目次
はじめに
インターネットの普及する以前なら利用することが多かった郵便ですが、ネットにさえ繋がっていれば瞬時に日本の家族、友人知人と連絡がとれてしまう現在。正直、通信連絡手段としての役目は終わったと思える郵便。
とは言っても、1週間10日後に届くであろう海外から送る、また海外から送られて来た手書きメッセージが添えられた絵葉書には、ネットで日常安易にやりとりするそれとは違う趣があります。
ここでは、手紙並びに小包の郵便の送り方について解説していきます。
ハガキ、封書が同料金
まず、日本とスペインの違いを挙げると、まずハガキと封書の料金が同一なこと。次に、日本の定型封筒は25gまで、スペインは20gと僅かに少なくなります。
とは言っても、封筒+便箋5枚(1枚2.9g)まで大丈夫なので、手紙を書いて送る分には基本的に変わりありません。
簡単に買うなら近所のタバコ屋
切手の購入は郵便局で買えますが街中に数が少ないのと、窓口では人が並んでいて順番待ちとなっていることが多く便利ではありません。
そこで一番簡単なのは、街中にあるタバコ屋さん。タバコ屋(ESTANCOエスタンコ)での購入で、街中なら大体2,3百メートルおきにあります。TABACOの看板の横にESTANCOとも書かれてます。(どの店も共通のロゴと色の看板が目印)
切手の買い方
店で日本までの切手の買い方ですが、最近は英語も通じる様になったので片言で大丈夫と思います。ただ、不安な方はスペイン語を以下のような感じで紙に書いて行くと良いかと思います。
1 sello de 1.75 euros por favor.
(1.75€の切手1枚下さい)
複数なら最初の丸に数字を入れればOK。
◎ sellos de 1.50euros por favor.
【ちょうどの切手があれば幸運】
日本向けの1.75€の切手ですが、地元スペイン人にはあまり需要が無いせいか、郵便局にも無い場合があり、エスタンコでは更に難しく、その場合は少額の切手を2~3枚買って1.75€にすることになります。
まあ、カラフルで見た感じ良いのですが、絵葉書の場合はその分、書くスペースが小さくなるのでちょっと困ります..
郵便ポストは黄色
ガイドブックによっては郵便ポストが箱型で、投函口が国内と海外向けに分かれていると書いてあるものもあります。
それは間違いで、現在は全て円筒形、色は黄色に統一されています。
昔の日本の郵便ポストにも似ていますね。因みに、覚えている人も今では少ないでしょうか。
空港のポストが便利
バルセロナ滞在中に、ポストが見つからなかった。また投函する時間が無かったと言う方は、空港で最後にそこに入れると言う手があります。
どうせ郵便より人間の方が、先に日本に着くのですから急ぐ必要はありません。場所は日本へ帰りの便のその殆どが出る第1ターミナルでしたら免税オフィスの前。
絵葉書はスペースに注意
既に述べたように日本向けの切手1.75€と言うのは、あまり売っていないので少額の切手を2もしくは3枚併せて貼り、上の写真のように合計で1.75€にします。
ここで、日本の皆さんが良く失敗するのは切手を貼る前に手紙を書いてしまって、いざ貼る段になるとそのスペースが無いと言うことが良く起きます。
なのでまず最初に切手を貼る、もしくは切手をハガキに置いて書けるスペースを確認してから手紙を書くようにします。
書き方はハガキは上の写真を参考に、封筒の場合は左を参考にしてください。住所、名前ともに漢字でOKですが。Japónだけは大きく出来れば赤ペンなどを使い分かり易く、あと航空便という事でPor aviónも忘れずに書くようにして下さい。
オレンジ枠内には通常、差出人の名前を住所を書くのですが、旅行中なのでここは記入せずに、封筒の裏に名前(日本語、ローマ字どちらでも)だけを書いておけばOKです。
また、以下のサイトで日本語から英語表記に簡単に替えることが出来ます。
お住まいの郵便番号を入れ、その後に番地・建物名を入れるだけ!
