第3回 わいわい・タパスツアー
Bar Tomas 3
メニューと言っても数は少なく、黒板の下半分は飲み物。
食べ物もオリーブ等ボデガ(立飲み)系のつまみがそのほとんど。
さてカウンターの中では豪快にポテトを揚げています。
バルとしては正直イマイチなこの店を有名カリスマバルにしているのは、何を隠そうこれ!
油ギチャギチャポテト、その上に秘伝のアリオリソースとピカンテ(辛いソース)。
この日4人でブラバスを軽く2皿食べて
総額:10ユーロちょっと (ビール4杯含む)
サービスはこの手の場末バルとしては非常に活気があって◎。
店の作り、最近のモダン、オシャレなだけで味っけないどこも同じ様なバルばかりの
バルセロナにあって、繁盛店にも関わらずよく昔の雰囲気を残していてそれも◎。
料理ついて・
と言っても、この店で語る語れる物はパタタス・ブラバスしかないわけですが
それについて述べると・・
まずポテトの揚げは普通、他の場末のバルで食べるのと何ら変わりありません。
特筆すべき、またそれがこの店のブラバスをバルセロナで一番と
巷で言わしめている理由になっているんですが、アリオリソースは絶妙。
但し、旧市街のバル「El Tropezón 」のアリオリもこんな感じですし、これと同じ様な
ソースは何度も今まで食べいるので、特に奥が深いと言う様な物ではありません。
今日はブラバスだけですが、他のツマミも何度か以前に試しました。
そのどれもが普通、料理のバラエティーの少なさも踏まえて冷静に良く考えると・・・
この店のファンには怒らるかもしれませんが、特に何という店でもない。
と言うのが私の評価、また感想としては・・
雰囲気、活気、手ごろな値段、ツボを突いたソースに既に世間に広く知られた知名度
それらが絶妙偶然相まって、カリスマバルとなっているものと思えます。
お勧め度:★★★★★ (近所に住まれている方なら)
お勧め度:★★★☆☆ (そうでない方なら
Bardeni 3
このブログのお勧め店の一つのレストラン「Caldeni」。
その向こう隣りにあるのが姉妹店のガストロバル「Bardeni」
お昼たまたま近くに用が。
今日は軽く食べたかったのでレストランはやめてこちらのバルにしました。
メニューと、これ以外に黒板に今日のお勧めがありますが
他のガストロバルと比べると料理の種類は少なめ。
さて、喉が渇いていたので今日も真昼間からですが
ビールを一杯キュッ!っと1.90€ (笑
まず最初に頼んだのは、これ。
Huevos camperos escalfados con pulpo 7€
ビシソワーズみたいな感じの中にタコとポーチドエッグが入っていて
海の食材は小さなセピア(甲烏賊)のセピオネタが入っていました。
ちなみに、シエフはこの食材が好きみたいですね、
以前にも隣のレストランで何度も食べています。
肉はつなぎを全く使って無い様みたい。
そのせいか食感はゴリゴリ、あとオレガノが結構効いています。
ハンバーガー 7.50€
包んである紙の色には意味があって・・
パンを少しずらしてみるとこんな感じ。
肉に上にはアリオリソース。
注文する時に焼き加減を聞かれるのですが、元来私はあまり火が通って無い方が
好きなので今日もレアにしてもらいました。
ここでワインをグラスで一杯飲もうかと・・・。
種類自体、多くは無いですがCAVA、白、赤、それにシエリーなんかもあり
さて次。
肉料理が得意の店なんですがサーデインのマリネが今日のお勧めにあったので
も試してみることに。
あの今世紀初め料理界を席巻した、あのエルブジ風に缶詰の容器に入って 5€
最後の一品。
これも今日のお勧めとなっていたカネロニは14€と結構高いお値段ですが
切ると中は肉がギュウギュウ詰め、見たとこ牛テールでしょうか?
この日2人で少し軽めに食べて
総額:58.85ユーロ (ワイン白2杯、赤1杯、ビール2杯含む)
サービスについては、カウンター内でアテンドしてくれるお兄さんが微妙かも?
私はこの店の常連で彼にも慣れているので大丈夫ですが、初めての方には
彼が少しぶっきら棒の様な感じがするかも知れません、
でも特に悪気があるわけで無いのでご安心を。(笑
料理についてざっと述べると・・・
ビシソワーズの中に地鶏のポーチドエッグ、タコを使った最初の一品。
濃厚な味の卵は悪くは無いのですが、もしかしたらそれは必要無かったかも?
