バルセロナで何軒も日本食レストランを経営するYAMASHITAグループの
スペインの創作タパスのお店です。
最近の流行の創作タパスには日本食もどきが結構あって、なんだか良く分からない料理が多い中で日本人がスペイン創作料理を作って見るとどうなるかと言う面白いコンセプトのお店です。
店の名前も完全な地元のカタルーニャ語です。
キッチンが地下、ダイニングが中一階と変則的な作りのお店であまり大きなキャパではありません。
私は、食べてる横でタバコを吸われるのが嫌なのでこの禁煙席にしました。
6畳ぐらいの小部屋にテーブルが4席で閉塞感があるのですが煙まみれになるよりはまし。
さすが日本人経営の店だけあってメニューも日本語で出てきました。
普段スペイン語に慣れていて日本語で書かれているとかえって混乱するのですが日本人には分かりやすいですし何より安心できると思います。
お通し。
スイカとトマトのスープ。
お味は、別にどうこう言う物でもないただのジュースです。
パンは別料金となるのですが、ちゃんとした物で悪くありません。
エビの串揚げ。
周りに春雨が巻いてあって面白いですね、スペイン人に受けそうです。
食べて最初に感じたのは、とりあえず油切れが悪い。
素人の作るような揚げ物でしたし、見た目のインパクトに比べてソースもただのタルタルですし見た目以外の全てがイマイチな料理です。
ピメント・デ・パドロン。
定番のしし唐の揚げ物です。
先日「Taberna Los Olivares」で食べたこれが久しぶりに美味しかったのですがここのは、またなんですが油切れが悪くて油ベタベタ。
オレンジ色に熟した本来なら捨てる獅子唐も一個入っていましたし、丁寧さに欠けるものです。
パタタス・ブラバス。
見た目は、ほんと今流行の創作タパスその物という感じ。
お味も悪くはありませんでした。
欲を言うと、ソースにあと少しインパクトが欲しいところ。
きのこ入りのコロッケ。
味は、悪くは無いのですが・・
これも、また油切れの悪いものです。
一体ここの料理人は揚げ方を知らないのでしょうか?
マドリッドの名物タパス料理のモツ煮込み。
これが今日食べた中で一番美味しかったです。
バルセロナで食べた中では一番かもしれません。
ホタルイカと説明を受けましたが・・・
こんな大きいのがいるのでしょうか?
まあ、ホタルではなくてやはり普通のイカの味でしたがお味自体は、玉ねぎの甘さが効いていて悪くありません。
奥さんの、今日のお気にいりの一品。
小魚の揚げ物。
獅子唐もそうですが、これも量が多くてこれだけでかなりお腹一杯になりました。
おかしな揚げ加減が続いたのですが、これはまあこんな物で良いと思いますし味も標準的なところ
牛のカルパッチョにフォアグラ。
下のパンは、「L’Olive 」で食べたあのパンの様です。
お味は、カルパッチョが水っぽくてそれがどうにもイマイチ。
揚げ物がヘビーだったのでこれでお腹一杯となりデザートは食べずに、これにて終わり。
■一言メモ■
流行の創作タパス。
スペイン人が日本食にアプローチすると言うのが現在のスペインの創作料理の流行なのですが、その逆で日本人がスペイン料理にアプローチするという点で期待してきました。
食べてみての感想は、期待した物は全く無かったと言うのが正直なところ。
料理は、日本人もしくはスペイン人の料理人、誰が作っているのか知りませんが、まず揚げ物に関しては一から勉強し直す必要があります。
あと、サービスは普通ですが日本語が通じると言うのはポイントでしょうか。
値段については安いと思います。
今日、お腹一杯になるまで食べデザートは食べませんでしたが、カバ2杯にワイン1本、コーヒーまで入れて65ユーロですので悪くありません。
総評としては・・
この店のオーナーは何軒も日本料理店を経営されていて、遊び心でこの店をされたのかもしれませんがこのレベルの料理でしたら、わざわざ日本人がスペイン料理をする理由もなかった様に思います。
日本人だからこそ出来るスペイン料理創作タパスを見せて欲しかったのですが、正直がっかりです。
期待していた分だけ辛い点数付けですが・・・
評価 59点