世界一清潔といっても過言ではない日本に比べると、スペインの衛生事情、衛生観念は若干遅れていると言えるでしょう。
ただ、バルセロナに来られたお客様の多くは「想像していたよりも街に落ちているごみが少ない。」「パリよりもずっと綺麗」と言う感想を持たれるようです。
なので、特に心配することはありませんが街中に気軽に利用できる公衆のトイレは殆ど無く、日本では普通に飲む水道水もこちらバルセロナでは水質がスペインでも最低と言われるだけあって普通は飲みません。
日本から来ても困らないように相違点、注意しなければならないことなどをここでアドバイスしていきます。
目次
水事情
雨の少ないバルセロナでは日本と大きく違うのがこれ。
水道水
雨の少ないバルセロナは、水道水に石灰分を多く含み、スペインでも最も水が硬水として有名。
そのまま飲んでも健康に害はありませんが、正直なところあまり美味しくなくカルキの味が強烈。
また、硬水はお腹が緩くなりやすいので市販のペットボトル入りのミネラルウォーターを買って飲む方が良く、子供の頃から慣れているはずの地元のスペイン人ですら余程貧しい人以外は水を買っています。
また、これまで多くの日本人旅行者の方から耳にしたのは、バルセロナでシャワーを浴びると”髪がごわごわ”になる。
その理由は水が超硬水のせいで実際に石鹸で手を洗うとよく分かるのですが、日本の様には泡立たちません。
ちなみに、バルセロナで売っている洗剤の後ろには他のスペインの都市の倍の量を入れて下さいと注意書きがあるほどです。
あと、女性はメイク落としシートを使うことによって、水道水での洗顔を減らすといいと思います。
また日本よりも乾燥しているので、十分な保湿ケアもお忘れなく。
ミネラルウォーター
スーパーマーケットや街なかの商店、キオスク、バルなどで手軽に買えます。
一番安いのはスーパーマーケットで、500ml入りのペットボトルの値段が30 センティモくらい。商店(ミニ・スーパー)やキオスクでは1ユーロが相場です。
スーパーだと冷えた水は売っていませんが、商店では冷蔵庫に入った冷たい水を買うことができます。
スペインで売られているミネラルウォーターには、炭酸無しと炭酸入りの2種類。
・炭酸なしは「 agua sin gas」
・炭酸入りは「 agua con gas」
代表的なブランド
【BENZOYA】
マドリッドの乳業メーカーPASUCUALが販売する水は、名水で名高いセゴビアのOrtigosa del Monte産。
数あるブランドの中でも美味しい水としてスペイン人に人気があり、カミムラ&アキモト共にこれを飲んでいます。
【VICHY CATALAN】
地元カタルーニャの炭酸水で独特の味が人気で私達も飲んでいます。
昔は、薬効のある温泉水とし て薬局で売られていたというビッチー・カタランは、消化を促し毎日飲むとコレステロールが低下するといわれています。
レストランでは..
スペインのレストランでは、日本のように席に着いたら無料の水が出てくるということはありません。
一般的に料理の前にまず飲み物をオーダーしますが、お酒やソフトドリンクなどと同様にお水が飲みたい場合はミネラルウォーターをオーダー。
また、ワインと共に水を注文するのがスペインの習慣。
その場合は炭酸なしのミネラルウォ―ターが一般的。
トイレ事情
公衆トイレ
日本ではウォシュレット完備が当たり前の清潔なトイレがそこここにあり、コンビニでもトイレだけでも使わせてくれます。
しかし、バルセロナではそのような訳にはいきません。
中央駅や、サグラダファミリアの公園以外に公衆トイレは殆どなく、いざというときに近くにないことがほとんどで地下鉄駅に至っては全くありません。
バルなどで女性用トイレに便座がない場合がたまにあり、日本人の感覚では到底座ることの出来ない綺麗ではない便座もあります。
ちなみに地元のスペイン人はこういうときは、器用にお尻をつけずに中腰で用を足します。
尚、トイレットペーパーがなくなっていることも多々あるので、ティッシュの携帯をお忘れなく。
その際ティッシュは使ったらトイレには流さずに、くずかごに捨てるようにしましょう。
観光施設を利用
観光の合間に、見学先のトイレを使いましょう。
サグラダ・ファミリア、グエル公園などの主だった有料の観光施設や美術館・博物館のトイレは清掃もきちんとされているのでお勧めで利用価値大。尿意をもよおす前に機先を制しましょう!
