バルセロナで最も成功しているレストランチーエンのADLIANAグループの旗艦店で、この他にも姉妹店が14軒ありそれぞれ名前を変えてバルセロナ市内で展開しています。 ガウディのガス灯で観光客にもおなじみの、レイアール広場。そこの名物ともなっているこの店の行列は、夏場の観光シーズンには200人を超える事もあります。
店は、この価格帯の廉価店としてはお金を掛けた内装で、それは中級もしくはそれ以上のレベル。
天井をよく見ると、場所柄古い歴史のある建物なのでこんなレトロな梁も見えたりします。
近年メニューはこんな一枚物となって、以前に比べてその点はよりファミレスぽっくなってきました。
この店で食べる物は既に私の中で決まっているのですが、これはそれまでのおつまみ。
前菜のカリカリパンの上に載ったイベリコハム。 8.55€
イベリコ豚の生ハム、味は悪くありません。
定番タパスのパタタス・ブラバス。 4.05€
定番物と言っても、ちょっと工夫がしてあブティファラと呼ばれるソーセージが入っていて、上に掛かるアリオリソースもサワークリームの様な感じの軽い物を使っています。
あと一品は何か野菜もと言う事でこれにしました。5.14€
スペインで食べるサラダって単純な野菜ミックスにオリーブオイル&ビネガーのワンパターンなので、まだ温野菜の方がましか。
さてメイン登場! 左がフイデウアと呼ばれるパスタのパエリヤ7.75€、そして右がアロスネグロと呼ばれるイカ墨のパエリヤ7.25€。それぞれ2人前からの注文となるので、お値段は7.75×2と7.25×2となります。
パエリヤ自体は、スペインのバレンシア地方が本場ですが、このパスタパエリヤはここバルセロナ、カタルーニャが本場。
このフィデウア麺のサイズが色々あって、この店のは一番細いサイズ。
次はイカ墨のパエリヤですが、これを食べない事にはこの店に来た意味がありません。また、私がファミレスと言えるこのレストランを、わざわざお勧めとしている理由はこれです。
見た目は、得たいの知れない物なのですが
このアリオリソースを付けて食べると絶品!
4 人で食べて
総額:74.35 € (白1本、CAVA1本、コカコーラ1本含む)
店の造りは、この価格帯のレストランとしては最高レベル。下手な中級レストランより確実に上。サービスについては、フィリピン人を多用する店で英語は完璧に通じる点は日本人旅行者には良いとは思うのですが、それ以外はお世辞にも良いとは言えません。
料理について述べると。。。
前菜の生ハムは味的には悪くなく、量がもう少しあれば完璧とも思いますが、この値段でそこまで希望するのは酷。パタタス・ブラバスはポテトが油ぎっていてその点がイマイチですが、味のアクセントとしてソーセージを加えたり、アリオリソースを通常の物より軽めのスッキリした物に変えたりと工夫をしていて評価できます。あと温野菜は特にどうと言う物ではありませんが、最低限のオリーブオイルでの味付けは健康的。メインのパスタのパエリヤ、イカ墨のパエリヤ共に、いつも通りの出来で合格。また、ドリンク類は値付けも低く設定されていて非常に良心的。
まとめると。。
サービス以外はこれと言って問題無く、相変わらず向かうところ敵無しの独走状態。正直この値段帯で太刀打ちできるレストランはスペイン全土を見回しても他に存在しないと言って過言ではありません。決してグルメなレストランでは無いのですが、ファミレスとしては超お勧め。また食べ終えた後の支払額には感動すら覚える程のそのコスパ。更にはこの店ならではの一品があるのですからそれで十分でしょう。尚この店で満足感が低かったと言う意見もたまに聞きますが、その全てが料理の選択を誤った人。お勧めした覚えもない普通のパエリアやランチの定食なんかを食べ無いで、大人しく私のお勧め料理を注文して頂けると、満足できると思います。
ちなみに、サイトの引越し伴い何軒かの記事、約50程が喪失してしまいました。この店もその中の一軒で以前の記事が無くなり今回再訪しました。
味わい:4.3 食材:4.0 技術:4.0 個性:3.9
雰囲気:4.0 ボリューム:4.3 コスト:5.0 サービス:2.9
満足度:76点
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