http://judress.tsukuenoue.com/
荷物を送るならココ
日本に郵便物(特に小包)を送るなら、中央郵便局を利用するのが一番です。もちろん、町なかにもたくさん郵便局がありますが、どこも混んでいて結構待たされ、スペイン語しか通じないようなところもあるので注意が必要。
その点、ここならインフォメーションに英語ができ旅行者への対応に慣れたスタッフがいますので安心。また本局だけあって窓口も多く、順番待ちと言ってもあまり待たされることなくてお勧めです。
歴史を感じる建物
郵便局の中に入るとホール内はこのようになっています。天井のステンドグラスとモザイクもうっとりするほどの美しさ。
このゴシック地区の最南端の海側に立つバルセロナの中央郵便局Jaume Torres i Grau と Josep Goday i Casal という二人の建築家によって設計され、1929年に完成した美しい建物です。
ちなみに、2011年に公開された織田裕二主演の映画『アンダルシア 女王の報復』の中 で、インターポールのオフィスとして登場しました。
インフォメーション
切手や封筒、小包用の箱は中央右手にあるインフォメーションで売っています。小包の送り状もここでもらえ、書き方も親切に教えてもらえ英語も通じるので安心。
着いたら取り合えずインフォメーションで行って、何をしたいか伝えると的確に指示してくれます。
箱も用意されています
大小様々な箱が用意されていて、ワイン用の専用の箱まであり。インフォメーションに希望のサイズがない場合、箱は17もしくは19番の窓口でも売っています。
番号を取りましょう
荷物を箱詰めして送り状も書いたら、ここで“A(黄色)”のボタンを押して、番号札を取ります。窓口上の電光掲示板に自分の番号と窓口が表示されたら、その窓口に行って手続きします。
スペインの国際郵送料
■ポストカード&封筒:日本向け2.10ユーロ、ヨーロッパ内1.65ユーロ、
スペイン国内へは0.75ユーロ
■小包は以下3種類あり、料金についてはオフイシャルサイトの計算機を利用ください。
1.エコノミー便 (Paquete internacional económico) 日本のSAL便と同じ 一番安い |
縦+横+高さの合計が200㎝まで。 一辺の最大は105㎝まで 重さは30㎏まで |
2.航空便 (Paquete internacional prioritario) |
縦+横+高さの合計が200㎝まで。 一辺の最大は105㎝まで 重さは30㎏まで |
3.EMS (一番迅速で一番高い) | 縦+横+高さの合計が200㎝まで。 一辺の最大は105㎝まで 円筒形の物は直径15㎝長さ100㎝まで 重さは30㎏まで |
【小包料金計算】 日本までの小包の送料の計算ができるスペイン郵便のオフィシャルサイト、英語にも…。 |
送り状の書き方
■①~⑩ 差出人情報
①差出人氏名
②パスポート番号
③宿泊ホテル名
④ホテルの住所(通り名)
⑤ホテルの住所(番地)
⑥郵便番号
⑦都市名“Barcelona”
⑧国名“Spain”
⑨Eメールアドレス
⑩電話番号(携帯を持っているなら携帯番号 もし番号が090-1234-5678だったら、“0081-90-1234-5678”と記入)
■⑪~⑯ 受取人情報
⑪受取人氏名
⑫受取人住所(例 5-11-4 Nakajima, Nishi-ku)
⑬郵便番号
⑭市、県(例 Nagoya, Aichi)
⑮国名“Japan”
⑯電話番号
■⑰ 小包“Paquete/Paquet”にチェック
■⑱ “Regalo”(贈り物)にチェック
■⑲~㉑ 荷物の内容
⑲荷物の詳細(例 books(本)、Clothes(衣類) など)
⑳荷物のおおよその値段
㉑荷物の個数
■㉒署名
わからない部分があれば、インフォメーションのスタッフに尋ねましょう。
また、荷物には保険も掛けられます。
最寄り地下鉄から
最寄駅は地下鉄L4(黄色ライン)のJaumeⅠ(ジャウメ・プリメ)駅。そこからは目の前の大通Via Layetanaを海に向かってと徒歩4分、右手にあります。
まとめ&アドバイス
近況を伝えたり、連絡する手段としては役目を終えた感のある郵便。ただし、今の時代だからこそ1週間から2週間も掛かって届く海外から絵葉書は、それそれでメールにない面白みがあるかと思います。
