サンツ中央駅の近くはグルメ無縁の地域で殆ど来る事は無いのですが、今日はこの地区唯一のミシュラン一つ星レストランにやって来ました。
以前と全く同じでこのテーブルセッテイングも、そしてシエフのご両親がサービスしているのも同じ。ところで言い訳になりますが暗い店内、そしてテーブルの中心にスポットライトが当たって今日は写真が上手く撮れませんでした。
まず飲み物はCAVAと、ビールは黒ビール。こちらではトスターダと言います。
バターの代わりのオリーブオイルは三種選べて、これはトレド産。
私の前菜、tupinambur日本語で言うとキクイモのクリームスープ。
こちらではサンペドロ、日本で言うところのマトウ鯛。日本ではこの魚、食材としては評価が低いですが、こちらではなぜか高評価。
口直しのデザートは見ての通り、みかんのシャーベットですが。。。華が無いなあ
2 人で食べて
総額:186.01€ (赤1本、CAVA1杯、ビール1杯、水1本含む)
店はハッキリ言って狭く、そのため照明を落としそれなりの雰囲気を出すようにしていますが、ミシュランの星付きレストランとしては少々貧弱。サービスはシエフのご両親がされていますが、これまた星付きレストランとしては満足しうるレベルではありません。
さて料理について述べると。。
つまみのチップス、これは出す意味が無い物でしたが、バカラオの皮のスナックはまずまず。レンゲに載って出てきたお通しについては、合格点。続いて出てきたサーモンは皿に描いたソースも含めてありきたりで印象に残らず。 前菜キクイモを使ったクリムスープはフォアグラ入りにトリフも効かせてこれは絶妙、今日食べた中で一番で◎。ただし海老のラビオリは身が固い上に、中に詰めてあったキノコも単調。今は無き三ツ星の「Can Fabes」で食べた同じ料理と比べると、それは雲泥の差。次にメインの肉、焼きはレアで頼みましたが完全に肉が冷えていて興醒め、また上に無造作に山盛掛かったトリフはこれが星付で出すものなの?と疑問に思えるもので繊細さ無きに等し。更に付け合わせの紅芋、彩の面白さこそありますが、ただのそれだけと言うのでは寂しく、メインの魚は悪く言うと焼いただけ。突き合わせのポテトがこれまた何の工夫も無いのにはガックリ。デザートはマックのハンバーガーセットをパロった物でしたが、遊び心だけで全く身がない一品。ついでに言うと自家製パン、こんな美味しくないものならわざわざ焼く意味なんてありません。
まとめると。。。
一体どうしたのでしょう??
星が付いたにも関わらず以前よりレベルが落ちています。たまたま運悪く今日がハズレの日だと言うことでしょうか? それなら良いのですが、正直言うとそうじゃ無いように感じます。料理に以前のような勢いが無いと言うか、ほんとのところ何も魅力を感じない。初めからこんな料理だと分かっていたら、他に行く所だってあった訳で無駄に200€も捨てる事はなかったのに。。。
ところで、この店の最大の問題を一つを上げておきたいと思いますがそれはサービス。シエフのご両親がされているのですが、はっきり言って素人。初訪問時から気になっていた事ですが、以前は星が付いていたわけでもないから「まあいいや..」で済ましていました。ただ現在は仮にもバルセロナに何百、千とあるレストランの中から選ばれた店なのですから、こんなんじゃ駄目。現状は素人が自己流でやって、それでサービスが本当に出来ているつもりでいますが、一度、他の店に働きに行ってちゃんとサービスの基本を勉強して来ないと、これではお話になりません。家族経営、親だからシエフは言えなのか知りませんが、もしそうなら星付きレストランの経営者としては失格でしょう。
ちなみに、今回でこの店をお勧めからいったん外すことにします。今日は出来が悪かったそれを理由に? では無くて、当分はこの店に以前の様な魅力が戻る事は無いだろうと直観的にそう感じたからです。
最後に。。
今日は相方の誕生日にも関わらず、なんとも無念な思いで店を後にしました。
味わい:3.5 食材:3.8 技術:3.7 個性:3.9
雰囲気:3.9 ボリューム:4.0 コスト:3.8 サービス:2.0
満足度:59点
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