ここでは、フラメンコを初めて鑑賞される方へのアドバイスをしていきます。
はじめに
まず日本のみなさんが思い描く『スペイン』のイメージといえば、やはり闘牛とフラメンコが一番にでてくるのではないでしょうか?また、日本人がフラメンコと聞いてまず思い浮かべるのは、華やかな衣装の男女がバラの花を口にくわえて踊っているというようなもでしょう。ただ、実は本場のフラメンコはそんな想像とは少し異なります。
まずフラメンコの発祥は南スペインのアンダルシア地方。インドから渡ってきたヒターノ(ジプシー)たちの踊りを、スペインやアラブの音楽と融合させ、発展させた民族音楽芸能のことです。彼らの生活と密接に結びつき生まれたので、込められている思いは、悲しみや喜び、日常的な笑いなど様々。2010年には、ユネスコ無形文化遺産に登録されました。
あまり知られていないことですが、スペインに次いで世界で最もフラメンコ人口の多い国は、なんとアジアの最も遠い国日本なのです。ちなみその理由としては、演歌浪曲を思い浮かべるこぶしのきいた歌、ステップを踏むときの音が和太鼓や歌舞伎などと相通じるものがあるからと言われています。
3つの構成
カンテ(歌) | ギターラ(ギター) |
バイレ(踊り) | カホン(箱型の打楽器) |
フラメンコ・ショーについて解説すると、踊りと歌と演奏の3つから基本構成されています。踊り手はバイラオーレ(女性ならバイラオーラ)、歌い手はカンタオーレ(女性ならカンタオーラ)、弾く人はギタリスタもしくはトケと呼ばれます。
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また、以下の様なフラメンコ用語もあるので覚えておくと良いでしょう。
・パルマ(手拍子)
・ハレオ(かけ声)
・サパティアード(靴音でリズムを出す技術)
タブラオ
小さなホールなので臨場感は抜群。踊り手の足の振動が観客の体にまで伝わってきます | |
スペインの地元料理 | コースもしくはビュッフェ形式 |
公演は大きく2つに分かれます。一つは基本的にはタブラオとよばれるレストランやバルのようなお店で、店内に作られた舞台で踊ります。観客は食事をした後(しながら)、もしくはドリンクを飲みながら鑑賞します。
ギターの演奏のみや、カンテだけのライブ、それにバイレが加わるもの、と一度のショーでいろんなフラメンコが見られます。ドレスコードもないので、気軽にフラメンコ鑑賞ができます。
劇場型
世界遺産のカタルーニャ音楽堂での公演 | |
雰囲気は抜群 | 最大の難点は大箱 |
本来はこじんまりとした所で、踊り手との臨場かある舞台を楽しめるのがフラメンコですが。劇場型と呼ばれる、大箱のホールで見れる場所もあります。
その代表と言えるのが、カタルーニャ音楽堂で開催されているもので、世界遺産とフラメンコを同時に楽しむことができます。以前は、夏場限定でしたが観光客の増加に伴い現在では年間を通し開催されています。
ダンサーに聞く
フラメンコを愛する日本人ダンサーのお二人にその魅力、鑑賞のポイントなどを熱く語って頂きました。
まとめ&アドバイス
◎フラメンコ・ショーは夜に行われます。
ショーの終了は遅い時間になるので、帰りはタクシー利用がおすすめです。
◎ショーの最中に手拍子は禁止です。
出演者が叩いているパルマ(手拍子)は、実は踊り手にはとても重要なリズムを伝えています。素人が叩くと、ズレてしまうんですね。
◎踊り手がキメポーズを取ったら、「オレー!」とか「グアパ!(女性へ)」「グアポ(男性へ)」とハレオをかけるのはOKです。
◎写真撮影は、許可されている場合だけにしましょう。フラッシュ撮影は出演者の演奏を邪魔します。
◎小さい子供の入場は断られる場合がありますので、確認しましょう。魂のこもった歌声、刹那に奏でられるギターの音、豊かな表現力を見せる踊り手。あまり難しく考えず、ライブだから感じられるフラメンコ鑑賞を楽しみましょう!
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@ | この記事を書いた人:アキモト 日本で社会人を経験後マドリッドへ大人の語学留学。海のあるバルセロナへ移住後、バルセロナウォーカーにて情報を発信しています。最終更新 2022.07.22 |
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