切手の購入に関しては、街のどこにもエスタンコがあるので、お泊りのフロントで近くの店を聞て下さい。尚、ほとんどの店は13:30頃から17時までシエスタで店を閉めます。
また日曜はお休みになるので注意が必要。あとすでに述べましたが、切手の貼るスペースが結構いるので、手紙は書く前にそれを確認しましょう。
絵葉書は最近需要が無いせいか、サグラダファミリアなどの周りにある土産物屋で安く売られていますのでその辺りで買うと良いでしょう。
小包に関しては市内のあちこちに郵便局はあるのですが、日本人が一番利用しやすいのが中央郵便局です。インフォメーションに英語を話せる係りの人が常駐していて、旅行者の扱いになれているので安心。
日本まで荷物を送る場合、急ぎで無ければEMSで無くても航空便(SAL)が10日~14日程で着くのでお勧め。
尚、一番安いと言っても半額にならない船便は場合によっては3か月程かかることもあり、その上荷物の損傷も多く(私の経験則)あえて選択する理由は無いと思います。
小包を送る手順としては。。。
郵便局に入ったら、まず順番のチケットを取る機械があるので「Envio」と言うボタンを押して順番を取ります。次にインフォメーションで送り状をもらい、それに記入します。
箱が必要な方は、同じインフォメーションもしくは17もしくは19番の窓口で購入してください。
次に送り状を書き終えたら、窓口上に備え付けてある案内板で、自分の番号の窓口を確認し向かい送料を払い控えをもらって終わり。
もし、送り状が未だ書けてないうちに番号が来たら、改めて番号を引き直します。慌てる必要はありません。あと、郵便局へ行く前に送り状にある⑲荷物の詳細(例 books(本)、Clothes(衣類) など)⑳荷物のおおよその値段。
それらについては、あらかじめ辞書やネットで英単語を探し書けるようにし、送る物の値段も大体で良いので予め確認しておくとスムーズにいきます。
尚、窓口での会話はこんな感じになります..
「日本まで小包をpaquete internacional económico便で送りたいです」
Quería enviar un paquete a Japón por paquete internacional económico. 発音はこんな感じ
また、日本に帰国される方で、スーツケースに入らず手荷物にも無理と言う時に、入りきらなかった荷物を郵便で送る場合は、日本帰国時に税関で「携帯品・別送品申告書」を2枚書いて、割り印をもらって1枚を受け取る必要があります。(その時は、郵便局の控えを出す必要はありません。)
尚、別送品の範囲が非課税であれば、日本の到着空港の税関検査は非課税のレーンを通って大丈夫です。
あと、郵便局に入ってすぐ左の1番窓口「FILATELIA」では記念切手(Sello especial)が購入できます。結構、面白いデザインの物があったりするので、記念に買うのも良いですよ。
住所 | Plaça d’Antonio López, s/n 【地図はこちら】 |
URL | http://www.correos.es/ss/Satellite/site/pagina-inicio/info |
TEL | 902 19 71 97 |
営業時間 | 月曜日 8時30分~21時30分 火曜日 8時30分~21時30分 水曜日 8時30分~21時30分 木曜日 8時30分~21時30分 金曜日 8時30分~21時30分 土曜日 8時30分~14時00分 日曜日 定休日 |
最寄駅 | 地下鉄 L4 Jaume Ⅰ(ジャウメ・プリメ)駅から徒歩約4分 |
記事は取材時点のものです。現在とは記事の内容が異なる場合もありますのでご了承ください。間違った情報、また有用新情報、分かり難い点や質問等ございましたら情報共有いたしますので、サイト内の「バルセロナ観光情報掲示板」に書き込んでください。
この記事を書いた人:カミムラ:生まれ京都府。1989年日本を離れバックパックをかついで海外へ。アジア、アフリカ、中南米、ヨーロッパを旅し1997年よりバルセロナに在住。 記事最終更新 2022.10.15 |
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