
地元銀行の美術館、カイシャ・フォルムを紹介します。
概要
カイシャ・フォルムは、モンジュイックにある文化施設です。現在は美術展や写真展、講演会、コンサート、映画上映など、さまざまな企画展やイベントが開催される場所として利用されています。
建物は、モデルニスモを代表する建築家のひとり、プッチ・イ・カダファルクによって設計され、1911年に繊維工場 カサ・ラモナ として建てられました。赤レンガを使った外観は、工場建築でありながら装飾性もあり、当時のバルセロナらしいモデルニスモ建築の雰囲気を残しています。
その後、繊維産業の衰退により工場は閉鎖され、長い間使われない時期が続きました。現在の姿になったのは、2002年に La Caixa 系の財団によって文化センターとして再生されてからです。
この改修の際、エントランス部分の設計を担当したのが、日本人建築家の磯崎新です。磯崎氏は、バルセロナ・オリンピックの屋内競技場として知られるサン・ジョルディ・スポーツ館も手がけており、バルセロナに作品を残した日本人建築家として知られています。
カイシャ・フォルムは、常設展示を見に行く美術館というより、その時々の企画展やイベントを楽しむ文化施設です。訪れる際は、現在どのような展示が行われているかを確認してから行くとよいでしょう。
磯崎新が手がけたエントランス

カイシャ・フォルムで建築好きの方に注目してほしいのが、エントランス部分です。
赤レンガの建物は、もともとプッチ・イ・カダファルクが設計した旧繊維工場カサ・ラモナ。一方で、現在の入口部分は、日本人建築家の磯崎新が手がけました。

白い壁に囲まれたスロープや階段を下りていく構成は、古い工場建築とは対照的に、非常に現代的な印象です。外から見ると、モデルニスモのレンガ建築と、磯崎新による白くシャープなエントランスが並び、時代の異なる建築が組み合わさっていることが分かります。
展示を見る前に、この入口部分だけでも少し立ち止まって見てみると面白いでしょう。
展示は期間限定の企画展
地下一階へ下りると、カイシャ・フォルムの入口があります。外観の赤レンガの旧工場からは少し想像しにくい、近代的ですっきりとしたレセプション空間です。この内部空間も、改修時に磯崎新が関わった部分です。
館内には複数の展示室があり、それぞれの部屋でテーマの異なる企画展が開かれています。常設展示を順番に見て回るタイプの美術館ではなく、その時期ごとに内容が変わる期間限定展示が中心です。
そのため、訪れるタイミングによって展示内容は大きく変わります。美術、写真、建築、歴史、デザイン、現代アートなど、扱われるテーマもさまざまです。
行く前には、現在どのような展示が開催されているかを、公式サイトで確認しておくことをおすすめします。
展示室
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展示室は、地下階と上階に分かれています。
地下階には、美術館入口やレセプションと同じフロアに展示スペースがあり、ここは無料で見られることがあります。一方、上階の展示室では、期間限定の企画展が開催されており、有料となる場合があります。
館内はエスカレーターで上階へ移動しながら、各展示室を見て回る造りです。ただし、展示内容や無料・有料の区分は時期によって変わることがあるため、訪問前に公式サイト、または現地受付で確認してください。
展示室③
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展示室②は、この日は展示の入れ替え作業のためお休み。展示室③は、デザイン家具の展示となっていました。
展示室④
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次の展示室④は写真展。何人かの写真家の作品が展示されていました。
また、展示室⑤は移民をテーマにした、これもまた写真展。ちなみに、それぞれの展示には何の関連性もありません。
屋上から見る旧工場の全景
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カイシャ・フォルムでは、屋上にも上がることができます。
屋上からは、プッチ・イ・カダファルクが設計した旧繊維工場カサ・ラモナの建物を上から眺めることができます。地上から見る赤レンガの外観とはまた違い、建物全体の形や屋根の造りがよく分かるので、建築に興味のある方にはおすすめです。

また、屋上からはモンジュイックの景色も楽しめます。向こうにはカタルーニャ美術館の建物も見え、カイシャ・フォルムが1929年万博エリアの中にあることを実感できます。
展示を見終わったら、最後に屋上へ上がって、建物全体と周辺の景色を眺めてみるのもよいでしょう。
まとめ&アドバイス
カイシャ・フォルムは、モンジュイックにある文化施設です。旧繊維工場カサ・ラモナを再利用した建物に、磯崎新が手がけた現代的なエントランスが組み合わされており、建築に興味のある方には見どころがあります。
ただし、一般の日本人旅行者が限られた滞在時間の中で、わざわざ訪れる場所かと言われると、正直かなり優先順位は低いと思います。サグラダ・ファミリアや旧市街、カタルーニャ美術館、ミロ美術館など、先に見るべき場所は他にたくさんあります。
また、カイシャ・フォルムは常設展示を見に行く美術館というより、その時々の企画展を楽しむ文化施設です。展示内容は時期によって大きく変わるため、興味のない企画展の時に行っても、あまり楽しめないかもしれません。
一方で、磯崎新の建築を見たい方、モデルニスモの旧工場建築に興味がある方、または開催中の企画展に興味がある美術好きの方には、候補に入れてもよい場所です。特に、プッチ・イ・カダファルクの旧工場と磯崎新のエントランスを合わせて見ると、建物としてはなかなか面白い施設です。
観光としてはかなり人を選ぶ場所ですが、モンジュイック周辺を歩く予定があり、現在の企画展に興味がある場合は、立ち寄ってみてもよいでしょう。訪問前には、必ず公式サイトで開催中の展示内容を確認することをおすすめします。
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お勧め度:5点/20点 |
| 住所 | Av. Francesc Ferrer i Guardia, 6-8 【地図はこちら】 |
| URL | http://obrasocial.lacaixa.e…. |
| TEL | 93 476 86 00 |
| 開館時間 | 毎日10:00~20:00 |
| 料金 | 一公式サイトにてご確認ください。 |
| 最寄駅 | 地下鉄 1,3号線Plaza Espanya(スペイン広場)駅 より徒歩約7分 【駅から徒歩での詳しい行き方】 |
| 所要時間 | 1~1時間半 |
| 記事は取材時点のものです。現在とは記事の内容が異なる場合もありますのでご了承ください。間違った情報、また有用新情報、分かり難い点や質問等ございましたら情報共有いたしますので、サイト内の「バルセロナ観光情報掲示板」に書き込んでください。 |
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@ | この記事を書いた人:アキモト 日本で社会人を経験後マドリッドへ大人の語学留学。海のあるバルセロナへ移住後、バルセロナウォーカーにて情報を発信しています。最終更新 2026.06.30 |
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