変に一皿の中に食材の数を足していくんじゃなく、この場合は私的には
タコだけでまとめた方が却ってスッキリしたように思えます。
定番アルボンデイガスは肉肉しい食感にオレガノを効かせ、それに海物の
セピオネタを合わせたものですが、料理自体は特に印象に残らず、
ですがソースはイケました。
ハンバーガはインパクトのある色、肉のソースはもう少し味が強めでも
良かったか様な気もします。
この店のハンバーガーは定期的にそして少しづつ変更を加えていますが
何時食べても安定したもので、また量的に二人でシエアするにはちょうど良い一品、
そう言う意味で結構気に入っていて毎回必ず頼みます。
サーデインのマリネ、レストランの方もそうですが肉がウリの店ですが
魚も決して悪くない。
今日食べた中ではシンプルな一品にも関わらず結構気に入りました。
最後のカネロニ、何度も食べた料理で特にインパクトはありませんでしたが
この秋初めて白トリフをこの値段で食べれたので、これで良しとしましょう。(笑
さてトータルしてみると、今日の出来はまずまず。
コスパに優れ、値段の割にはしっかり手を掛けた料理。
また創作と言っても分かり易い方ですし、流行りの和食材を
無理に加えようとせず直球勝負。
軽く食べて飲むにはもってこい。
私にとっては非常に使いやすい店です。
味わい:4.0 食材:4.3 技術:4.2 個性:4.2
雰囲気:4.1 ボリューム:4.1 コスト:4.5 サービス:3.8
満足度:70点
Coure(barra)13
奥は地元スペイン人達にも定評のレストランですが、手前のカウンターバーが私の定位置。
ちなみにBarraとは、スペイン語でカウンターと言う意味。
お通しのオリーブ、なんだかスーパーで売ってる物の様な冴えない感じがしますが
食べてみると、これがなかなかイケます。
メニューを見てみると、キムチを使った料理が。
これって最近の和食ブームの影響なのですが日本人には。。。
微妙な料理メニューが最近バルセロナに氾濫してきています。
薄切りしたキュウリが、なんとピクルスでした。
あとケッパーとギンデイヤと呼ばれる紐唐辛子の酢漬けも入っていたり。
ちなみにこの店、ワインはグラスもボトルも全く同じ物を揃えています。
当たり前なのですがボトルで飲んだ方が少し割安になります。
ですがそう言う理由じゃなくて、のんべいの私の場合はグラスで飲むと飲んだ量が
途中で分からなくなって、ついつい飲み過ぎてしますので(笑) 今日もボトルを一本。
ちなみに今日飲んだの地元カタルーニャ州ジローナ県Emporda産の赤24€。
お味は、エコロヒコいわゆるオーガニック系ワインなので
好みの分かれるところでしょうか。
さて2皿目はローストビーフ。 12€
日本を意識した皿ですが、この料理にこの色の皿を使うと言うのは
まだまだですね(笑
Bouとは地元の言葉で言うところの成牛、もしくは少しお歳を召した牛さん。
その肉を使ったタルタルです。 12€
このボッタルガ、イタリア料理で使う「カラスミ」と合わせたところ。
次はメニュー以外の一品。
料理スペイン語言うとFuera de caltaとなるのですが口頭で言われた今日のお勧め
軽く周りを焼いてあって火の入り具合はこんな感じ。
こちらで食べるトロは。もちろん個人差はあるのでしょうが生で食べるより私的にはこちらが好き。
何度も食べたセップス茸ですが、きょうのこれは食感が凄い!
こんなプリプリ感は初めて。
この日は2人で食べて
総額:101.20ユーロ (ワイン赤1本、ビール2杯含む)
サービスはカウンターなので特に語る事はありませんが、皿出しのタイミングも良くトータルで問題無く合格点。
料理については・・・・
トマトのサラダはピクルス仕立てのキューリが入っていて、それ自体は面白いアイデアですが全体的にみて味には感動無く、ただのトマトサラダ。
ローストビーフ、手の込んだ盛り付けですがこれまたインパクト無し。
タルタルはソフトな味付け。
カラスミと合わせて、いわゆる海と山料理に仕立ててあってそれは初めての体験。
ですが残念ながら、アイデアの面白さのみが印象に残り
次のトロと青梗菜、素材的なところが大きいのかも知れませんがこれは絶品。
最後のセプス茸は食感に感動、今日食べた中で特に印象に残りました。
さてメニュー以外の今日のお勧め2品は非常に良かったと思います。
ただしサラダ、ローストビーフは平凡。
そしてタルタルにカラスミを実験的に合わせた、工夫その点は評価はしますが完成度がまだまだ低い。
と言う訳で全体的に合格には一歩及ばず。
あと和風の皿を使うのは流行りなのは分かりますが、料理に合わせて色を変える等をしないと、全て真っ平らな印象になってしまい、いくら綺麗に料理を盛り付けてもそれでは意味がありません。
イマイチもありましたが、非常に良い物あったと言う訳で今日は玉石混合。
好きな店だからこそまた次回に期待して、再訪したいと思います。
味わい:4.0 食材:4.3 技術:4.0 個性:4.0
雰囲気:4.2 ボリューム:3.9 コスト:3.9 サービス:4.0
満足度:69点