海外に来て一番困るのは、何と言っても言葉の壁。日本では学校で誰もが一応の英語教育を受けて来ましたが、自信を持っ
バルセロナで話されているのスペイン語となると、理解できる日本人は殆どいません。そんな中でレストランへ行くのに一番の難関になるのが料理の注文の仕方で、誰もが大なり小なり不安があるはず。
ただ考え方を変えると、その注文さえできれば後は出て来た料理を食べるだけで、子供でもできることで心配することは何もありません。
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目次
人気店ほど英語
まず最初に知って頂きたいのは、このサイトでお勧めとしているバルセロナの人気のレストラン、バルのその殆どで英語が通じると言う事。
現在、バルセロナに来るアメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、中国などから来る外国人観光客のほとんどが、スペイン語を話せず滞在中は英語を使って店やレストランで買い物や食事しています。一昔前までは英語が通じにくいと言われていたスペインですが、問題なく十分やれています。
そんな中で私達だけがたった数日の旅行のために会話帳を買って、必死にスペイン語をやると言うのは時間と労力の無駄でしかありません。
ただ、とは言っても日本人の場合は英語が話せるといっても片言程度で、自信のある人などごくわずかと言われるでしょうが心配は無用。なぜならスペイン人も同じようなもので、例えばアメリカやイギリスへ旅行へ行って向こうのネイティブな人達と話すより、却って片言同士の方がその数倍よく通じます。
そう言う意味で日本人にとって、今バルセロナで一番実践的な旅の言葉は、片言英語と言いきって良いでしょう。
食事の流れ
レストランでは英語が通じると言うことが分かったら、次に、ここで食事の流れをざっと見てみますと。。
①席に案内される
↓
②料理の注文
↓
③ドリンクの注文
↓
④デザートの注文
↓
⑤お勘定
このような流れで大体進みますが、たまに料理を注文する前に取り敢えずドリンクを聞かれることがあるので②と③は入れ替わることもあります。
既にお気づきの方が殆どかと思いますが、日本でフレンチやイタリアンレストランでもそれなりの店に行けば、スペインと基本的になんら変わりないはず。
次に、流れを具体的に細かく見ていきますと
レストランに着いたら
まず、カフェテリアや街場の労働者がランチに利用するバルならともかく、レストランでは勝ってにテーブルが空いてるからと座るのはご法度です。ですので店に入ったら入り口付近で必ず、ウエイターが案内してくれるまで待ちます。
それから忘れてならないのでが、店に入ったら、店員にまず挨拶。ちなみに、「おはよう」「こんにちは」「今晩は」の挨拶も、スペインならたった一言、「オーラー!」で済んでしまいます。他は全て英語でOKですが、この挨拶だけは恥ずかしがらずにスペイン語で元気よく挨拶しましょう。
それによって店員がか受けるあなたの印象は格段に良いものとなり、またそれが全ての始まりです。
ちなみに、入店の際に予約があるかを聞かれます。あればその旨を、また無ければ予約をしていないと伝え、席に案内してもらいます。既に予約が幾つも入っていて混んでいる場合などは 指定された席となりますが、そうでない場合は予約なしでも大抵は好きなところに座らせてくれます。
もし、落ち着かない店の入り口付近の席、トイレへの通路に近い席へ通さ れた場合はその時点で他の席にして欲しいと言いましょう。予約を入れていたなら遠慮する事はまったくありません。
②英語メニューをもらう
ここからが日本人にとっての一番の難関となる注文。既に述べましたが人気店は英語が通じ、最近はどの店も英語のメニューを置いています。この時代にスペイン語メニューをテーブルに置かれてほったらかしなんて状況は、心配しなくてもありません。
もし、間違ってスペイン語メニューが来たら「イングリッシュメニュー・プリーズ」と言って英語メニューに替えてもらいます。ところで、創作料理ブームの影響で昔と違い最近はこれまであった見慣れた料理が微妙になって、メニューを読んだだけでは地元のスペイン人でも、なんだか分からないイメージできない料理が多くあります。