※注)サグラダファミリアは100%観光スポットと化しているのでトイレはありますが、カテドラルなどの一般の教会にはありません。
カフェやバルの利用
町歩きの途中にトイレに行きたくなったら、カフェやバルのトイレを借りるのもひとつの手。
トイレだけ借りるよりも、その後でコーヒー1杯(150円程)くらい頼むとスマートです。
最近は「うちのお客様以外のトイレの使用はお断り!」という張り紙が入り口に貼られているバルも多くなってきたので1ドリンクでもオーダーするのが最低のマナー。
マクドナルドやスターバックスのようなチェーン店にもトイレはありますが、トイレだけ借りる人が来ないように、ドアにロックがかかっている店もあります。
こういう店では、オーダーした時にもらうレシートに、ロックを解除する暗証番号が記載されています。
ホテルのロビー
レセプション前のロビーが広々としていて宿泊客以外も入りやすい中級~高級ホテルもありますが、旧市街の古い建物を利用したホテルなどは入り口が狭く、ふらりと入ってトイレを探すのがはばかられるところも多くあります。
レセプションにはっきりと「トイレはどこですか」と声をかけてみるといいかもしれませんが、ホテルのトイレを借りるのはあまり一般的ではないでしょう。
無料お勧めスポット
利用しやすいトイレは、バルセロナのデパート「エル・コルテ・イングレス」や大きなショッピングモールの中にあるトイレ。
カタルーニャ広場に面した「エル・コルテ・イングレス」の場合は地下1階、3階、5階にそれぞれトイレがあります。
ちなみに地下より上階のトイレの方がきれいです。
また、カタルーヤ広場には他に、ショッピングセンター「El triangle」 (左)や「ハードロックカフェ」(右)の地下にもあります。
あと、旧市街ではピカソ美術館(チケットなしでも敷地内に入ることができます)
男女の表記
最後に、スペイン語でトイレのことは、ASEO(アセオ)、またはSERVICIO(セルビシオ)、もしくはLAVABO(ラバボ) と言います。
また、イラスト入りの場合は良いのですが、文字だけの表記も多くその場合、スペイン語で男性用はCABLLEOS、女性用はDAMASもしくはSeñoras。他に地元カタルーニャ語表記で男性用はHomes、女性用はDones とされている場合もあります。
衛生事情
バルセロナの街は、地下鉄構内や街角のいたるところにゴミ箱が設置してあり、日本までとはいきませんがそれなりにきれいです。
ただし、油断していると路上に犬のフンが落ちているので、街歩きの際は気をつけてください。
また、路上での歩きタバコ、吸い殻のポイ捨てに関しては全く規制がなく喫煙者には天国となっています。
レストランやバルでは、日本のようにおしぼりが出てきません。
日本からはウェットティッシュを携帯すると、ことのほか便利ですのでお勧めします。
それに加え更に携帯用の便座除菌クリーナがあれば、街場の庶民バルなどでたまに遭遇する恐ろしいトイレにもなんとか対処できるはずです。
まとめ&アドバイス
基本的には先進国の一つに数えられるスペインですから、東南アジアや中国などを旅行すように衛生面で心配することはありません。
実際、食あたりになったなんて話も聞きませんし、あったとしてもその原因は旅の疲れによるものです。
ただし、そうは言っても日本のように清潔で便利を求めることは、スペインに限らずフランスを初めヨーロッパはどこも同じで無理があり、その辺は臨機応変に対応しなければなりません。
男性女性問わず、ウェットティッシュは役に立つので必ず携帯されることをお勧めします。
また、飲料水に関しては地元のスペイン人でも美味しくない水道水を飲みません。
ですのでミネラルウォーターを買って下さい。持ち歩くのには500mlのサイズがよく、安いからと1リットルや1.5リットルのボトルを買う人もいますが持ち運びに疲れるだけです。
トイレはなるべく観光スポットに入場した際に済ませておきましょう。
以前に比べてだいぶましになったとは言え地元御用達の街場のバルなどは、入って絶句するような悲惨なところもあります。
余談ですが、時間が経つと自動で電灯が消えるトイレなどもあり、急に真っ暗になってビックリ!なんてことも。
トイレに入った時に慌てないようにスイッチの位置をよく確認しておきましょう。
また、動きに反応してスイッチが入るものもあるので、その場合は腕を振ったりするとセンサーが動きを感知して電気が灯りますので慌てないでください。
@ | この記事を書いた人:アキモト 日本で社会人を経験後マドリッドへ大人の語学留学。海のあるバルセロナへ移住後、バルセロナウォーカーにて情報を発信しています。最終更新 2022.10.20 |
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