今日は久しぶりに郊外へ。
バルセロナから各駅停車で約一時間半のVICと言う街へ。
更にそこからタクシーで10分のミシュランの一つ星レストランやってきました。
スペインでよくある古い農家の建物。
それに無理やりくっ付けた、この黒い箱がキッチンです。
ちなみに周りはこんな感じ。
ド田舎と言うと失礼かも知れませんが、家畜の臭いが・・ どこからか・・ (笑
内陸のこの地域バルセロナに比べてかなり寒い。
レストランに入った所にあった暖炉で、まずは体を暖めました。
テラス席もあるのですが、さすがに寒くて座る人もいないのですが
3箇所程に部屋が分かれていて、今日私が食べたのはここ。
閑散期の1月の平日にも関わらずほぼ満席とは人気の様です。
さて前置きが長くなりましたが、今日も始めます。
まずはお通し3品。
自家製のフエッテは、この街VICの名産。
ミニサイズで、手でつまんで食べますが結構固かった・・
これは以前、あの伝説のレストラン「エル・ブジ」で食べた物とそっくり。
これもレストラン「エル・ブジ」で全く同じ物を以前食べました。
割れた殻を手で摘まんで食べます。
ちなみに殻はチーズを凍らした物。
ワインの写真を撮り忘れましたが、リオハ産の赤 La Vincalada Reseva 36.82€
このクラスのレストランでは珍しく赤は20€台からあり、ある意味良心的。
リストは悪く言えば無難で少し面白みに欠ける様なセレクションですが、
ハズレの少ないワインを的確に揃えていて、それなりに出来るソムリエかと。
中の具がウズラのポーチドエッグ、に山羊のチーズ、アクセントに青リンゴ。
これが山羊のチーズ。
さてお味は、まあ悪くは無いのですが、いま一つインパクトに欠けます。
ウヅラのポーチドエッグはその大きさ故、有っても無くても良い。
言いかえると入れる意味がない。
ちなみに、ここまでの通しとパンのお値段 10.91€
下はパイ生地、フォアグラとフルーツの組み合わせも良く非常に気に入りました。
上は黒トリフが載っていて、ある意味ハズレ少ない定番物ですが
この店のこれはソースが美味しかった
エスパルデーニャスは火の通り具合は完璧、プリプリ!
これで前菜が終わりましたが、ここまで非常に良い感じで来ました。
さてメイン。
私は地元ジローナ産の牛ひれのグリル。 28.64€
何とも地味な料理・・・・
ですが、これほどに華が無い皿と言う事は・・
きっと味に期待できるかと思いきや・・。
単調な味付けと、多すぎる量で食べている途中で飽きてしました。
さて相方のメインは魚
マグロのトロを焼いた物。 38.64€
マグロの上には野菜、キノコ、フルーツが、これでもかと載ってはいますが・・・
まるっきりインパクト無し。
この辺りでお腹一杯になったのでデザートは頼まず、どうせ出て来るお茶菓子を
待つと・・・
案の定、山盛りのプチフール。
ちなみに、なんだかお仏壇の様ですね (笑
ご位牌もとい、白いキリタンポの様なのがアイス。
その後ろが塩、フランボワーズをまぶしたチョコ。
前はピスタッチョ、トリフ、マカロンそして左白いのがマシュマロ。
2人で食べて
224.90€ (ワイン赤1本、水2本、カフェ2杯含む)
サービススタッフは、ご多分にもれず若い人ばかり。
この店に限らずどこの星付きもそうなのですがベテランってほとんど見かけません。
店の造りは郊外型レストランの典型。
古い農家と言っても、俗に言う地主農家宅を改装した物で、その造りは面白いと言えば
そうですがある種ワンパターン、私には見飽きたと言えなくもありません。
さて、いつもの様に料理の感想をざっと述べると・・
お通しは、あの「エル・ブジ」のコピー物が中心ですが悪くない。
最後の玉ねぎのスープは具が弱く、ウヅラの卵を使ったのは失敗。
前菜の三品は非常に好印象で、その中でもフォアグラのコカはこの日のベスト。
メインの肉は一言で言うと、量は多いがそれだけ。
素材に拘ってはいるのでしょうが、料理はあまりにも退屈な物で
こんな物は星付きで出しても意味が無い。
魚も実質は、ただ焼いただけ。
刻んだ野菜とキノコ、フルーツは、その手間は認めますがそれを盛っただけで
脂っぽいトロのグリルとの相性が良いとも言えず料理としての完成度は低い。
前菜までは非常に良い感じで来ていたのに最後の肝心な所で
スッテン、コロリン!
残念ですがあと一歩と言うところで、合格の70点に及ばず。
味わい:3.8 食材:4.3 技術:4.2 個性:3.9
雰囲気:4.1 ボリューム:4.5 コスト:4.0 サービス:4.0
満足度:68点