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地元の定番料理も、旅行ガイドブックに紹介されている様な写真そのまま出すのは街場のバルや庶民向け定食レストランぐらいのもので、気の利いた店なら昔からある定番料理と言えども必ず何かしらアレンジを入れて来て、テーブルに運ばれてくるまでどんな料理かは正確には分かりません。
前菜とメインの2本立て
夏場よく出る前菜の冷製スープ | メインは肉か魚 |
ここで、レストランでの一番の山場の料理の注文となります。メニューの中から前菜とメイン料理からそれぞれ一品を選ぶのが基本となり、前菜として代表的なものはスープ、サラダ等、卵料理などのわりと軽いもの、次にメインは肉もしくは魚となりその中から選びます。
ただし、既に述べましたが地元のスペイン人でも外食に普段から余程慣れていないと分からないぐらいで、メニューを読んで完全に理解するのはハッキリ言って至難の業。日本人には無理だと思ってください。
そんな中でポイントとしては、前菜は野菜かスープ 、卵料理のどれかから好きなものを一つ、メインは肉か魚かのどちらかそれだけ選べば、調理方法などの細かいところはそれ以上考えない。ただし、肉は日本人が食べ慣れない羊や山羊、兎などもあるので注意が必要です。また、ブームの影響で和食っぽいアレンジをした料理も多く、日本語の単語がメニューにあれば避けたほうがいいでしょう。
では、実際のメニューを見てみると以下のような感じになります。
レストランのメニュー | お昼のお安いランチ |
左の写真を見て頂くと分かりますが、レストランメニューは大体こんな感じ。①が前菜そして②がメインの魚、③は肉で④デザート。レストランによっては①の前菜の上に、おつまみの一品が幾つか並ぶ場合もあります。
次に右がどこでも見かける典型的な庶民向けランチメニュー。①前菜②メイン③デザートとなり、それぞれが3~4品あってその中から1品選ぶプリフィックスメニュー。メインには肉と魚の区別はありませんが、②のところに例えば4品あるとすれば、上の2品が魚で下2品が肉と言う具合に大体なっています。また、青線のところに書かれているのはセットメニューの飲み物に何が含まれるかが書かれています。
【お勧めの注文の仕方】
よくガイドブックなどに書かれているのに、「メニューを見て迷ったらお店の人に、お勧めを聞いてみよう!」と言うのがありますが、片言で聞くの良いですが、じゃあ説明されて理解できるそれほどの語学力があるのならともかく、そういうアドバイスは現実離れしていて実践的ではありません。
また、そのような聞き方をするとスペイン人は必ずと言っていいほど「この店のメニューのどれもがお勧めだよ」と返してきて、却って混乱するだけです。長年の経験から言うと、お勧めを聞くなら「一番売れている料理は何?」売れていると言う言い方に違和感がありますが好かれているとか注文されているより、ウエイターに理解されやすいのが売れていると言う言葉です。
またこれだと答えは一つで、聞かれる方も答えを待つ方も迷いません。もっとも、それが美味しいかは分かりませんが少なくとも店で一番の人気料理ということですから選択を間違えたとか、皆が食べていたあれにすれば良かったと後になってから後悔することもないはずです。
飲み物の注文
料理が決まれば次に飲み物を聞かれます。食事に最もポピュラーなドリンクと言えばワイン。ですが、最初の一杯はビールや地元産のスパークリングワインのCAVAにするのもお勧め。
アルコールがダメな方は炭酸飲料や搾りたてのオレンジジュースか水。よく言われるワインですが魚は白、肉は赤について特にこだわる必要は無く飲みたい物を飲めば良いでしょう。尚、飲み物の基本オーダーは以下のような感じです。
【アルコール飲料の注文パターン】
①CAVA→白→赤 (各グラス)
②ビール→白→赤(各グラス)
③CAVAもしくはビール(各グラス)→白もしくは赤(各ボトル)
