ガウディ以外の主なモデルニスモ建築
Quimet & Quimet 4
夕闇のバルセロナ、私のお勧めリストに入れている立ち飲みバルにやってきました。
店の形態はいわゆるボデガ、酒屋に立ち飲みスペースそして簡単なつまみと言う店なのですが、この店が他のボデガとは一線を画していてその理由はこれ。
つまみのレベルが非常に高いこと。
それは、缶詰等の殆ど調理を伴わない食材の組み合わせなのですが、独創的、そして美味しい。
さて、前置きはこれぐらいにしてテーブルを見ると、こんなメニューが。
あれ? こんあメニューってあったっけ? それも英語でまで書いてある。。。
さて、とりあえず一杯のビール。
これは、トスターダと呼ばれる黒ビール。
この店を代表するモンタディートはスモークサーモンにヨーグルト、蜂蜜、トリフオイルを使っています。
そして、これも私のお気に入りのバカラオ(鱈)の肝を使ったモンタディート。
とここまで、食べたところで。。
何だかいたたまれず、店を出る事にしました。
総額:10€程(ビール2杯含む)
店の造りは今まで何度も記事を上げていますが、狭いながらも昔ながらの良い感じ。
サービスは立ち飲みなので、評価する事もないのですが常連の私にとっては心地良し。
料理については。。。
定番の二つのモンダディートは何度食べても美味しく、何年たっても色褪せない名品。
と言うわけで、ここまでの評価はほぼ満点なのですが、なんだかいたたまれず店を出ました。
さて、とうとう前回の訪問で危惧していたことが現実になったようです。
以前はアジア人と言えば、たまに日本人観光客を見かける程度だったのですが、急に中国人観光客が増えました。
今回はそれに、更に韓国人観光客も増えて店はアジア人だらけ(私も含む)。
元々、中国、韓国のガイドブックが日本の旅行ガイドブックのパクリ、コピー物だからもあるのでしょうが、この店が向こうで紹介されているようで、それを見た観光客が大挙押しかけています。
同じアジア人の私はOKで、彼らはどうしてダメなのかと言う方も、これを読まれている中にはおれるかもしれないのですが、サングリアやジュースを飲んで、全員が携帯で写真を撮りまくっているわけですが、ハッキリ言ってここはそう言う店ではありません。
ここは昔ながらの立ち飲み、定番物を1,2品つまみながらビール、ワインをちびちびやり、たまにカウンターの中のオーナQuimさんと雑談する、日本にもあるような、そんなローカルな店です。
今迄から観光客も多くは来てはいたのですが、私にはもう限界を超えてしまっている様に思えます。
オーナーさんもこの事態に正直困られています。
今回、非常に残念ですがこの店はお勧めから削除する事にしました。
お店が困られているところに、私が更にアジア人を増やす様なことはできません。
もうこれ以上、お店を傷つけたくありません。
ちなみに、もうバルセロナは限界に達していると思います。
増えすぎた観光客、幾らなんでもこの街が受け入れられる限界と言うものが自ずとあるわけで、歴史ある観光名所を新たに作ろうといっても当たり前ですが出来るはずも無く、結局はどこも大行列で住んでる地元住民の生活にも支障が出る始末。
以前はよく買い物に行っていたボケリア市場は、もう本来の市場として機能せず、観光市場と化してしまって買い物するのも、観光客が邪魔でどうにもならずもう無茶苦茶。
最後に私事ですが。。
先日、自ら招いた出入り禁止の件もあって、これからは特にキャパの小さい店をお勧めするときは、ほんとに細心の注意を払わないといけないと、感じています。
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ジュランダからのお願い
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La Piazzenza 2
サグラダファミリ周辺は観光客ずれした店が多く、高くて不味いが定説になっていますが、そんな中で私がこのエリアでお勧めいる店「La Piazzenza 」。
その2号店と言っても、本店と100メートルと離れていないのですが、そこでパエリヤを出すようになったと聞いたので試しにやって来ました。
場所は、サグラファミリアから同じく世界遺産になっているサンパウ病院へ行く途中。
今日はテラス席で食べます。
ちなみに、ドリンクは白とビールを1杯づつ飲みました。
パエリヤが炊き上がるまで時間がかかるんで、その間のおつまみに頼んだのがこれ。
本店で何度も食べて気に入っているピンチョ・ガウディ。 4.25€
マッシュルームにベーコンを巻いた串焼きです。
パンもカリッと焼けていてイケます。
さて、出て来ましたパエリヤ手前と、試す意味で頼んだフィデウア(奥。 どちらも1人前15€
