地下鉄や徒歩で回る観光だけじゃあ、つまらない!と思っている方におすすめなのが、レンタ サイクル。行きたい場所へ気が向くままに、スピードも自由自在に好きなように走らせることができるのが自転車観光の最大の魅力です。ここでは自転車を使ってのバルセロナ観光について解説していきます。
目次
急拡大の自転車道
ヨーロッパの他の都市に比べると遅れていたバルセロナですが、近年急速に市内の自転車道が整備されて来ました。現在総延長308キロで5年で倍増、これからも更に延びていきます。ただし、元々通りが狭い旧市街などは自転車道のスペースの確保が難しく、途中で切れていたり車道内に線を引いて辛うじて分けただけの危険な場所も多数存在します。
自転車道地図 >>>Pdfファイル
ルールを知って安全に
■ 自転車は「車両」なので、車と同様であることを認識しておきましょう。自転車専用道が整備されていない場所では基本的に、車道を走ります。例外として自転車専用道の無い道の幅3m以上の歩道は、自転車の走行が可能です。
■ 自転車専用に信号がある場所以外は、車用の信号を遵守します。
■ 自転車のかごには、貴重品を入れないようにしましょう。信号待ちなどでは、特に注意が必要です。
■ ハイヒールやすそ広がりのパンツで乗ることは危険が伴います。動きやすい格好で乗りましょう。
尚、バルセロナには交通ルールを守らない人がかなりいますが、同じように日本人がやると慣れていないこともあり、事故の原因になりかねないので真似はしない。また、交差点や横断歩道で青だといっても平気で前を横切る自転車もあるので信号は目安程度に留め、実際に自分の目で左右の安全を確認すようにして下さい。
料金の目安
時間貸し、日数貸しなど、客のリクエストに合うよう料金体系を用意しているお店がほとんどです。借りてから返却する時間でレンタル時間が算出され、料金が決まります。また、レンタルショップの営業終了時間に気をつけましょう。基本的には前払いです。
自転車の種類には、普通タイプ、電動タイプ、折りたたみタイプ、二人乗りタイプなどがあり、それぞれ料金が異なります。エリアによっては坂道ばかりのところもあるので、体力にあまり自信のない人は電動タイプが楽。
借りる際には自転車の状態をよく見て下さい。部品が壊れていたり壊れそうな場合は遠慮せずに言って違う自転車に替えてもらいましょう。また、故障やパンクの際には電話で呼んで修理に来てもらう必要があるので、必ずお店の電話番号を控える。もしくは店のカードをもらう。
なので、できれば繋がる自分の携帯を持っているのが理想。その際には自分のいる場所を正確に伝えなければならないので、ある程度の英語が話せないとちょっと厳しいかもしれません。
電動キックボード
最近はやりの電動キックボード。料金は2時間10€、24時間20€ほどです。自転車にも言えますが店によって値段が大きく変わるので、よく確認しましょう。
レンタルに必要なもの
多くのレンタルショップでは、パスポートの提示が要求されます。お店でコピーをとって、原本は返却されます。ただし、店によってはパスポートを預かるところもあります。また、保証金(50€程度)が必要なお店もありますので事前に確認してください。
どこで借りる?
市内中心にはレンタルショップはたくさんあります。借りて同じお店に返すのがルールですので、一番借りやすいのはホテルの近く、もしくは走りやすい新市街にあるお店でしょう。
グーグルの検索に「Bike Rental Barcelona」と入れると、上のような地図がで出てきます。実際は地図にでている以外にもたくさん業者があるので、ご自分の希望に合ったところ(場所)を探すと良いでしょう。あと、ホテルによっては自転車の貸し出しをやっているところもあるので、予約の際に確認してみると案外と見つかるかも知れません。特に近年できたホテルなどでは、よく見かけます。
尚、場所の一例としては誰も訪れる観光地の周りと言えばサグラダファミリア。また、バルセロナの中心のカタルーニャ広場も便利な場所と言えます。ただし、ホテルからのアクセス、あと最終的にどこで返して終わるのか、一日の観光の予定をもとに借りる場所を探すのが料金以上に重要です。
施錠は必須
これは非常に重要で自転車の盗難が多いバルセロナでは、自転車から離れる時は必ず駐輪場のポール等の地面にしっかり固定された物に鍵やチエーンで留めて下さい。例えば右の自転車は地元スペイン人の物ですが、 まず。。
① 車体をポールに固定
② 前輪をワイヤーを通す
③ 後輪も別のワイヤー
④ サドルにもワイヤー錠 を通して盗まれないようにします。