上記3つのパターンで飲むのが標準的、なお③のボトルは2人を想定しています。ドリンクと聞かれたら取りあえず1杯グラスで頼んでボトルワインはそれが飲み終わるころに注文すると良いでしょう。ちなみに、日本人でよく最初から最後までビールと言う人もいますが、それは正直野暮ったい。
せっかく来ているんですからスペインワインも試してみて下さい、白ならVerdejo種のブドウを使ったものが流行りで、赤ならRiber de Duero産がスペインらしい厚みのある濃い味でお勧めです。
役に立たないのがソムリエ
ワイン選びの相談にのるのがソムリエですが、これまでの経験から言うと正直なところ聞くだけ無駄で役に立った試しがないのがソムリエ。日本もそうですが、やたら持ってる知識をひけらかしたがり、ましてや英語でぐだぐだ言われればかえって混乱するだけです。
本当に素晴らしいソムリエなら良いワインのセレクションを当然店に揃えているはず。ですから、軽めか重めかぐらいだけ確認し自分の予算内で1番高いのを適当に選んでしまえば問題ありません。
デザートの注文とカフェ
メイン料理を食べ終え、皿が下げられると同時にデザートを聞かれます。代表的なのはチョコレートケーキ、アイス、フルーツ、あと街場のレストランではプリンやヨーグルトなど。尚、
料理が終わった時点で既にお腹が一杯になっていることでしょうから、無理はしないほうが無難です。また、どの店も二人で1品をシエアするのに気軽に応じてくれます。
食事の最後に〆としてコーヒーを飲むのが一般的ですが、日本人にはその習慣がないので飲みたくなければそれでOK。飲むとしたらエスプレッソか、それにミルクを少し足したコルタードが一般的。
【特集】 知られざるスペイン人のこだわり(コーヒー編) 行きつけのカフェテリアに行けば、いつも見知った顔がいるカフェテリア… |
最後に精算
さて、食事が終わって精算です。ウエイターに手を挙げて精算の旨を伝えます。しばらくすると勘定書がトレイや小皿に載って出て来るので金額を確認してお金を置きます。
クレジットカードの場合は読み取り機械を持ってきますので、そこにカードのPIN(暗証番号)を入れて支払います。
カード支払いの場合もチップは現金で置くことになるので、ランチの定食メニューなら1,2€硬貨、それならりのレストラン星付きならは5,10€の小額紙幣を忘れず持参してください。チップの目安はココを参照。
まとめ&アドバイス
ここでは、非常にざっくりした注文の仕方を紹介しました。誤解や批判を恐れず、スペイン語なんかは必要ないと言い切ったのは、このサイトがこれまでで初めてだと思います。
ただ、実際のところガイドブックにの載っているスペイン語単語や会話のフレーズそれらの幾つかを、旅行前に必死に覚えたところで満足な会話はなど成立しないと言うのは子供でも分かることです。
また、もともと地元スペイン人が読んでも難解なメニューなのですから努力するそのこと自体が無意味です。そんなことより、ほんとうに実践的なのは言葉に下手に頼らずに最低限の片言英語でいくのが一番。
料理を選ぶ際は長ったらしい調理法なんか気にせず、前菜ならサラダかスープや卵料理などから、メインなら肉か魚などそれぞれ素材だけ見て選んでしまい、もし分からなかったり迷ったら店の一番の売れている料理にする。
バルセロナは大体どこのレストランも親切で感じがよく、東洋人と言うような差別もありませんし安心してレストランへ、料理を楽しんでください。
記事は取材時点のものです。現在とは記事の内容が異なる場合もありますのでご了承ください。間違った情報、また有用新情報、分かり難い点や質問等ございましたら情報共有いたしますので、サイト内の「バルセロナ観光情報掲示板」に書き込んでください。 |
@ | この記事を書いた人:アキモト 日本で社会人を経験後マドリッドへ大人の語学留学。海のあるバルセロナへ移住後、バルセロナウォーカーにて情報を発信しています。最終更新 2022.09.12 |
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