パエリヤは結構な水分。
また、見ての通りトマトソースがかなり入っています。
最初はべちょべちょなんですが、食べてる内に米が水分を吸ってその点は良い感じになりました。
ピザ屋だけあってピザ釜を使って仕上げたからか、良い感じに表面に焦げ目が付いています。
こちらも、パエリヤ同様どちらかと言うとトマト味に仕上がっています。
二人で食べて
総額:47.45€(ビール2杯、グラスワイン2杯)
今日は外のテラス席で食べたので、店の造り雰囲気は分からず。
サービスは、ウエイターのお兄さんが偶然知り合いだったのにビックリ。
それは関係無しに評価しますと、可も無く不可も無くまあ普通と言うところ。
料理について述べると。。。
何度も食べているピンチョ・ガウディはいつも通りで、ビールのつまみにピッタリ。
本題のパエリヤはとにかく塩っ辛く、また逆に味は魚介のコクが殆ど感じられず。
もう1つのフィデウア、パエリヤよりもまだましでしたが、と言っても平凡な味。
まとめると。。。
元来がピザ屋のせいなのか、トマトソースを使いすぎて全体的に酸味が強過ぎ。
最悪の塩加減は、家に帰った後に水を1リットル飲んでしまった程でもうお話にならなりません。
今日の記事は、まさにバルセロナで観光客が食べる、ハズレパエリヤ体験談その実況となりました。
味わい:2.5 食材:3.7 技術:2.5 個性:2.9
雰囲気:3.5 ボリューム:4.2 コスト:3.9 サービス:3.8
満足度:45点
【こちらも合わせてお読み下さい】
La Piazzenza(本店)
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Lolita Tapería 2
旧名「Inopia」エル・ブジ直営店として過去バルセロナで一世を風靡したバル。
料理界のカリスのマフェラン・アドリアの番頭さんと呼ばれるアルベルト・アドリアがこのバルから手をいて店の名が「Lolita」となって数年、久しぶりに訪問です。
ところで外から写真を撮っていたら、中の禿げ坊主に睨まれました(笑
改装して、以前よりなんだか随分ごちゃごちゃした店になった様な気がするんですが気のせいか?
昔はここの壁に、店を訪れたVIPのポラロイド写真がこれみよがしに貼ってありましたね。
さてメニューをみてみると、Inopiaで過去に出して料理が幾つか残っている様です。
キスマークがこの店のトレードマークになっていますが私とは微妙に感性が。。。
ステーキタルタル。 12.00€
日本のユッケを意識したのか、うづらの生玉子が上に。
なんとなく追加を頼む気がしなくなり、これで終わり。
カウンターの中は客が少ないせいか暇そうにしています。
二人で軽く食べて
42.10€ (ビール2杯、ワイングラス1杯含む)
さて、店の造りと雰囲気ですが改装して白を基調にずいぶん明るくなりました。
ですが何となく店の中がゴチャゴチャしていて、私的にはイマイチ。
あとサービスですが、いつからこんなになったのでしょう?
働いているスタッフ達には全く緊張感というものが感じられず、ただ任された事を最低限やっているだけの、それはまるで素人集団。
料理について述べると。。。
ブラタチーズは、かいわれを使うなど見せ方は上手。
ただし味に関しては、私が市場で買って家で作るのと大差無し。
タルタルは肉にケッパー、玉ねぎを練り込み、上に生玉子を載せ他店との違いを見せてはいますが肝心の肉の味がしない、旨味も何も感じられない、これでは創作と言っても形だけの本末転倒のスッテンころりん。
次のイワシのフライ、からっと揚がってはいますが軽く塩味がする、ほんとにただのそれだけ。
最後のボンバは中に肉がたっぷり入っていましたが、付いてくるソースがなんとも頼りない。
場末のバルで食べるアリオリソースたっぷりの、あのジャンクなボンバの方がまだこれよりましでしょう。
まとめると。。
「終わった店」。
それにしても、ここまで落ちぶれていたとはさすがに想像していませんでした。
こんな料理を出している様では当たり前なのですが客の入りもまばら、店にはもう以前のあの入場制限をしていた頃の面影はどこにもありません。
フェラン・アドリアに見捨てられると、こんな事になるのか・・。
この残骸成れの果てに彼の力、彼のプロデユーサーとしての凄さ
それを、まざまざと見せ付けられた今日の訪問でした。
味わい:2.5 食材:4.0 技術:2.5 個性:4.0
雰囲気:3.5 ボリューム:3.5 コスト:3.1 サービス:2.5
満足度:48点
追)まだ日本の一部のガイドブックにこの店がお勧めと紹介されていますので、失敗店リストに新たに加えておきます。
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