先日、訪問した「Casa Paloma」の並びにあるレストランにやってきました。
店の作りは、最近良く見かけるオシャレでクール。
ところで今日この店に来た本当の理由は これ ↑
この店のシエフが地元の最大手の新聞社「La Vanguardia」が主催する
2013年のカタルーニャの若手料理人コンクールにエントリーされているからです。
ところで、他に誰がエントリーされているかと見ると全部で5人。
バルセロナ以外のLLEIDAとGIRONA県のシエフが二人いますがバルセロナに限ると
3人で、それぞれレストラン「Bohemic」「Sculent」そして今日のこの店の「Mil921」 のシエフ。
前置きが長くなりましたが料理に入ります。
今日は35€にドリンクとカフェが付くと言うコースをネットで予約、それで試してみます。
まずはお通し。
ズッキーニのスープ。
上は砂糖をかけてバーナーで炙っています。
お通しとしては、まずまず。
35€のコースのセットになっているドリンクは
まず白が出て来ました。
Huevo frito de corral, crema de parmesano, brioche, trufa rallada y aceite de cebollino
ブリオッシュの上に揚げた卵
割ってみると中がこんな感じで、お味も前菜としては悪くなく
この後の料理に期待が持てます。
パンはこの店で焼いたとは思うのですが、何の変哲もなく少し寂しい。
Sashimi de salmón noruego, salteado de setas, caviar de trucha y
salsa shoyu to gyosho (soja-pescado)
サーモンの刺身
上にはマスの卵、そして醤油の代わりにナンプラー(魚醤) を使っています。
下にはごま油で炒めた椎茸と、かなり日本食を意識したものですが、
魚醤の味が辛くて、最後の最後までその塩辛さが舌に残りました。
Steak Tártaro de ternera clásico Oleum Flumen, cortado a cuchillo, mantequilla trufada, tostaditas y Oleum Flumen
これが、その2品目のタルタルステーキです。
パンに乗せて、パクリと一口で。
しっかりした味付けなのですが・・・、 これもかなり味が濃い。
Bacio di Dama, fresones rellenos de crema inglesa y caramelo de Módena
イチゴをくり抜いてそこいクレマカタラナを詰め込んで
上を少し炙っています。
スペインのイチゴは甘みが殆ど無い、まるで木の様な食感なので中に
甘いクレマカタラナを 入れると言うのはアイデアです。
・・・が、これはアイデア倒れとしか思えません。
総額:35€ (ドリンク&カフェ含む)
新聞で取り上げられたせいか、この日はほぼ満席。
そんな状態の中サービスは、たった二人のスタッフで回していますが
さすがに二人では各テーブルに全く対応しきれておらず
最低でもあと一人もしくは二人はいないと話になりません。
料理については前菜は、まあそれなりに良かったのですが流行りの日本食もどきの
サーモンの刺身は、醤油を使わずにあえて魚醤を使ってシエフのオリジナリテイを
出そうとしているのでしょうが塩辛いだけで全く良さが感じられません。
またタルタルは濃い味付けでしかも量が多くて途中で正直、飽きてしまいました。
今回のこのコンクールにバルセロナからノミネートされた他の2店「Bohemic」
「Sculent」へは これまでに何度か行っているのですが、今日この店で食べた料理では、
その2店に勝てると思えませんが、どうなるのでしょう?
味わい:3.7 食材4.1. 技術:3.8 個性:3.9
雰囲気:3.9 ボリューム:4.2 コスト:4.0 サービス:3.6
満足度:62点