なにもそこまでと思われるかも知れませんが、自転車は単独で鍵を掛けていてもダメです。もしポールが無ければ電柱や柵、ベンチなど何でも良いですが、とにかく人間の力では動かない移動できない物に固定し車輪とサドルもよく盗まれますので、それらもしっかりワイヤー鍵を通します。
実際、バルセロナに住む地元スペイン人は普段は面倒くさがり屋にも関わらず、そこまで厳重にやっていますので甘く見ないことが賢明です。
これは借りられません
バルセロナの街中を見ると、よく赤と白の自転車を見かけることがあるかと思います。その名も「Bicing」といって、市民を対象に市がレンタル自転車サービスを行っています。ただ、残念なながらこの自転車サービスは旅行者の方は利用することができません。
理由は、このサービスは市が運営する市民向けの公共交通機関の一つとして市民の税金で運営されているということ。また税金で運営されている以外にも設立時に既存のレンタルサイクル業者と市との協定で、業者保護の立場から観光客には貸さないと言う取り決めが両者の間でなされたからです。
天気と坂に注意
冬の天気
自転車を借りる時に重要なのは天気。地中海性気候のバルセロナは夏はほとんど雨が降りませんが、冬場は結構降ります。日本の様に朝から一日中降ると言うことはなく、パラパラと降った後に止んで、また降ると言う感じで雨量もしれてはいますが、天候に左右されることは間違いありません。
山から海へ傾斜した地形
あと、バルセロナの地形の特徴としてティビダボの山やグエル公園から海に向かって通りが傾斜しています。すなわち海から山に向かって坂になって、そのため自転車で観光スポットを回る時に辛い場所が2つあります。その一つはグエル公園、もう一つはモンジュイックの丘。
グエル公園は、サグラダ・ファミリアから横に赤線を引いた辺りか上り坂になり、モンジュイックはアベニーダパラレル大通を越えると上り坂になります。滞在中ずっと自転車で周り続けると言うのでなければ、この2ヶ所は公共交通で周った方が楽、もしくはその日だけでも電動自転車を借りるようにしましょう。
あと、天気は良くても風が強い日も避けた方が無難で、特に海沿いを向かい風だとかなり辛い思いをすることになります。
自転車でこその景色
移動手段としては決してベストとは言えない自転車ですが、風を切って街中を走って行ける。また、観光地とは違う、公共交通ではすこし行きにくい所へも行けるのは魅力です。特に海の好きな方には、市内から少し離れるだけでまた違った景色が見れるはず。
自転車、検証動画
実際にレンタルして検証しました。尚、レンタルした自転車がトラブルが続き、そのせいで動画の最後のまとめではネガティブコメントに終始していますが軽く流してください。
まとめ&アドバイス
最近のエコブームでバルセロナで自転車に乗る人が増え、更に観光客の増加もあって市内に自転車道が急ピッチで整備されてきました。なので以前に比べてだいぶ走り易くなりましたが、お国柄交通ルールは有って無い様なもので、自転車道の多くは車道と隣接しているので運転には十分注意して下さい。
あとバルセロナはロンドン、パリ、ベルリンなどの他のヨーロッパの大都市に比べて小じんまりとし、公共の交通機関も発達していますので自転車での 移動が便利かと言うと、決して時間の節約と言うような事は全くありません。
特に狭い通りが続く旧市街や、バルセロナのメインのグラシア通りのカサミラ、カサバトリョなどでは、自転車で回るより徒歩で回った方が効率的ですし、その方がじっくり街を観て回れます。もし3日の滞在だとしても3日借りるのではなく、目的地に合わせてその中の1日を自転車で回ると言うのがお勧めです。
また駐輪場が少ない上に自転車の盗難が非常に多く、自転車自体は大丈夫でも部品を盗られたりする事もよくあり ます。レンタサイクルのお店でチエーンを貸してくれますので、手間を惜しまず必ずしっかり街路樹や鉄柱などの人間の力で動かせない物にくくり鍵を掛けて下さい。
もし盗まれたら自転車一台分の料金(数百ユーロ)の弁償となり、更に警察へ行って盗難届を出すのに数時間を費やし、帰国後に旅行保険に保険請求する手間などを考えると、一日の観光の予定自体が台無しになりかねず非常に高くつきます。
記事は取材時点のものです。現在とは記事の内容が異なる場合もありますのでご了承ください。間違った情報、また有用新情報、分かり難い点や質問等ございましたら情報共有いたしますので、サイト内の「バルセロナ観光情報掲示板」に書き込んでください。 |
@ | この記事を書いた人:アキモト 日本で社会人を経験後マドリッドへ大人の語学留学。海のあるバルセロナへ移住後、バルセロナウォーカーにて情報を発信しています。最終更新 2022.09.06 |
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