あのハイパークリエイター ??
どう言う訳か長年住んでいる私達在住者が、知らない間に差し置かれ
今や日本におけるバルセロナの、第一人者となった高城剛さんの一押しする
お店でパエリヤを試してみます。
オープンキッチンと言うのか、ここで幾つも鍋を並べてパエリヤを作っています。
ちなみに責任者はスペイン人ですが実際料理しているのは、ご多分にもれず移民の人達。
スペイン人の中には彼らの事を悪く言う人もいますが、彼らこそが現在バルセロナの
外食を頑張って支えてくれている縁の下の力持ち。
さてメニューは、この辺りの海沿いの店に共通するのですが、内容は
どこも似たり寄ったりで、おなじみの料理が並んでいます。
ワインのリストは良く知られた物ばかりで、あまり面白みはありません。
ちなみに値付けは市売価格の2倍を少し超えて少し高い気もしますが、
まあ場所柄こんなものかと言う気も。
お通しのオリーブ はmorteroと呼ばれる、小さなすり鉢に入っでてきました。
味はまずまず。
さて今日、私が選んだワインはこれ。
地元の最大手ワイナリーの一つTORRES社のシャルドネの白。 19.50€
パエリヤを待つ間に前菜に選んだパタタス・ブラバス。
これもモルテロに入って出てきました。
そしてもう一つ前菜として、ムール貝のワイン蒸しをハーフポーションで。 7€
前菜が終わった後は、いつもの様にほろ酔いで良い気持ち ・・ (笑
ぼーっと、ビーチを眺めながらパエリヤを待つこと10分。
ジャジャ~ン!パエリヤ登場! 19.50€
お店のメニューを下調べした時は、最低2人前からの注文となっていましたが
聞くと一人前からでも大丈夫との事でした・・ ので
イカ墨のパエリヤはアリオリソースを付けて食べます。
めったに見かけない緑のアリオリは、中にパセリがたっぷり。
この店のパエリヤは皿に取らずに、この木製のスプーンで鍋から直接掬って食べます。
具の手長エビ殻が硬くていつも剥きにくいのですが、半分に切ってあって食べやすい。
ところで、パエリヤは炊き上げる時の米の厚さは「Un dedo」
日本語で言うと指一本と言う意味で、指を横にしてその高さ位のご飯の量が
一番良いとされているのですが・・・
この店の一人前のパエリヤは指一本と言うより、鍋底が見えていてこんなの初めて。
今日は、デザートも試すことに。
ウエイターのお兄さんがお盆をテーブルに持って来てくれて、
この7品の中から選びます。
その中からクレマカタラナの創作版があったので、面白いので試してみました。 6.50€
割ってみると、それはまるで 雪見大福!そのもの!
これを二人でシエアし
2人で食べて
総額:81.20ユーロ (ワイン白1本、カフェ2杯含む)
サービスは混んでいたにも関わらず、スタッフの動きも良く特にストレスを感じず。
ビーチ沿いにある他のレストランと比べてみても、これで合格点かと思います。
あと場所はバルセロナのビーチでも端に位置し地下鉄駅からはかなりの距離ですが
逆に離れているせいか、周りには人もわりと少なく 静かで
昼下がり海を眺めながらゆっくりと食べるのには、とても快適でした。
さて、いつもの様に料理について述べますと・・・
前菜のブラバスは、私的にはもう少しピリッと辛くても良かった気がしますが
これはこれで合格点と言って差し支えなし。
ムール貝のワイン蒸しは火の通りも完璧で身はプリプリして
値段、量、味共に満足感の高い物でした。
そして、お目当てのパエリヤなのですが・・・
サフランの味はよくしましたが海老、蟹もしくはイカでも良いのですが、もう少し出汁の旨み
コクが欲しく、今日食べたそれは私にはなんだか薄っぺらい味でインパクトに欠けました。
またアロースネグロ(イカ墨パエリヤ)、これはハッキリ言って塩辛過ぎて失敗作。
最後のデザートは面白い創作(雪見大福)で、気に入っちゃいました!(笑
ロケーション、雰囲気、サービス、そして料理(前菜)までは
非常に良い感じで来たのですが肝心のパエリヤで予想外のテンションダウン。
一人前のパエリヤにしては、使っている鍋が大き過ぎたせいなのか?
もし2人前でもう少し厚く炊き上げたなら、また違った物になっていたのか?
その点が気になるのと高城剛さんのお勧めと言う事で期待して来ましたし
更に、あのエリカ様もきっと食べて絶賛されたに違いないパエリヤ。
再度検証に来ることにし、結論は次回に持ち越すことにします。
味わい:3.8 食材:4.0 技術:3.9 個性:3.8
雰囲気:4.0 ボリューム:4.0 コスト:3.9 サービス:3.9
満足度:65点 ←次回に期待を込めての点数です