
細かな文字、古い印刷、装飾的な枠、会社名の書体などを見ていると、単なる紙切れではなく、ひとつの時代の空気が残っているように感じます。
額に入れて飾れば、使えない証券も立派なインテリアになります。
ほかにも、木の板に文字や絵を彫って印刷に使った木版の版木が並んでいることがあります。木版印刷に使われたこうした道具を見ると、小学校の図工の時間に作った版画を思い出します。
価値が分かる人には骨董品、分からない人には古い紙や木片。その境目があいまいなところも、アンティーク市を歩く面白さです。
カトリック由来の品々
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| 毎日家で黒マリア様を拝めます | 壁にかけるキリスト像 |
アンティーク市を歩いていると、カトリックに由来する品物もよく目にします。
十字架のペンダント、壁に掛けるキリスト像、聖母マリア像、小さな聖人像など、宗教に関係する品が多いのは、やはりカトリックの国らしいところです。
見た目だけで言えば、古いクロスのペンダントなどは美しく、装飾品としても魅力があります。ただ、単なるアクセサリーとは違い、そこには誰かの信仰や祈りが重なっていたはずです。
そう考えると、きれいだから気軽に買うというより、少し重みのある品に見えてきます。
カタルーニャでは、モンセラットの黒いマリア像も重要な信仰の対象です。アンティーク市でも、黒いマリア様をかたどった小さな像や、宗教画、十字架などを見かけることがあります。
毎日家で黒いマリア様を拝める、と考えればありがたい品なのかもしれませんが、信仰の背景を知らない旅行者にとっては、少し不思議な存在にも見えます。
こうした宗教関係の品々は、単なる古道具というより、スペインやカタルーニャの暮らしの中に長く残ってきた信仰の痕跡とも言えるでしょう。
買うかどうかは別として、露店に並ぶ十字架や聖人像を見ていると、この国の日常の奥にあるカトリック文化を少し感じることができます。
自分の感覚で選ぶ楽しみ

ヨーロッパでは、古いものを大切に受け継いでいく文化があり、アンティークを好む人も少なくありません。
古い食器、鍵、紙幣、宗教小物、アクセサリー。そうした品々が、どこの家で使われ、誰の手を渡り、どのような時間を過ごしてきたのか。そんなことを想像しながら眺めるのも、アンティーク市の楽しみのひとつです。
もちろん、じっくり見ながらお宝を探す楽しみもあります。店の人と値段交渉をしたり、気になる品について聞いてみたりするのも、普通のショッピングとは少し違う面白さがあります。
ただし、「なんでも鑑定団」に出てくるような掘り出し物を見つけられるほどの知識を持っている人は、そう多くありません。
目利きに自信がない場合は、無理に価値のあるものを探そうとしなくてもよいと思います。
大切なのは、自分が見て気に入るかどうかです。
値段が高いか安いか、有名な作家のものかどうか、将来価値が上がるかどうか。そうしたことを考え始めると、骨董の世界は急に難しくなります。
旅行中に立ち寄るアンティーク市なら、まずは自分の直感を大切にして、見ていて楽しいもの、手元に置きたいと思えるものを選べば十分です。
掘り出し物を探すより、自分にとって少し気になる一品を見つけること。
本当のところ、それがアンティーク市を楽しむ一番自然な方法なのかもしれません。
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お勧め度:8点/20点 |
| 住所 | Plaça Nova 【地図はこちら】 |
| URL | 無し |
| 営業日 | 毎週木曜 *毎年12月はクリスマス市により開催されません。 |
| 営業時間 | 9:00~20:00 |
| 最寄駅 | 地下鉄 4号 線 Uruqunaona,もしくはJaumeⅠ 地下鉄 3号 線Liceuそれぞれの駅から徒歩10分ほど。 |
| 記事は取材時点のものです。現在とは記事の内容が異なる場合もありますのでご了承ください。間違った情報、また有用新情報、分かり難い点や質問等ございましたら情報共有いたしますので、サイト内の「バルセロナ観光情報掲示板」に書き込んでください。 |
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@ | この記事を書いた人:アキモト 日本で社会人を経験後マドリッドへ大人の語学留学。海のあるバルセロナへ移住後、バルセロナウォーカーにて情報を発信しています。最終更新 2026.06.019 |
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