食べ始めたのが午後2時で、終わったのが午後6時頃。
延々4時間にも及ぶランチでした。さて、まず感想となりますが・・・
これもコースに負けずに長いコメントです(笑
想像していたより、まともな味の料理が多く結果私には好印象でした。
世界でここ数年ずっと1位のレストランであり続け、世界から称賛される
カリスマシエフのフェラン・アドリア氏には失礼だとは思いますが
もっと、訳の解らない味が幾つも出てくると思っていました。
予想に反して特に前半がそうだったと思いますが、
普通に食べてみて美味しと思える物がほとんどでした。
このブログを読んで頂いている方は、既にご存じと思いますが
エルブジ料理の流れをくむ、現在流行の奇をてらったチマチマ多皿料理は
私は否定的なのですが・・・・
今回は正直、予想外の結果と言うところです。
ただ、35品の中に生涯忘れられない絶品料理があったかと言うとそれは皆無です。
今年は2位に落ちはしましたが、世界一のレストランの名前をここ数年
欲しいままにしていたこの店が世界一美味しいレストランと言う事では無いと
来る前から思ってはいましたが、そのネガテイブな思い込みを除外しても
やはりそうだと、今回確信できました。
正直、美味しさだけを評価基準にしたらエルブジは
世界のトップ50レストランにも入らないと思います。
でも、そう言う私も今回はかなり満足できたわけなんです・・
一般に言われているこの店の料理の独創性またそれが、世界の料理界に
与えた影響は、計り知れない物があるのは事実です。
スペインの他の三ツ星レストランが10年前に出していた料理と現在出している
料理を比べてみても、影響を受けていないなんて誰一人いえる人はいない筈です。
これまでの、結局は焼くだけ、煮るだけの料理から新しい可能性を示してくれた・・
この店に来てここで食べて改めて認識させられました。
さて、今日食べてみての料理のコメントに戻りますと・・
料理は、絶品はありませんが面白い、楽しめる、エンターテイメント性抜群。
また、35品と言うのはチマチマ料理と言ってもかなりお腹一杯になります。
ネガテイブな点も書くと、いくつか和食もどきが出たのですが、
そのどれもが外したものでしたのでさすがのフェラン氏も、
日本料理の味の認識はこんな物かと言うところ。
あと、食材を解体して再構築と言うアイデアは確かに面白い画期的ではありますが
同時に全くそれが不必要な料理、場面があるにも関わらずそれに固執していると
思える料理が何品かありました。
サービスは、3つ星レストランの最高のサービスと言う程ではありませんが
リゾート地、ビーチの横にあるのでそう言う物を求める必要も無いでしょう。
店の作り雰囲気も田舎の農家の地主の一軒家を改装したレベルで
特筆する様な物は何もありません。
4人で食べて、飲み物にカバ、ワインを合計3本と水を数本
一人辺りの支払いが300ユーロちょい。
私の感想としては、適正価格と思います。
まあ、不便な場所にあるので、この店に来る労力を値段に換算すると、
しょっちゅう来たくなる物でもありませんが(笑
今回は特に味と言う意味ではなく満足度を重視の採点です。
考えられたカリスマの演出そして期待を裏切らない料理のエンターテイメント性
このブログに載せている私の一押しレストラン「LASARTE」訪問時との満足度とを
比較しての相対評価で同じ点数このブログ内の最高点にしました。
評価 94点