先日までスペインで放送されていた「マスターシエフ」。
本家はイギリスBBCで始まった料理人バトル番組ですが、ここスペインでも放送されました。
そのスペイン版に出ていたシエフの一人(左)が地元イケメンJordi Cruzシエフ。
「Abac」「Ten’s」に続き、その彼のバルセロナ3号店が出来たと聞きやって来たのがここ。
以前は一つ星レストラン「Gaig」が入っていたのですが、長年の閑古鳥の末に先頃ついにこのクラムホテルから撤退、そこへ今最も話題の料理人であるJordi Cruzシエフが招かられての再出発です。
ちなみに、以前バルセロナから車で1時間程の郊外Sant Fruitos de BagesにあったJordi Cruzシエフのキャリアのスタートにもなった彼の一つ星レストラン「L’Angle」が、こちちらに引っ越した形になっています。
店の中へ入ると、まず目に付くのが「Gaig」時代から誰も利用する人のいなかった
ウェイティングルームは相変わらず 全く機能していない・・。
2階にあがるとTV番組に出演と共に、スペインでも最も知名度の高い
料理人の一人になった彼のレストランなので混んでいるのかと思いきや私達が一番乗り。
さて、気が利いています。
おしぼりがスペインには珍しく出てきました。
アミューズの一つ目は
JamonとCocaとメロンの冷たいスープ。
これは、メロンの上にハムを載せる定番料理のいわゆる創作版。
プリオラット産の白 26.50€ ブドウは地元の定番シャレロにガルナッチャ ブランカ。
この値段にしては、わりと美味しく飲めました。
アミューズ2.
ButifarraとPan con Tomate
血入りソーセージとパン・コン・トマテ
これも見ての通りの創作。
パンくずの上にトマトのアイスでパン・コン・トマテ。
ブテイファラはエルブジ風に透明なカプセルに入っています。
夏らしい1品、アミューズとしてどちらも悪くない入り。
これからの料理に期待が膨らみます。
パンは3種類。
普通のパン、シリアル入りのバゲット、オリーブ入のバゲットは目の前で焼きたてを切ってくれました。
スペインではレストランでは滅多にバターは出てきません。
なので久しぶりに食べましが、これはこれで美味しい。
Vieiras con apio-nabo,naranja y macarrones de soja con ponzu. 32€
前菜に選んだのはホタテ。
ホタテは大きめで肉厚。
マッシュポテトはセロリの味、この組み合わせは初めてです。
下には、もやしが敷いてあって醤油の味がします。
ポン酢の味がするマカロニ
この透明のマカロニは大豆で出来ているのでしょうか?
Ternera en tres cocciones con consome de trompetas,
pequenas verduritas y hierbas fresca. 29€
仔牛肉を3種類の調理で頂きます。
出てきた料理に目の前でコンソメが注がれました。
食べて見ると3種類の調理法なのですが煮込んだ肉、ひき肉を使ったものそして・・
あとは何か分からず (笑
Sopa fresca de melon con lima y kefir 10€
デザートはこれを頼みました。
夏らしくて涼しそう。
プチフールは昔からの「Abac」の定番。
リップスティックに見立てたシャーベット
2人で食べて
総額:173.25€(ワイン白1本、水1本、カフェ1杯含む)
今日の客は私達2人のみ。
開店早々ということもありますが、さすがのJordi Cruzシエフをもってしても、この不景気の時代の集客は簡単ではないというところでしょうか?
二人に対してオーダーを取る女性が1人、サービスが2人、ソムリエが1人の合計4人。
テーブルウオッチングは完璧なのは当たり前ですが、これではさすがにサービスについては評価できません。
現在、星無しですが1つ星レストランが引っ越して来たので自動的に来年は1つ星になると思いますが料理は、どれも見た目の綺麗さもそうですが美味しくそのレベルには十分あると思います。
また定番の料理(パン・コン・トマテやメロンの生ハム乗せ)も上手くアレンジして彼らしさを表現していました。
さてこの店ですが既に2つ星の「Abac」がバルセロナ市内にあるのでそのセカンドと言う位置付けになるのかも知れません。
味わい:4.0 食材:4.2 技術:4.3 個性:4.3
雰囲気:3.8 ボリューム:4.0 コスト:4.3 サービス:4.0
満足度:72点